2010年11月

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本日の修理品
このところレザー関係の仕事が多いのですが、合間をぬってデニムの修理もせっせとやっています。
このシュガーケーンの1947モデルは初期ロットの頃のもので、バックポケットにアーチ型のステッチが入っています。ステッチ以外は2004年の発売以来、素材もシルエットもまったく変わらずにロングセラーを続けている商品です。手に色が付きそうなワンウォッシュの状態でお買い上げいただきましたが、長年の着用で色もすっかり抜け、傷みが進んでいるので修理にお持ちになりました。
後ろ中心のシームが開いているので、縫い代部分に芯材を噛ませて補強し、巻き直します。
裾線は派手にパンクして、部分的に縫い代も無くなってしまっているので、解体した上で短い部分にあわせて裁断し直して再度裾上げです。結果的には2,5センチ程短くなります。
何度か書いていますが、縫製糸まで全て綿100%にこだわっているジーンズは、経年劣化で糸切れは避けられません。しかし適切な修理を施せば、インディゴの風合いを楽しみながら長く愛用していただけます。

今回の工賃/¥2000

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。目安としては、カケツギで裏打ちする場合は一カ所2500円以上になります。小さな穴でも生地が薄くなっている場合は、お客様の想像以上の範囲を裏打ちするケースが多いです。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
レザーパッチ製作、縫い付け
今回は店内で製作したパッチを縫い付けてのフルデコレーションです。
胸パッチのICATC(インド・シナ・エア・トランス・コマンド)は、日中戦争時に中国への物資輸送を担った兵站部隊だと言われています。コウノトリ?が木箱をくわえて飛んでいるユニークなデザインで、当時のローカルメイド品を模して製作しました。ペイントによる塗り分けではなく、配色ごとに薄革を裁断して着色したものをパッチワークした労作です。
左腕のCBI戦区章も同じ手法で製作しています。
ネームプレートはヌメ革で製作し、右腕には刺繍のエアフォースマークにヌメ革でトリミングしたものを縫い付けてあります。通常左腕に縫い付けるエアフォースマーク(ウイングマーク)は、CBI戦区章と同時縫い付けの場合は右腕にきているケースが多いので、それに準じた仕様です。
時節柄フライトジャケット関連の仕事をたくさんいただいています。
パッチ縫い付け
バズリクソンズのA-2に定番パターンの飛虎隊3点セットの縫い付けです。
胸にやや小さめのフライングタイガース、左腕にはCBI(シナ、ビルマ、インド)戦区章、右腕には(画像では見えませんけど)円形に小さな虎が描かれた第14空軍章です。パッチ類は革にプリントされた既製品でお客様からの持ち込みです。パッチの素材は牛革でもおそらく腹の部分であるとおもわれ、非常に柔らかくて伸びやすいものです。
縫いずれがおきないよう細心の注意を払って作業いたしました。
ヴィンテージライフ
私「ホントにいいんですかぁ?」
お客様「ハイ♪いいんです。おねがいします」
私「…それじゃ承りますけど」

このハンドメイドのレザーパッチはレプリカではなく、大戦中の実物です。
お客様がヴィンテージショップで見つけて購入され、持ち込みでの縫い付け依頼です。
しかも、フライトジャケットに縫い付けるのではなく、普段着として着用されているヘナヘナしたシェラ・デザインのダウンベストへの縫い付けです。
…意味がよく分かりません。
分かりませんが、このお客様、ただものじゃありません。バリもんの501XXはじめ、値段を聞いたら目がびよ〜んと飛び出るようなヴィンテージものを多数所有し、単にコレクトするのではなく、全て普通に身につけるのをモットーにしている方です。この当時モノのパッチも額装して飾っておくより日常着とのコーデュネートをお考えなのでしょう。こんな大胆な楽しみ方もあるのだなとあらためて気付かされます。
パッチは表面の塗装の状態は良好ですが、さすがに半世紀以上経って革が硬化し、スルメのような状態です。ミシンを手送りにしてゆっくり縫っていきますが、針を落とすたびに(バリバリッ!)といや〜な音がします。
なんとか縫い付けは完了し、週末にお渡しです。ヴィンテージライフもいろいろで一助になれば幸いです。
タンクカバー&泥よけ製作
お客様のトライクに合わせ、5ミリ厚のガッチリしたタンニン鞣しの革でタンクのセンターカバーと左右リアフェンダーの泥よけを製作しました。
革の鞣し方にはざっくりわけてタンニン鞣し(植物の渋による鞣し)とクロム鞣し(塩基性硫酸クロムによる鞣し)がありますが、タンニン鞣しはクロム鞣しに比べて硬く、型くずれしないのが特徴で、主にベルトや鞄の製作に用いられます。カービングなどのクラフト系に用いられるのもこの革です。
今回はお客様のご希望で着色もせず、革表面のシボや小キズもそのままに、真鍮のスタッズやコンチョでデコレーションしました。泥よけには左右対称に3つのサークル状にスタッズを打ち込み、センターには文字を刻印しましたが、これらはお客様にとっての深い想いを形にしたものです。
名著であるため、ご紹介
『笹川良一研究』佐藤誠三郎著 中央公論社

その長い生涯を通じて国内外に様々な話題をふりまいた笹川良一氏の人生を克明に綴った名著です。
私が生まれ育った町には競艇場があり、市にとっては大きな財源ではあったものの、近隣住民にとっては開催期間中の違法駐車や風紀の乱れなどの点で迷惑施設でもありました。笹川氏はその競艇を運営している日本船舶振興会(現・日本財団)の悪名高いドンであり、その当時、TVをつければ毎日CMが流れ、自ら出演して法被姿で「一日一善」「世界は一家、人類皆兄弟」などと叫んでいました。バクチの胴元としてテラ銭を慈善事業に突っ込んで、あちこちで勲章をもらい、いい気になっている爺さん、というのが私も含め、大方の人の見方ではなかったか。
…不覚であった。
今思えば、笹川氏と対立する朝日新聞(狂人・本多勝一ら)をはじめとする外道マスコミのネガティブキャンペーンにすっかり乗せられ、捏造された「怪物」のイメージを抱かされていたのである。
いわく、日本を戦争に引きずり込んだA級戦犯、ファシスト、大物右翼、株の仕手筋、政財界のフィクサー、統一教会の支援者等々、そのおどろおどろしい世評と実際の人物との差がこれほど大きくかけ離れた人も珍しいのではないか。
とことん楽天的で、自らに対する悪評をまったく意に介さなかったこの人の性格も、話に尾ひれがつく一因だったのかもしれない。
実際は、すぐれた先見性と経営感覚をそなえた事業家であり、一方で不採算の事業でも国益にかなうとあれば身銭を切って取り組む愛国者。私生活では、コップ一杯の水も無駄にしない徹底した質素倹約ぶり。国家を憂い、世界を憂い、私財を費やしてたくさんの後進を育て、思想的に対立する相手にすら窮地のときには手をさしのべる侠気を持ち合わせていた男。
本書は笹川良一を礼賛するために書かれたものではない。
著者にそうした意図は感じられず、膨大な資料を精査し、冷静に分析しているのだ。
しかし、いかなる困難もかえりみず全身全霊をかけて信念を貫いた男、爽快な明治生まれの日本人、笹川良一の人生をきちんとたどれば、だれもが感動するに違いない。

それにしても……死ね!本多勝一!
あれっ?もう死んだんだっけ?

*お知らせ
本日23日(火曜日)は祭日のため、営業いたします(AM11:00〜PM8:00)。振替で明日24日(水)はお休みをいただきますので宜しくおねがい申し上げます。
パッチ縫い付け
今日は遠く下関の方からの依頼を受け、お送りいただいたA-2にパッチ縫い付けです。
レザークラフトされた375爆撃飛行隊のパッチと腕章(共に持ち込み)を指定位置に縫い付けて返送します。
ところで、下関と言えばフグが有名ですが、当方の地元伊勢湾もフグの漁場としてはかなりのもので、地元の水産業のひとつの柱になっています。しかし情報発信力がないのか、いまいち知名度が足りないのが残念なところですね。

*お知らせ
明日23日(火曜日)は祭日のため、営業いたします(AM11:00〜PM8:00)。振替で翌24日(水)はお休みをいただきますので宜しくおねがい申し上げます。
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本日のニュースより 

柳田法相 国会軽視発言で辞任へ 後任は仙谷氏が兼務 
柳田稔法相(56)=参院広島選挙区=は22日午前、首相官邸で菅直人首相と約20分間会談し、国会軽視と受け取れる発言をした責任を取って辞表を提出した。後任の法相は当面、仙谷由人官房長官が兼務する方向だ。
(以上引用)

エェーーーッ!!!
コイツが兼務するって…?
司法のトップが中国のイヌWWW
パッチ縫い付け
お客様がお持ちになった非常にレアな実物フライトベストに当店で製作したレザーパッチを縫い付けました。
このベスト、型式不明ですがシェルはB-9のようなコットンのセージグリーンで、アルパカ素材で裏打ちされています。コンマー・ジッパーも完動で、普段着として着用されています。
ビンテージの雰囲気を損なわずにワンポイント加えたいとのことで、在庫していた手描きのレザーパッチを選択されました。このパッチは実物を模写したものですが、劣化した雰囲気を出す為に調色の際に顔料を多めにしてひび割れ感を出してあります。
裏側に毛足の付いたベストにレザーを縫い付けるのはなかなか難しく、縫いずれがおきないように慎重に作業しました。

*お知らせ
次週23日(火曜日)は祭日のため、営業いたします(AM11:00〜PM8:00)。振替で翌24日(水)はお休みをいただきますので宜しくおねがい申し上げます。
パッチ縫い付け
レプリカものでは比較的タマ数の少ない、B-15Dへのパッチ付けです。
B-15DはMA-1の前身で、MA-1同様のセージグリーンのナイロンシェルが使われています。左上腕には実物同様の染み込み式のエアフォースマークがプリントされていますが、おそらくドライクリーニングの溶剤によって、部分的に色が飛んでまだら状になっています。これはこれで味と言えば味ですが、オーナーの希望で元のマークを覆うようにストックの刺繍パッチを縫い付けました。同時に左胸にはネームプレートを付けるベルクロも縫い付けです。

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スタッズ加工・ロッカーズ仕様
ロンウルフのエンジニアブーツをスタッズでフルデコレーションしました。
当店定番のパターンに加え、お客様のご要望でシャフトの中央部にも円形に打ち込み、かなりハデな仕上がりです。ポイント部分には赤のアクリルスタッズを配してあります。
ロウびきされたマットな黒革と、真鍮、クリアレッドのスタッズの組み合わせが粋な一点モノが仕上がりました。

*お知らせ
次週23日(火曜日)は祭日のため、営業いたします(AM11:00〜PM8:00)。振替で翌24日(水)はお休みをいただきますので宜しくおねがい申し上げます。
A-2カスタム+α
ほどよく着込まれたバズリクソンズの定番、赤リブのA-2にヌメ革で製作したネームプレートと横振り刺繍のフライングタイガースのパッチを縫い付けました。
このA-2にはメーカー製作のバックペイントが入っていますが、前身頃がまったくの無地であるため、ワンポイント加えたいとのご要望でした。同時にオリジナリティも増し、他の方とお揃いになってしまうことを避けられます。
メーカー製のカスタム品は街中で同じものを着ている人と遭遇することはまず無くとも、バイクのミーティングやアメカジ系のイベント会場、航空ショーなど、そのスジの人が多く集まる場所ではバッティングは避けられないようです。
当店ではお手頃価格で差別化出来るアイテムを取り揃えてご要望に対応しております。

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真鍮+アクリルカラースタッズ
碧南市からご来店いただいたハーレー乗りのお客様の依頼です。
半田市とお隣の碧南市とは海をはさんで対岸ですが、海底トンネルをつかえば30分足らずの距離で、古くからおつきあいのあるお客様も何人かいらっしゃいます。
レッドウイングのエンジニアブーツに、定番パターンで二本爪スタッズを打ち込み、ストラップの中央のポイント部分だけ黒のアクリルスタッズを使用しました。
ハーレーのステップに足を置いたときに、裾からちらっとスタッズがのぞくのがカッコいいですね。アクリルスタッズは他に赤、黄色、薄青色、無色をストックしています。

*お知らせ
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本日の修理品
左右の股ぐり部分に穴が開いた古いリーバイス517の修理品が入ってきました。
画像は左右の内股からヒップにかけて当て布をして、穴の開いた箇所を中心にミシンでタタいた状態です。裏側は大きく継ぎ当てしていますが、着用状態では表側からはほとんどわかりません。
他の部分はそれほど傷みがすすんでいないので、これで日常着用に差し支えはありません。

今回の工賃/¥3500

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。目安としては、カケツギで裏打ちする場合は一カ所2500円以上になります。小さな穴でも生地が薄くなっている場合は、お客様の想像以上の範囲を裏打ちするケースが多いです。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
パッチ縫い付け
今回は仙台の方からの依頼でB-15Bに当店ストックのエアフォースパッチを縫い付けました。
この仕事をしていると、フライトジャケットの人気は根強く、日本全国に愛好家がいるのがよくわかります。ベースのレプリカジャケットはかなり着込まれた状態で、コットン生地もほどよく色焼けして一見当時モノのような風合いです。縫い付けるパッチも渋い色合いで、後付けしたような感じがなく、ピッタリ収まっています。
本日の修理品
修理の定番メニュー、キーホルダーのナスカン交換です。
ナスカンの回転軸が摩耗してすっぽ抜けてしまっているので、新品に交換いたしました。このブライドルレザーのキーホルダーはずいぶん前にお買い上げいただいたもので、旧タイプの丸みを帯びたナスカン(画像右)が付けられています。ナスカンはスナップボタンのメスで本体にカシメられているので、ナスカン交換の際にはスナップボタンごと交換になります。革を傷つけずにカシメ部分だけを削って取り外し、新型のナスカンを挟み込んでワンウェイスナップのメスを打ち直します。
これでまた4〜5年はお使い頂けると思います。
使い込まれた褐色のブライドルレザーと純銀のビクターコンチョがとても良い味を出していますね。

*ライダースワレットや携帯ホルスターに付属するナスカン(茄子カン)はダイキャスト製で、大事に使って頂いたとしても、いずれジョイント部分が摩耗したり、スプリングが破損することは避けられません。当店では常時各サイズに合わせたパーツをストックしておりますので、即日対応出来ます。(当店で販売した商品以外はお断りする場合がございます)。
ウエスタンシャツのスナップ釦付け
オリジナル展開しているウエスタンシャツは、裁断、縫製をテーラーさんにお願いし、スナップ釦を店内で打ち込んでいます。
生地に合わせて画像の象牙色の他、ターコイズ、オニキス(いずれも天然にあらず)を用意しています。一点一点慎重にカシメていますので、いまのところ販売した商品で抜けの問題は出ていません。
アメリカブランドのウエスタンシャツをたくさんお持ちの方はご存知でしょうが、ロックマウント社の製品などはカシメが甘いものがあり、着用のたびにポロポロ取れたりすることがありました。以前は当店でも同社のシャツを扱っていましたが、破損したパーツの供給がないため、国産で雰囲気の似たもので打ち替えたり、遊びゴコロのある方には、デザインポイントとして全く色の違うもので打ち替えしたこともあります。
いずれににせよ事後対応せねばならず、メーカーとしての品質管理が全くなっていないのがイヤで、扱うのをやめてしまいました。今は改善されているのかもしれませんけれど。
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本日のニュースより 

海保など中国人乗組員救助 西表島沖で貨物船遭難 
沖縄県西表島の南約340キロの海域で、パナマ船籍の貨物船が遭難しました。海上保安庁と台湾当局の巡視船が中国人乗組員5人を救助しましたが、2人が死亡しました。
パナマ船籍の貨物船は9日午後7時から連絡が取れなくなり、10日から捜索が続けられてきました。11日午前11時前にライフジャケットを着用して漂流していた中国人乗組員5人を海上保安庁と台湾当局の巡視船が発見し、救助しましたが、2人が死亡しました。貨物船には中国人25人が乗っていたということで、海上保安庁は自衛隊とも協力しながら、12日も捜索を続けるということです。
(以上引用)

この中国漁船衝突問題の最中、体を張って中国人船員を救助しなければならない現場の職員、自衛官の心中はいかばかりか。
まちがっても中国人からは感謝の言葉は返ってこないであろう。
ネームプレート製作・縫い付け
今回も県外の方からの依頼で、A-2用にレザーのネームプレートを製作、縫い付けいたしました。
ベースはバズリクソンズのシールブラウン/赤リブのA-2です。刻印の部分にはブロンズで色を入れてあります。材料のヌメ革は褐色に変化していき、時とともに味わいを増していきます。
アパルーサ
近所でDVDを借りてきて観たのですが地味ながら良い作品でした。
原作はハードボイルド作家ロバート・B・パーカーのウエスタン小説で、原作に惚れ込んだエド・ハリスが製作、監督、主演を兼ねています。
ストーリーに目新しさは無く、1880年代の西部の町(アパルーサ)を舞台に、無法者と保安官の対決に、未亡人との恋愛沙汰が絡むという、クラシックで単純なものですが、勧善懲悪もののアクション西部劇とは一味違う仕上がりです。

エド・ハリス/頑固で口下手で実直な保安官。不実な女性を受け入れて共に生きていこうと考えるが…
ヴィゴ・モーテンセン/忠誠心の厚い保安官助手。8ゲージのショットガンを愛用。最後は保安官に忠義立てして悪者との決闘に臨む。この俳優の作品では「イースタンプロミス」の潜入捜査官役も良かった。
ジェレミー・アイアンズ/わるもの。粗野な言動をしても、どこか上品。
レニー・ゼルウェガー/自称未亡人。女の武器でしたたかに生きる西部の尻軽女。演技は素晴らしいが、助演を張るにはこの人、太り過ぎでは?
ランス・ヘンリクセン/わるものに金をもらって味方する元保安官。この俳優は多くの作品に出演していますが、ちょっとクセのある役をやらせたら天下一品。強く印象に残ります。

これはエド・ハリスが、自分の作りたいように作った映画なのだと思います。CGを使った派手なドンパチのシーンも無く、物語りも淡々と進んでいきますが、砂埃舞う田舎町を背景にした叙情性はたっぷりで、そういう見方の出来る方にはぜひお薦めしたい作品です。
D,E,OSCARハンドエングレーブドリング
店頭商品の中からD,E,オスカーのシルバーリングをご紹介します。
(D,E,OSCAR)はFUNNYのメキシコ工場で生産されるハンドメイドのシルバーブランドです。FUNNYでは、著名なシルバー作家の製品輸入元であると同時に、自社のシルバー製品も製作しています。
伝統的なウエスタンスタイルのシルバークラフトにこだわり、美しいシェリダンスタイルの彫刻はすべて手作業で彫り込まれています。このずっしりとした6ミリ幅のリングも縁の部分までびっしり切れ目なくカービングが施されています。そしてメキシコに生産拠点を置く事で実現した低価格も魅力です。手作業ゆえに生産性が悪く、在庫が常にショートしており、現在FUNNYのWEBショップでは完売状態です。
当店の店頭にサイズ19,5と21,5の在庫がございます。
ご興味のある方はぜひ一度手に取ってその仕事の素晴らしさをお確かめ下さい。

価格12000円
名著であるため、ご紹介
『左右を斬る/続・文闘への招待』竹中労著 幸洋出版

気が向いて、学生時代に読んだ評論家・竹中労氏の本を再読しています。
この人はずいぶん前に癌で他界されましたが、ジャーナリズムの世界では特異なキャラクターもあって一定の影響力のある人でした。
戦後、日本共産党員(後に除名)で非合法闘争指導者、寄せ場の日雇い労働者を経て元祖芸能記者(梨元勝の先輩格)、芸能人のゴーストライター、晩年はイカ天の審査員もしていました。
思想的にはアナキストで、極左過激派の黒幕といわれ、新右翼の擁護者としての顔も持ち、山ほど訴えられ、投獄もされ、激しく憎悪される一方で多くの人に慕われた、なんとも複雑で過激な人生を送った人です。
「ケンカの竹中」の異名そのままに武勇伝は数知れず。
モノ書きとして時の権力を徹底的にコキおろすだけではなく、暴力沙汰も枚挙に暇がなく、公開討論の席上で激高して浜田幸一と殴り合いのケンカを演じたエピソードは語り草になっています。
1983年出版の本書は「現代の眼」誌上のコラムの編集と、太田竜氏との対談で構成されています。竹中氏一流の講談調の文章は独特のテンポがあって読み易く、氏が言うところの「左右を弁別すべからざる状況」に際しての提言の数々には深く考えさせられます。20数年後の今、読み返してみても実に示唆に富む内容です。