
Youtubeで鑑賞。
1969年の作品だが、80年代になって名古屋にあった映画館でリバイバル上映されたことがあって、大スクリーンで見た記憶がある。
司馬遼太郎の歴史小説「人切り以蔵」の映画化。
黒船来航の後、尊王攘夷の機運が高まった幕末の世で、政敵を次々に暗殺していく土佐勤皇党の志士たち。
その渦中に身を投じる下級武士の以蔵。
かつての同志までも手にかける急進的な行動は、やがて組織崩壊を招き、多くの志士は刑場の露と消える。
そしてこの幕末を生き抜いたものたちが、後に明治政府の一翼を担うことになるのだ。
豪華な配役で、土佐勤皇党の「人切り以蔵」こと岡田以蔵を勝新太郎が演じ、武市半平太を仲代達也、坂本龍馬を石原裕次郎、そして田中新兵衛を作家の三島由紀夫が演じている。三島由紀夫は劇中で割腹自殺するのだが、この映画を制作した翌年に、自衛隊の市谷駐屯地で憲法改正を訴えて本当に自刃してしまった。
監督はリアルな殺陣シーンに拘る五社英雄で、黒沢映画で実績のある橋本忍が脚本を担当している。
約40年ぶりの鑑賞となったが、あらためて観ても潤沢な予算をかけた作品の完成度は高く、粗野で人間味あふれる勝新と、クールな仲代の対比は素晴らしい。片肌脱いだ三島の割腹シーンも圧巻であった。
1969年の作品だが、80年代になって名古屋にあった映画館でリバイバル上映されたことがあって、大スクリーンで見た記憶がある。
司馬遼太郎の歴史小説「人切り以蔵」の映画化。
黒船来航の後、尊王攘夷の機運が高まった幕末の世で、政敵を次々に暗殺していく土佐勤皇党の志士たち。
その渦中に身を投じる下級武士の以蔵。
かつての同志までも手にかける急進的な行動は、やがて組織崩壊を招き、多くの志士は刑場の露と消える。
そしてこの幕末を生き抜いたものたちが、後に明治政府の一翼を担うことになるのだ。
豪華な配役で、土佐勤皇党の「人切り以蔵」こと岡田以蔵を勝新太郎が演じ、武市半平太を仲代達也、坂本龍馬を石原裕次郎、そして田中新兵衛を作家の三島由紀夫が演じている。三島由紀夫は劇中で割腹自殺するのだが、この映画を制作した翌年に、自衛隊の市谷駐屯地で憲法改正を訴えて本当に自刃してしまった。
監督はリアルな殺陣シーンに拘る五社英雄で、黒沢映画で実績のある橋本忍が脚本を担当している。
約40年ぶりの鑑賞となったが、あらためて観ても潤沢な予算をかけた作品の完成度は高く、粗野で人間味あふれる勝新と、クールな仲代の対比は素晴らしい。片肌脱いだ三島の割腹シーンも圧巻であった。