店長日記

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パッチ縫い付け
何度かリピートいただいている九州のお客様のA-2。
このボディはゴートスキン(山羊革)製です。1990年代以降のアメリカ製のA-2にはよくこの革が用いられています。
375TH爆撃隊仕様。
私の道具達
常連のお客様にお世話いただいて入手した高圧洗浄機。
日動工業という国内メーカーのもの。
水道ホースを直接本体にジョイントして水を供給する。家庭用100ボルト電源で使用出来、充分なパワーを発揮する。
レンガとレンガの間や壁のタイルの目地に詰まった汚れを落とすのに非常に便利だ。何より手作業では困難なところも短時間であっという間にキレイになってしまう。
原理的には水をスピンさせながら飛ばすことで直線で飛ばすよりパワーが得られるらしい。
散水用のノズルや洗車用のブラシも付属しているがこちらはまだ試していない。
パッチ縫いつけ
今回は北陸からの持ち込み依頼で、お客様とは宅急便でのやりとりになります。
A-2の左腕に取り付ける小ぶりなCBI章は、革でパッチワークされたしっかりしたつくりです。
鋭角的なデザインのパッチは、角の先端に針を落としてミシンを方向転換させるときに糸のテンションが緩まないよう注意が必要です。
チャップスジーンズ改・一本追加
今回も30インチをベースにウエストを2インチほど拡げ、裾もカットします。
先週製作したばかりなので段取り良く作業が進みますが、工程数が多くミシンも3台を使い分けるのでそれなりに時間がかかります。加えて今回は裾のカット分が多く、どうしても一番下のコンチョの留め位置を上にずらす必要があり、それに合わせてハトメも打ち替えます。
ビュイック始末記(電装編その参)
車検も間近なので、天気さえ良ければ近辺を走ってみて具合の悪いところはないかチェックするようにしている。
走行上大きな問題はないが、いつのまにか室内灯の一部が点灯しなくなっていた。
ヘッドライトを点けた時に同時に点灯するメーターパネルとチェンジレバーの表示灯だけが点かないのだ。
この程度は(旧車では)故障の範囲には入らないが、ざっと目視でヒューズを確認してみる。が、切れている形跡はない。球切れでもないようだ。古くなってしまった配線がどこかで断線しているようだと素人には厄介である。電気系統は下手にさわると問題を大きくしてしまうので正直私の手には負えないのだ。
一応ヒューズを外して、サンドペーパーですりすりしてはめ直してみると、あっさり回復した。
何のことはない、ただの接触不良だったようである。
ガラス管のヒューズをおさめたボックスは蓋も付いておらず、外気にさらされっぱなしで接点が酸化しやすいのだ。
うららかな春の日差しが心地良い今日この頃。
近所の桜並木の道沿いをゆっくり流すのが心地良い。花粉による影響も、なぜかこの時期だけは免れている。
本日のニュースより
IAEA批判発言「完全に捏造だ」と鳩山元首相

鳩山元首相は9日、イランのアフマディネジャド大統領と8日に会談した際、国際原子力機関(IAEA)を批判する発言をしたとイラン大統領府が発表したことについて「完全に捏造(ねつぞう)記事であり、大変遺憾だ」と述べ、訂正を申し入れる考えを示した。
国会内で記者団に語った。
鳩山氏は大統領らとの会談で核開発の疑念を払拭するための努力を求めたと説明し、「非常に有意義な議論ができた」と強調した。また、「二元外交」との批判を念頭に、「政府の考え方を逸脱する発言は一切していない」と語った。
鳩山氏は6日からの日程でイランを訪問した。
イラン大統領府は、鳩山氏が「IAEAがイランを含む特定の国に二重基準的な対応をとっていることは不公平だ」と語ったと発表した。
(以上引用)

二元外交そのもので、誰でも予想できるような展開。
本人は否定しているが、イランの意向に沿った調子の良い発言をしてきたんじゃなかろうか?
得意の『友愛精神』でまたまた国益を大きく損なったが本人にその自覚は無い。
…だってバカだもん。
マーガレット・サッチャー 鉄の女
先週、久々に休みが取れたので劇場公開中のこの映画を観た。
物語りは、メリル・ストリープ演じるマーガレット・サッチャーが齢80を越え、アルツハイマーを発症して日常生活すら困難な状況の描写で始まる。
亡き夫の幻覚と語らいながら過去を追想していくスタイルをとっているのだ。
中産階級の出自ながら「皿を洗うだけの女にはならない」と許婚者に宣言し、政治の道を志したサッチャー。鉄の意思で保守党の党首に登りつめ、イギリス初の女性首相となる。労働組合に大ナタを振るって英国病を脱し、テロとの戦いには一歩も引かず、長期安定政権を維持した女傑。一方で女性らしさを失わず、妻として母として懸命に家庭を支えんとする。政治信条である新自由主義が国難を救ったが、最後は強硬な増税策が反発を招き、退陣を余儀なくされる。
メリル・ストリープの演技はいつもながら素晴らしい。映画全体としては首相在任中の出来事だけでも2時間ほどの映画に詰め込むには無理があり、ちょっとはしょり過ぎの感がある。もう少し長く編集した映画として観てみたい気がする。
ところで日本でこのアイアン・レディーに匹敵するような政治家がいるだろうかと考える。
真っ先に頭に浮かぶのは稲田朋美衆院議員である。思想的にも近いのではないかと思われる。
他にも高市早苗さんや有村治子さんなど有望な女性政治家がいる。
しかし女性宰相候補としてなぜかよく取り沙汰されるが、野田聖子だけは願い下げだ。最近の自身の高齢出産、子育ての過程での幼稚な言動を見てもバカ丸出しで、宰相の資質があるとは到底思えない。知名度は高いが、ただ政治家の家系に生まれただけのワガママな女という印象しかないのだ。
本日の修理品
ファニーのビルフォードのコインポケット口はバネホックで開閉するようになっています。
今回の修理品はそのオス、メス両方が潰れて変形しており、全く閉じられない状態です。
新品パーツでの打ち直しとなりますが、バネホックを取り外してみると、やはり小銭を入れすぎると負荷のかかる下側の穴が拡がっています。このまま打ち換えても安定感がないので、裏からプラスチックのワッシャーを挟み込んだ上で打ち直しします。

画像上/オス側、メス側共に破損している状態。

画像中/取り外したパーツと打ち換え用の新品パーツ。メス側の穴が縦に拡がっている。

画像下/修理完了。
パッチ縫いつけ
バズリクソンズの赤リブB-10に703爆撃隊のパッチを縫い付けました。
この刺繍パッチは当店のオーダーメイドで、職人さんが一点一点横振りミシンで製作しています。
残念ながら日本の刺繍職人は後継者がおらず、減少の一途を辿っており、早晩誰もいなくなりそうです。
このB-10の右腕、左胸、背中にはお客様自らの手でステンシルが入れられています。
緑化計画進行中
メキシコ人並にしぶとく、どこにでもすぐ繁殖するからこの名がある(かどうか定かではないが)メキシコ万年草。
踏みつけられれば靴底に張り付いて、別の場所にまた根を付けるほどに生命力が強い。当店のメキシコ万年草は数年前に半田市のグリーンアート荒川さん(0569-26-3020)に植えてもらったものだが、以来特にメンテナンスもせずに日に一回(時々忘れるが…)水をやるだけですくすく育っている。もうすぐ一面に小さな黄色い花が咲くのだが、店舗改装を機に前庭をさらにこれで覆い尽くそうと思い、隙間という隙間に千切った茎をさしていったがあっというまに根付いている。
ゴールデンウイークあたりに一面開花するだろう。
メキシコ万年草は、あまり手間をかけずにガーデニングしたい方にはぜひお奨めしたい多年草である。
ところでメキシコで思い出したが、20年ほど前に2回ほどウエスタンブーツやシルバージュエリーの買い付けでアメリカ国境近くのメキシコ西部を訪れたことがある。
そこでのことだが、商談を終え決済する段になって先方が訳のわからないチャージを乗せてきてトラブルになったことがあった。
ディーラーは現地人のおばさんだったが、相手が日本人となると吹っかけてくるケースは多かったので頑としてはねつけてやった。
結局こちらの言い分が通ったのだが、そこのスタッフもそろって最高の笑顔でズルをしようとするので強く印象に残っている。本当に油断も隙もないヤツらであった。
そんなこともあって私は陽気なメキシコ人もあんまり信用していない(中国人ほどではないが…)。
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文中、不適切な表現があったとしても訂正いたしません。WWW
本日のニュースより
鳩山さん、イラン訪問やめて…言動懸念の声次々

民主党の鳩山元首相が6日から計画しているイラン訪問に、政府内で困惑が広がっている。鳩山氏はイランでアフマディネジャド大統領らと会い、核開発問題について意見交換する予定だ。
鳩山氏は「個人の立場」を強調しているが、核開発を進めるイランに対し、日本は欧米諸国と協調して制裁圧力を強めている。このため、鳩山氏の訪問がイラン側に利用されたり、諸外国から「裏取引をしているのではないか」などの疑いをかけられたりする恐れがあると日本政府は懸念を深めている。
野田首相は5日の参院予算委員会で「国際社会がどう対応するか微妙なタイミングだ。我が国の国際協調の立場と整合的でなければいけない」と懸念を示した。
藤村官房長官も記者会見で、イラン訪問を中止するよう政府として要請していることを明らかにした。
鳩山氏は「議員が外交努力をすることによって国益に資する」と反論するが、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で「最低でも(移設先は)県外」と発言して物議を醸しただけに、外務省には「首相経験者が軽率な言動をすれば日本外交に悪影響を及ぼす」と心配する声が多い。
(以上引用)

民主党外交担当最高顧問のポストを与えられ、なにか勘違いしたんでしょうか?
党内外の懸念などどこ吹く風、日本外交をメタメタにしたルーピーの『友愛精神』が中東でも全開しそうな予感。
本日の修理品
つづけてエルパソサドル社のショルダーバッグのファスナー交換に対応します。
エルパソ社はもちろんアメリカのメーカーですが、現在ブランケット製品のほとんどを東南アジアで生産しており、このバッグはインド製です。
樹脂製のファスナーはノンブランドでいかにも安価な作り。スライダーを半分まで閉じたところでその下側のムシが開いてしまい、戻そうと力を入れたところで引き手がポッキリ折れてしまった状態です。これはもうファスナー自体の修理は無理なので、店頭ストックにあったYKKのダブルファスナー(両開き)に交換します。

画像1/破損して動かない状態のファスナーと交換用のYKKのファスナー。

画像2/本体から破損したファスナーを取り外した。交換用のものが3センチほど長いが、今回はカットせずにこのまま使用する。

画像3/ファスナーを開いた状態で袋口の内側から縫い付けていく。

画像4/エンド部分は内側に引き込んで縫い付け。

画像5/完成。
本日の修理品
インディアンモーターサイクルのチマヨベストは東洋エンタープライズがほぼ毎年展開している人気商品です。
以前は別ブランド(スタイルアイズ)ネームで販売していました。
本家のオルテガ、センチネラといったチマヨブランドの三分の一ほどの価格で雰囲気のよいものをリリースしています。
今回はチェンジボタン(50セントイミテーション)の破損とボタン止めの穴の補修です。
このボタンは裏側にループが接着してあり、それを前立てのボタン穴に通して、裏側で丸カンで止めるようになっています。ボタンの内一つのループが根元から折れている状態です。
ボタンの破損は修理不能でメーカーへの新品発注での対応になります。
中央と下のボタン穴は負荷がかかって広がってしまっており、丸カンごと前方に抜けてしまうのでミシンで縫い詰めてやる必要があります。
チャップスジーンズ改
ファニーがケニー・ロジャースのモデルを模して製作したチャップスジーンズ(C301)は、乗馬やカントリーダンスの愛好家、バイク乗りといった方達に向けた特殊な商材です。継続生産しておらず、現状在庫は28、29、30インチのみとなっています。
岩手県のハーレー乗りのお客様からのオファーで、ストックの30インチのウエストを32インチまで拡げて納品させていただきます。
以前も同じ工程で製作しましたが、脇を断ち割って革で製作したダーツを挟み込み、左右1インチずつサイズを拡げます。同時に裾も解体し、ジーンズの裾、チャップスの裾を各々カットして再度縫い合わせします。

画像3/レザー部分の裏には見返しとして耳付きデニムを使用。

画像5/仕上りでウエストは+2インチ、股下は−2インチとなっています。
フィッティングルームの床完成
改装前は靴を脱いで一段上がるつくりだったフィッティングルーム。
改装後は位置も移動し、段差を無くしたつくりとなった。床板は素地のままにしたが、移動前の間柱や壁を撤去した跡が中途半端に残ってしまい、どうも美しくない。
そこで汎用品のカーペット材を買ってきてDIYで敷きつめることにした。

画像1/左半分が元のフィッティングルームの位置。

画像2/シートで購入したカーペットとアルミ製の縁材。

画像3/床の四隅に両面テープを貼り、やや大きめにカットしたカーペットを貼り付けていく。隅はギリギリまでヘラで追い込んでおいてカッターナイフでカット。

画像4/床との境目には、あらかじめカットして下穴を開けておいたアルミプレートをネジ止め。

画像5/完成

パッチ製作・縫い付け
非常にコンディションの良い実物のN-1は、お客様がハーレー乗車時に愛用のもの。
残念なことに左胸のUSNの文字がリタッチされており、それがわざとらしいのでパッチで覆い隠してしまいたいとのご希望でした。
VT-2のレザーパッチは当店でハンドペイントで製作しました。
パッチ縫い付け
フライトジャケット以外のものにスコードロンパッチを縫い付けたいというご要望もたまにあります。
今回はバズリクソンズの杢グレーのジップスウェットにイーストマン社の手刺繍パッチの縫い付けです。海軍モノにこだわりのあるお客様は当店のストックの中からVF72用のパッチを選択。スウェットの左胸のプリントをすっぽり覆うように縫い付けました。
ニット、カット&ソーの縫製は生地を傷めないよう専用の先丸の針を使用します。糸も細目の60番を使用しますが、洗濯にも耐えられるようコバギリギリとその少し内側を二列に縫い付けました。
パッチ縫い付け
何度かお取り引きいただいている宮崎県のお客さまから、今回はMA-1とCWU 45Pへの縫い付け依頼です。
表地と裏地が縫いずれし易く、とくに上腕と背中心への縫い付けでは注意が必要です。
45オートの神/エジプト
エジプトと言ってもかの国のことではない。
昭和40~50年代に主流だった金属製のモデルガンをベースとしたカスタムガンで一世を風靡したカスタム屋の屋号である。
モデルガン(45オート中心)に実銃と同じ後方撃針を取り付け、大量の火薬を使ってブローバックさせるというマニア垂涎の作品を世に送り出していた。もちろん発射機能はないのだが、構造的に実銃と同じというグレーゾーンの展開で、当時改造拳銃の摘発に血眼になっていた当局から目を付けられ、何度もガサ入れされたと聞く。
その後モデルガンへの規制は厳しくなって金属製が少なくなりプラスチックが主流になる。その後はサバイバルゲームで使用される様なプラスチック製で発射機能を持ったエアガン全盛時代となった。そんな時代にあってエジプトはもうすっかり過去の存在かと思っていたが、ネット情報によると今だ都内でコツコツとエアガンや無可動の金属モデルベースのカスタムガンを製作しているらしい。熟練の職人ワザが削り出す真鍮パーツの美しさは現代のマニア達からも絶大な支持を集めているようだ。
そんなエジプトの旧作品の中でもレアな一丁、MGCベースのトンプソン・サブマシンガン。
コルト・ガバメントと共用の45オートマチックを装填出来るトンプソンは古くは禁酒法時代のギャングの御用達であり、第二次大戦では米軍のみならず英軍も正式採用していた史上最もポピュラーなサブマシンガンである。テレビドラマの「コンバット」や「アンタッチャブル」を見ていた方なら名前を知らずとも見覚えがあるにちがいない。さらにマニアの方はお気付きだろう、MGCが製作したのは1921モデルだが当店所有のこの一丁はM1923の特徴だったロングバレルが取り付けられているのだ。カートリッジを送り込むボルトはフライス盤で削りだされた強化タイプでクロームメッキされている。機関部はすべてエジプトの手で大きく作り替えられているのだ。今はカートリッジが装填されることもなくそのポテンシャルも封印され、ミリタリークロージングを演出するディスプレイのひとつになっているが…。
世界一銃規制が厳しい日本だからこそ独自の発展を遂げたモデルガンの世界もまた奥が深い。