2014年1月

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パッチ縫い付け/MA-1
合計で17枚ものパッチを、MA-1の身頃全体に縫い付けるという大がかりな作業。
近代のフライトジャケットであるMA-1は、型紙製作に立体裁断の手法が取り入れられており、人体によりフィットする様に、ほとんどのパーツは曲線で裁断されています。さらに各所にダーツが取られ、丸みを帯びた複雑なシルエットになっています。
かなり大きめのパッチを、曲面にいくつも縫い付けるため、若干の棚じわが出るのは避けられませんが、出来るだけ分散して一個所にたまらないよう配置します。

画像1、2/ビフォー。

画像3、4、5、6/アフター。
昨日あたりから珍しく体調不良で、健康診断以外では滅多に行かない医者ヘ行き、点滴を打ってもらいました。
快方に向かっていますが、無理しないようにノロノロと仕事をしております。
本日は、何時にも増してめんどくさそうな対応をするかもしれませんが、めんどくさいわけではありません。
本日のニュースより
「今後は慎重に発言」=NHK職員に謝罪文—籾井会長
NHKの籾井勝人会長は28日、従軍慰安婦などに関する自らの発言に関して「視聴者の皆さんに誤解を招いてしまったことは大変申し訳ない」などと謝罪する文書を、社内ネットワークを通じNHKの全職員に送付した。文書で籾井氏は「公共放送トップとしての重みを自覚し、今後は慎重に発言する」と表明した。
(以上引用) 

発言内容は至極真っ当で、圧倒的に、絶対的に、全世界的に、100%正しい。
会見の場で、しつこく(従軍慰安婦)という造語で個人的見解を問いただしたのは、どうせ朝日のバカにちがいない。
NHKは、この新会長のもとで、やっとまともな放送機関として歩み出したように見える。

一日でも早く、朝日新聞社が潰れるのを願ってやみません。
……ついでに毎日新聞も♪
シャツ着丈詰め/シュガーケーン ワークシャツ
シュガーケーン・ライトのオックスフォード地のシャツ。
これも脇の補強布の部分には手を加えず、前後3センチ程裾線をカットします。
このプルオーバー風デザインのシャツは、前合わせの裾がラウンドになっています。
かなり急な外カーブなので、途中からラインをつなげて三つ巻きし直す時に、縫い代が寄らないように注意して作業を行います。

画像1/ビフォー。

画像2/急カーブのところはアイロンも併用する。

画像3/アフター。
DIXIE TICKS
本日はモニターでディキシー・チックスのDVDを流し、テンションを上げて作業中。
このテキサス出身の女性カントリーバンド、バンジョーやフィドル、マンドリンといったカントリーらしいバンド編成ながら、ポップス寄りの曲も多く、それまでカントリーを敬遠していた若年女性層からも絶大な人気を博している。
キュートなルックスだけではなく、実力も併せ持ったバンドで、日本でもファンが多い。
政治的発言で大バッシングを受けるなど、紆余曲折はあったが、最も成功した女性グループに違いない。
最近は新しいアルバムの発表がないのが少々残念だが、過去に発売されたCD、DVDはほとんど持っている。その中で1990年に発売されたファーストアルバム『Thank Heavens for Dale Evans』と、1992年のセカンドアルバム『Little Ol' Cowgirl』の2枚はレアもので、今ではプレミア価格で取引されている。ブレークする前の初期メンバーで、現在のボーカルであるナタリー・メインズが加入する以前の二人のボーカル(ローラ・リンティとロビン・リン・メイシー)の四人編成の頃のもの。ファーストアルバムには、数多のシンガーにカバーされたヨーデルのナンバー「カウボーイ・スイートハート」なども収録されていて、現在よりもカントリー色が強い。アルバムジャケットの写真も、今では見られないウエスタンファッションで固め、いかにもカウガールといった雰囲気で仕上がっている。

画像1/現在のトリオ、2002年のライブ映像。

画像2/四人編成のファースト&セカンドアルバム。
シャツ着丈詰め/エターナル ワークシャツ
ウォバッシュストライプのワークシャツ。
補強のために生地の耳部分が脇裾に挟み込まれたタイプです。今回はワンサイズ分、3センチのカットなので、この脇部分には手を加えず、前後の裾線のみカットしてラインをつなげ、三つ巻きし直しました。

画像1/ビフォー。

画像2/脇の力布をそのまま残し、ラインをつなげる。

画像3/アフター。
本日の修理品/ファニー ビルフォード
元はタン色だったカービング×バスケットの彫り物が褐色に変化したビルフォード。
内側のコインポケットを開閉するバネホックが破損して留められない状態です。
破損したホックは取り外し、新品パーツに交換します。

画像2/打ち替え用のファニーオリジナルのバネホック。

画像3/修理完了。
ついでに…
端材で作った脚立の木部もペイントしてみた。オールクラックドアップを使用して重ね塗り。鉄の部分はスクーターのキャリアを流用したもの
フェイク塗装(その捌)
店内の什器、備品、建具などあらゆる箇所にエイジング加工を施して統一感を持たせるというのが当店の方針だが、昨年12月に杉板の廃材を利用して大雑把に製作したキャップ用の棚は完成度がイマイチだった。
お客様はだーれも気にしないが、作った本人が気になるので、さらに手を加えることにした。
作業は駐車場に引っ張り出した上でおこなう。
今回は、ロウ付けの時に使用するバーナーで表面をうっすらと焼いた上で、サンディングと塗装、さらにハンマーで小傷を付けたりして重層的な面を作ってみた。

*都合により、本日の営業はPM7:00までとさせていただきます。宜しくお願い申し上げます。
私の道具達
その昔、古着商をしていた頃に、ジーンズ等の衣料品の他、雑貨類も扱った。
年代物の、革やファイバーで出来たトランク類はとても魅力的なアイテムで、販売しつつ、店の演出小道具も兼ねていた。今はもう商品として仕入れて販売することはしていないが、店内にはあちこちに10個以上置かれており、商品をストックしたり、ディスプレイに用いたりして現役使用している。
画像は比較的珍しいブリキ製のトラベリングトランク。
ペンキの剥げ落ち具合が、ボロかっこいい。

*都合により、1月25日(土)の営業はPM7:00までとさせていただきます。宜しくお願い申し上げます。
ジーンズリメイク/シュガーケーン ロンスタージーンズ
SC41001はやや薄手の生地で、バックストラップとサスペンダーボタンを装備したタイプ。
今回もお客様のご要望で、バックストラップがベルトループの下にくるよう付け直しをおこないます。サスペンダーボタンもベルトに引っかかる為、取り外してタタキで穴を塞ぎます。

画像1、2/リメイク前。

画像3/バックストラップとサスペンダーボタンを取り外す。

画像4/ベルト下に来るようバックストラップを付け直し。

画像5/銅無垢の打ち抜きリベットで固定して作業完了。
本日のニュースより
菅元首相、細川氏支持訴え

民主党の菅直人元首相は22日、JR三鷹駅前で街頭演説し、23日告示される東京都知事選について「今、原発をやめておくことが重要だ。そのためにも細川護熙元首相になってもらいたい」と述べ、「脱原発」を公約に知事選に出馬する細川氏への支持を訴えた。
(以上引用)

争点を強引に原発政策に持っていこうとしている小泉&細川の老害コンビの支持率が上がらない。
その上、こんなホメ殺しのような援軍が現れて熱い支持を表明したりしたら、ますます旗色が悪くなる。
田母神支持派としては、できるだけ混戦になって票が割れれば閣下に有利に働くと考えるので、今後舛添陣営の醜聞が噴出するのを期待したい。
パッチ縫い付け/B-10
毛足の長いシャギーのような裏地が付いたB-10。
山口県のお客様からの依頼品。
両腕と左胸に刺繍パッチを縫い付けてフライングタイガース仕様としました。
パッチ縫い付け/B-15C(MOD)
ベースはバズリクソンズのB-15C(MOD)。
シンプルなこのエアフォースブルーのジャケットに、第5空軍モスキート部隊の刺繍パッチを縫い付けました。
朝鮮戦争時、前線を慰問に訪れたマリリン・モンローもこのパッチを縫い付けたB-15Cを着用していました。
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昨日、「三ケ根のゆかいな仲間たち」のささやかな新年会で飲み過ぎ、喉が焼けております。
電話でのお問い合わせには、何時にも増して不機嫌な声でお答えするかもしれませんが、不機嫌なわけではありません。
パッチ縫い付け/B-10
昨年オファーをいただいていたエアフォースパッチの縫い付け。
この刺繍パッチにホースハイドの縁取りを付けたものも、そろそろ在庫が薄くなってきたので、纏めて製作をおこなう予定です。
ベースはバズリクソンズのファクトリーカスタムで、既製品で胸パッチやネーム、背中にはステンシルが入ったモデルです。
ジーンズ裾上げ
今回は持ち込みでチェーンステッチでの裾上げ依頼です。
某社の製品はすでに地縫いミシンで裾上げされていますが、若干長いのと、仕上がりで左右の長さが違っているということで、仕上げ直しを行います。
カットする分がわずかなので一旦裾を解体し、縫い代を残して裁断し直す必要があります。

画像1/ワークパンツのように広めに三つ折りされ、シングルステッチで仕上げられている状態。

画像2/縫い目を解体してプレスで伸ばす。左足が1センチ弱長くなっているので、同寸になるよう裁断。

画像3/チェーンミシンで裾上げ。

画像4/躾け糸を抜いて作業完了。
名著であるため、ご紹介
『日本文化試論 ベネディクト「菊と刀」を読む』 福田義也 新曜社

「日本人はアメリカがこれまでに戦った中で、最も気心の知れない敵であった」で始まる文化人類学者、ルース・ベネディクトの著作は、1948年に書かれた日本文化論の古典である。
そもそもベネディクトは、アメリカが第二次大戦に参戦するにあたって招聘した学者の一人で、敵国の文化や人種的特性を研究して助言する立場の人間であったようだ。ただし来日の経験は無く、日系移民への面接調査や、日本文化に関する文献を主なソースとしてこの本を書き上げたとなっている。
この『菊と刀』の邦訳はずいぶん昔に読んだきりで、すっかり記憶が薄れているが、やはり欧米人が日本文化を理解するのは限界があるのではという印象だった。
そしてこのベネディクトの目から見た「日本人なるもの」を日本人向けに解説したのが本書ということになる。
(菊)は、恥の文化や世間の同調圧力によって精神的自由を制限された耽美主義を表し、
(刀)は自己責任と好戦的な側面を表現しているとされる。
筆者はベネディクトの認識の誤りなども指摘しつつ、さらに発展させて広範に日本文化を論じている。
日本人独特の美意識や徳目、例えば(義理)は、英語で表現するのも困難である。欧米人にそういう概念自体が無いからなのだ。
異なる文化圏の日本論によって、あらためて自国の文化や精神性に気付かされることも多い。
ブラッドチット鋭意製作中
ヌメ革をパーツごとに染め分けて、パッチワークで製作。
ブラッドチットは、国民党指揮下で日本軍と交戦したアメリカ義勇軍「フライングタイガース」の身分保証書が元になっている。バージョン違いが多数あり、東南アジア各国の言語で書かれたものも現存している。
後の朝鮮戦争やベトナム戦争でも、同様のものを飛行兵が携行した。

画像4/縫い付けイメージ。
本日の修理品/シュガーケーン ユニオンスタージーンズ
左膝の付け根辺りにあいた穴はタバコの火によるもの。
こうしたケースは周辺の生地にダメージが無いので、補修範囲は最小限度で済みます。
裏張りして綿糸で細かくタタいておけば、補修跡もほとんど目に付きません。

画像1、2/ビフォー

画像3、4/アフター
エアフォースパッチ鋭意製作中
ヌメ革に手描きのエアフォースパッチ。
昨年の秋口に10個ほどまとめて製作に取り掛かったが、下絵段階でストップしたままだった。
店頭販売用のオリジナル商品なので、気持ちの上では優先順位は高いが、日々の仕事に追われ、ついつい後回しになってしまう。
表面が乾いたら、馬革のトリミングを取り付けて完成。