ヴィンテージライフ

ヴィンテージライフ
私「ホントにいいんですかぁ?」
お客様「ハイ♪いいんです。おねがいします」
私「…それじゃ承りますけど」

このハンドメイドのレザーパッチはレプリカではなく、大戦中の実物です。
お客様がヴィンテージショップで見つけて購入され、持ち込みでの縫い付け依頼です。
しかも、フライトジャケットに縫い付けるのではなく、普段着として着用されているヘナヘナしたシェラ・デザインのダウンベストへの縫い付けです。
…意味がよく分かりません。
分かりませんが、このお客様、ただものじゃありません。バリもんの501XXはじめ、値段を聞いたら目がびよ〜んと飛び出るようなヴィンテージものを多数所有し、単にコレクトするのではなく、全て普通に身につけるのをモットーにしている方です。この当時モノのパッチも額装して飾っておくより日常着とのコーデュネートをお考えなのでしょう。こんな大胆な楽しみ方もあるのだなとあらためて気付かされます。
パッチは表面の塗装の状態は良好ですが、さすがに半世紀以上経って革が硬化し、スルメのような状態です。ミシンを手送りにしてゆっくり縫っていきますが、針を落とすたびに(バリバリッ!)といや〜な音がします。
なんとか縫い付けは完了し、週末にお渡しです。ヴィンテージライフもいろいろで一助になれば幸いです。