店長日記

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パッチ付け直し
今回のようなケースはあまり対応したことがありません。
すでにA-2に縫い付けられているレザーパッチを一旦外して、同じ位置に再度付け直してほしいという依頼です。
要するにステッチ目が揃っておらず、糸も適したものが使われていないということです。
オーナーはこの状態で中古購入されたようで、A-2本体もハンドメイドのパッチも素晴らしい製品ですが、縫い付けが雑な上にテグスのような透明のフィラメント糸が使われているのを何とかしたいということです。
パッチを取り外し、下穴を開け直しますが、元の穴が出来るだけ目立たないようヘラでコバを押さえ込んでやります。縫い直しは30番糸を使用し、上糸はコバの色に合わせ生成り色、裏に抜ける下糸は茶系を使います。

画像1/テグスのような透明の糸で縫い付けられた状態。所々コバからはみ出している。この糸は帽子にエンブレムを付ける時などに使われるもの。

画像2、3/取り外した跡はボディにも残るので、極力この跡を追いながら付け直しする。

画像4/作業完了。
スナップボタン交換
ファニーのコインケース(上)をお買い上げいただいたお客様のご要望は、今まで使っていた製品(下)に付いているスマイルマークのスナップ(ネジ止め)に付け替えたいというもの。
ファニーの5セントイミテーションのスナップはカシメ打ちで固定されており、基本的には交換出来なくなっています。そこで一体化している5セントスナップは軸を削って取り外す必要があります。
外した後の軸穴の径もポスト(ネジ山)に合わせてポンチで開け直し、スマイルマークのコンチョをセットしてみます。軸穴に収まるポストがわずかに長いのでヤスリで調整し、スナップ(メス)を挟んで裏からネジで固定します。
規格の異なる社外品への交換は現物合わせで微調整が必要なのです。
本日の修理品
持ち込みでチェーンステッチでの裾上げ依頼です。
メンズ物には珍しくポリウレタン混の素材で、いわゆるストレッチデニムです。
サイドシームは耳を使っていますが、おそらくダブル幅の生地のはずなので、これはデザインとしての耳使いということでしょう。
いにしえの力織機で織るデニムは、わずか70センチほどの幅のため、裁断効率を優先して生地の耳を使いますが、現代の織機で織る広幅生地では本来その必要はありません。
作業手順は同じですが、ストレッチ素材は扱いにくく、きれいに裾上げするのは意外に難しいのです。
ミシンをかける際に、若干生地を追い込み気味に送り込んでやらないと仕上がりで伸びて波打ってしまいます。
ステッチで裾線を縫い縮めていくようなイメージで作業をしていきます。

画像上/縫い代を残し裾をカット。この段階ですでに裾線が伸びてしまう。

画像中/少しイセ込み気味に縫製。

画像下/作業完了。
満開
黄色い小さな花が満開となったメキシコ万年草。
以前は砂地だったところにも移植して花畑になった。
本日の修理品
続けてキーホルダーのナスカン交換に対応します。
これはずいぶん前にお買い上げいただいたもので、ナスカンの付け部分が摩耗して抜けてしまった状態です。これにもワンウェイスナップが採用されていますが、ナスカン交換するためにメスのほうを削って取り外さねばなりません。新品のナスカンを挟み込んでスナップも新しいパーツで打ち直します。
当店では常時各サイズに合わせたパーツをストックしておりますので、即日対応出来ます。

*当店で販売した商品以外はお断りする場合がございます。

画像上/ナスカンが破損したキーホルダーと新品の対応パーツ。

画像中/スナップ中央のポストを削り落して取り外し。

画像下/交換完了。
本日の修理品
ファニーがこの携帯ホルスターやライダースウォレット(キーホルダー側のみ)に使用しているワンウェイスナップは、その名の通り片側に向かってのみ開閉出来るようになっています。
これは非常に優れた機能で、装着状態で身体を動かした時のスナップ外れを防止しているのです。
修理品はそのワンウェイスナップの具合が悪く、閉じた状態にすると正しい方向に開いても外すことが出来なくなっています。
実は当店で販売したものではなく、大阪のファニー直営店で最近ご購入された商品ということで、本来なら初期不良で販売店で対応するケースなのですが、こちらで代って対応します。
よく見ると本体側(オス側)のリムに若干変形が見られますので、この際上下のパーツを新品にて打ち直します。
スナップ(オス側)はホルスター本体の中心に打ち込まれているため、完成品の状態での取り外しと打ち直しはそれほど簡単ではありません。

画像上/ワンウェイスナップの上下パーツ。

画像中/本体側(オス側)のパーツ打ち直し。

画像下/修理完了。スムーズに開閉出来ます。
本日の修理品
かなり傷みが進んで崩壊間近といった状態のレプリカものの修理品です。
数年前に一度全体にリペアしていますが、今回はライダースウォレットをおさめる左ポケットが大きくパンクしているので修復します。
ここまでの状態のものを直すがどうかということになると、オーナーの思い入れ次第です。
もうとっくに耐用年数を過ぎており、あちこち修理を繰り返していれば修理代も嵩むことになります。
しかし濃紺の状態からここまで育て上げてきたデニムの風合いは、加工物では出せない魅力があるのも確かなのです。

画像1/ポケットの底が抜けている状態。主にバイクの乗車時に着用。

画像2/ポケット外回りのステッチをはずしてリペア出来る状態にする。ポケット口左右には隠しリベットが打ち込まれているのでギリギリの位置まで解体。外したあとはインディゴブルーが残っている。

画像3/ライトオンスの耳付きデニムで裏打ち。穴の空いた部分には意匠のプリント生地を挟み込んでタタいていく。

画像4/完成。
本日のニュースより
瀬戸内寂聴さんハンスト参加 怒りあらわ「何を考えているのか」 

作家の瀬戸内寂聴さん(89)が2日朝、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に抗議して東京・霞が関の経済産業省前で行われているハンガーストライキに加わった。瀬戸内さんは作家の沢地久枝さん(81)やルポライターの鎌田慧さん(73)らとともに、日没までハンストに参加。再稼働反対と印刷された鉢巻きを法衣につけて「90年生きてきて今ほど悪い日本はありません。このままの日本を若者に渡せない」と語り、再稼働に向けた政府の動きについては「何を考えているのか。不思議なことをすると思った」と怒りをあらわにした。瀬戸内さんは東京電力福島第1原発で事故が発生して以降、講演や著作などで脱原発を訴え続けている。
(以上引用)

このバアさんは昔から何でも自己宣伝のネタにしてしまい、大キライだ。
大体、袈裟を掛けてマスコミに出てくる人間でマトモなのを見た事がない。
当面日本に暮らす以上は原発の恩恵を受けるのだから、それが嫌なら即身仏になるまでハンガーストを続けてみたらいかがだろうか。
枕木上にて
仮置きした枕木の上で悠然と寝転がり、なわばりを主張する黒猫(注・当店の飼い猫にあらず)。
昨年の8月に入り込んできた時はほっそりした子猫だったが、今やでっぷりと太ってすっかり貫禄がついた。
続・枕木調達
先週、アプローチに敷き詰める枕木を必要数の半分引き取って来たが、過酷な重労働であった旨、ブログに書き込んだところ、お客様からありがたいお申し出があった。
その方が普段仕事で使うユニック車で引き取りに同行してくれるというのだ。
願ってもないことである。
ご好意に甘え、すぐに碧南市にある材料屋に連絡し、本日の午前中に引き取りに行った。
碧南市までの道のりは(セントレア)空港がらみで着々と整備が進み、当店からは海底トンネル経由で20分ほどである。海を隔てた西三河とも本当に近くなったものだ。
残り10本を購入し、すぐに取って返すと、店舗西側のデッキに積み上げた。
一本が50キロ余りある枕木も、10本まとめた状態であっさりと吊り上げ、拍子抜けするほど簡単に作業が完了した。
さすが外構工事の本職は手慣れたものだ。
これでアプローチ製作のメインの材料は揃ったので、あまり気温が上がらないうちに施工にかかるつもりである。

画像上/ユニックを操作するお客様。
六分咲き
今にも全面開花しそうな状態だが、なかなか蕾が開かない。
勿体ぶったように引っ張るメキシコ万年草。
友、再び遠方より来る
一昨年の8月5日以来の再会である。
(異能の人)億万長者のH君が前触れもなく訪ねてきた。
彼は若いころに自動車関連の仕事で一山当て、その後海外での商売にも成功して大きな資産を形成したのだ。
今日は珍しくドレスシャツを着て、衿もとにはカラフルなスカーフなどを巻いている。
足元はオーストリッチのブーツで、昔からウエスタンブーツを愛用していた彼がトニーラマ本社にまとめて特注したカスタムメイドの一足である。
腕時計といえば金無垢のデイトナで、このアンバランスな出で立ちがH君そのものなのだ。ちなみに彼は時計を買うと、自分で裏蓋にイニシャルを(釘で!)ガリガリと彫りつける習慣があるので、このデイトナも同じようにしている。それで資産としての価値が数十万下落するが、そんな事はもちろん気にしていない。
ホームレスのようなザンバラ髪は昔のままだが、年を取って半分ぐらい白髪になってしまった。
今日は某信用金庫の営業マンを召使いのように引き連れて現れた(H君は金を借りているのではなく大口預金者)。
黒塗りのロールスロイスで登場したが、この他にも赤のロールス・コーニッシュ(コンバーチブル)を普段使いにしているそうだ。昔からアメリカ車もたくさん所有しており、私がアメ車に乗るようになったのも元々は彼がきっかけである。
最近は何を思ったのかボランティアに精を出し、古い建物の掃除を請け負って、自らその作業にあたっている。信用金庫の人は彼の召使いなので、休み返上で彼の作業につき合っているようだ。
こんなH君は、ごく普通の社会生活を送る人には到底理解不可能であろう。
あまりにも破天荒で怪しげで、側に寄るのもためらわれるかもしれない。
しかし自分の才覚だけでリッパに人生を切り開いてきた彼には彼のルールがあり、出鱈目に生きているわけではないのだ。
話をしだせば一瞬で昔に戻り、なつかしい話題に心温まる。
最近所用で知多方面に来る事も多いようなので、今後も旧交を暖めたいものだ。
枕木調達
2月に店舗の大改装をおこなったが、営業に関わる店内部分を最優先で施工し、それ以外の箇所はゆるゆるしたペースで現在も進行中である。
SHOP西側の裏口へつづくアプローチ部分は営業には全く関係がないが、長年味気ないコンクリートのままだったので、この際気分良く歩ける空間として演出したい。
そこでこの10平方mほどに枕木を敷き詰める事にした。
現在店舗の正面部分で使用している枕木は無償で引き取ってきたものだが、今回は業者から購入する事とし、イエローガレージさんの紹介で現物を見に行く事になった。鉄道会社から払い下げになった枕木はコンディションが様々で、内部がスカスカで使い物にならないものもあるので見てみないとわからないのだ。
金曜日の朝、イエローガレージさん運転の軽トラックの助手席に同乗して碧南市の業者を訪ねた。
そこにはかなり状態が良くて反りもあまり無いものがストックされており、即決で話がまとまった。
とりあえず軽トラに積めるだけ積んで帰ろうという事になり、リフトで荷台に乗せてもらったが、半分の10本が限界だった。あまりの重さで軽トラではローダウン状態になってしまうのだ。
残りは日をあらためて引き取りにいく事とし、よろよろと半田市まで帰り着いたが、荷台から下ろして店舗西側のアプローチまで手作業で運び込むのが大変であった。二人がかりで一本ずつ運び込んだが、階段を上がるのが本当にキツかったのだ。ヘトヘトになってしまったので、その日午後の営業がおざなりになったのは言うまでもない。
残り10本は近日中に引き取りにいくつもりだ……全身の筋肉痛がおさまった頃に。
四分咲き
急激な気温上昇とともにポツポツと咲き始めたメキシコ万年草。
薪ストーブ施工販売/トムグリーン
私の地元の同期生で自営業者というのはほとんどいない(家業を継いだケースは別として)。
中でも中年に差しかかった段階で、安定的な企業の職を捨ててリスキーな自営業者の仲間入りをした男は彼ぐらいしか思い当たらない。
知多半島全域で、本格的な薪ストーブの販売と設置を生業にしているトムグリーンの社長である。
すでに家族がいて、大きなものを背負った上でのチャレンジだった。
商売は順調に発展し、この28日に静岡(富士宮市小泉1831-1)に新しい営業所も開設することになった。
まずは、めでたい。
人生、結果オーライである。
開店祝いに花でも贈ろうかと思ったが、ファニーのストックルームに壁掛け用の大きなステアホーンがあったのを思い出し、急遽手配した。
薪ストーブのショールームの演出小道具としてはぴったりである(一般家庭のリビングにあったりしたらちょっと変だが…)。
GW中でもあり、自分の足では行けないが、商売のますますの発展を祈念してこれを贈る。
パッチ縫い付け
ライトゾーン(比較的温度の高い低空域)用のフライトジャケットL-2は夏期用フライトジャケットとも称されます.
この時期バイクに乗るときなどにさらりと羽織るのに丁度よい厚みです。
バズリクソンズのL-2をベースに、右胸には当店の横振り刺繍のパッチ、左胸にはお客様持ち込みでレザーのネームタグが入るビニールケースを縫い付けました。
本日の修理品
VOGT社のネックレスチェーンの修理品です。
強く引かれたような状態で、クラスプ(留め金)の付け部分のシルバーのコマが破損しています。
クラスプ自体は壊れていないのですが、ツイスト状の付け部分のパーツは元の状態にはもどりません。このようなスターリングシルバーの線材を組み合わせてつくられたものはロウ付けで修復するというわけにもいかないのです。バーナーで高温になるまで熱すれば銀ロウが溶け出す前にチェーンそのものが溶けて変形してしまいます。
破損したコマをはずして代わりのカンを間に挟んでクラスプを固定します。
作業は拡大鏡を見ながら先細のラジオペンチでおこないます。
本日の修理品
携帯ホルスターに付属するナスカン(茄子カン)はダイキャスト製で、大事に使って頂いたとしても、いずれジョイント部分が摩耗したり、スプリングが破損することは避けられません。当店では常時各サイズに合わせたパーツをストックしておりますので、即日対応出来ます。

*当店で販売した商品以外はお断りする場合がございます。

画像1、2/ナスカンの回転軸が摩耗して抜ける寸前の状態。新品に交換対応。

画像3/ナスカンの付け部分は本体にカシメられており、ネジ止めではありません。カシメを削って取り外す必要があります。

画像4/新品のナスカンを取り付けてカシメを打ち直し。
本日のニュースより
慎太郎知事「みんなの前で殴る」朝日新聞記者に“鉄拳制裁”予告

「みんなの前で殴るからな」—。石原氏が朝日新聞の記事について激怒し、取材していた朝日新聞記者を威圧した。
怒りの発端となったとみられるのは、23日付の朝日新聞夕刊の記事で、見出しは「石原知事 都政飽きた?」。内容は石原氏が取り組んできた執筆活動や尖閣諸島問題、石原新党などを知事周辺の声などを交えながら、4期1年目を総括したもの。都政への関心が薄れているという周囲の見方を伝え、「もともとわがままだけど、さらにわがままになっている」と冷ややかな声も報じている。
(以上引用)

今や朝日新聞がマトモな報道機関でない事は広く知れ渡っているが、それはインターネットの功の部分であると思っている。
私自身、20代まで実家で朝日新聞を読んでいたし、朝日の紙面が捏造てんこ盛りであるなど、その当時は知りようがなかったのだ。
この発言も、一昔前なら既成メディアからのアナウンスだけで、タカ派知事の暴言と叩かれておしまいだろう。
しかし、今は違う。
さらにこういった影響力のある人物の放言に対して、率直に反応する国民の意見を知る事が出来るという点もネット社会が到来して良かったと思える事の一つだ。
その中で自分と同じような反応(石原支持!)をする人達が一定程度いるという事も私にとっては重要なのである。

一日でも早く、朝日新聞社が潰れるのを願ってやみません。
……ついでに毎日新聞も♪
スタッズベルト鋭意製作中
なかなかフォロー出来ずにいた自店のスタッズベルトの製作に取りかかっています。
フローラルパターンはGWに入る前に各サイズ仕上げ予定。
マーキングした位置に一気に穴を開けた後、二本爪のスタッズを一個ずつ打ち込んでいきます。