店長日記

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B-10カスタム制作中
今回はエイジングサンプル制作ということで、禁断の水洗いからスタート。
パッチ類は、あらかじめ渋染めしておきます。
ギャリソンベルト、リボーン!
当店定番の栃木レザーのギャリソンベルト。
ヌメのままのタン色と、工場で染色したブラウン、ブラックの三色展開しております。
今回はお客様のご要望で、ブラウンで仕上げられた新品を、ブラックに染め直すというもの。
オーバーダイされた革帯が、着用によって下地のブラウンが顔を出すよう、所謂「茶芯」の状態で納品します。
「茶芯」の定義は曖昧で、90年代のレッドウイング2268が、擦れて茶色の下地が顔を出すことからそう呼ばれるようになったようです。
当時、当店ではミドリ安全靴経由で2268を販売していましたが、その頃は「茶芯」なんて言葉も概念もありませんでした。

画像1/ビフォー。

画像2/アルコール染料を希釈せずに使用し、二回染め。

画像3/乾燥後、乳化性のオイルで仕上げ。

画像4/燻し仕上げした真鍮バックルをセットして完成。
レザーハンチングも丸洗い
最近でこそ、国内メーカーの流通品が増えましたが、以前は本革のハットやキャップといえば、USAのものがシェアを占めていました。
私用のニューヨークハットのハンチングは、20年ほど前に沢山扱っていたもの。オールドコーチの鞄のようにしなやかな牛革製。
日本人は欧米人に比べ頭が大きい(横幅が広い)ため、大きいサイズを中心に輸入されていて、これもL/XLサイズ。
被り物のようにフィット感が重要なものは、やはり国内メーカーの製品の方が優位だと思います。

画像1/洗面ボウルで手で押し洗い。

画像2/タオルで脱水し、日陰干し。

画像3/コンディショナーを薄く塗って保革と艶出し。
ネットでお買い物…フルードライターペン
主に自動車塗装の補修(タッチアップ)に使うものらしいが、レザーのペインティングにも流用出来そうなので買ってみた。
ペン先にタンクが付いていて、これに塗料を注ぎ、一定の太さでラインが引けるというもの。
これまで細い線を引くときには、付けペンやガラスペンなどを使っていたが、長い距離は引けないし、すぐに塗料を付け足す必要があった。この製品はノズルから一定量が出続け、手を留める必要が無いので作業性が良さそう。自動車用の塗料に使えるのだから、粘度が高いレザー用塗料ても大丈夫だろう。
次回のペイント作業で試用してみる。

画像/軸から斜めに取り付けられたペン先。ノズルの掃除用に細い針がセットになっている。
MA-1カスタム完成
制作したネームと、手描きのショルダーパッチを縫い付け。
ネームプレート制作
以前バズリクソンズで、L-2Bにオリーブカラーの細い革ネームの付いたものがありました。
今回はそれを模した革ネームを制作します。
表面はオリーブの顔料で塗装しますが、側面(断面)にヌメが出るようにしたかったため、少し大きめに作り、塗装後に裁ち落としました。

画像1/上下を大きめに裁断して印字。

画像2/顔料を塗布。

画像3/メタリックで文字入れ。

画像4/コバを裁ち落として完成。


スマホケース完成
今回の革は、植物鞣しの風合いをそのまま生かした素仕上げです。

画像1/コバ縫い。この段階で、スナップボタンは取り付け済み。

画像2/取り外した樹脂のカバーを縫い付け。

画像3/コバ磨きして作業完了。
スマホケース製作中
今回は、既製品では対応商品の無い機種のケースを制作。
革は、長年お付き合いのある革工房エル・パソ(阿久比町)さんご提供の鞣し革。
元々使っていてボロボロになったポリウレタンのケースから、樹脂のカバーだけ取り外し、再利用します。

画像1/ポリウレタンのスマホケースからカバーを分離。

画像2/粗裁ちした後、革漉き。

画像3/裏面の毛羽立ちを押さえるため糊を塗布。

画像4/糊面を磨き上げ。

タンカースカスタム
昨年、両腕に手描きのパッチを取り付けたバズリクソンズのタンカースジャケット。
今回は追加カスタムで、左胸に手描きのCBIパッチを縫い付けます。
タンカースは戦車の中での着用を前提に、切りポケットがかなり上に作られており、パッチの下部が袋布に干渉しますが、そのまま縫い付けます。
本日のニュースより
都民フ国政新党は「ファーストの会」 衆院選の候補者公募へ

小池百合子東京都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の荒木千陽代表は3日、都内で記者会見し、新たに国政政党「ファーストの会」を設立すると発表した。次期衆院選で東京を中心に候補者を擁立する方針で、候補者を公募する。
小池氏の関与について、荒木氏は結党に向けて相談してきたとし、「小池氏は記者会見で出馬の意向はないと言っている。私たちから出馬の要請もしていない」と述べた。
(以上引用)

小池のことだから、何か後ろで悪巧みをしているに違いない。
先の総裁選で、女性政治家として圧倒的な存在感を示した高市氏に対し、自分こそが初の女性総理だと勝手に思ってるこの女は、妬ましくて歯噛みする思いだったろう。
どこかのタイミングで都知事職を放り出し、国政復帰を狙っているのは間違いなく、その駒になるマヌケな候補者を見繕っているのではないか。
元々思想も節操も無く、父親譲りの騙しの才覚だけで昇り詰めた「女帝」には、都政に対する責任感など端から無いのだ。
本日の修理品/エターナル801
続けて、膝の皺加工によって穴が開きかかっている部分をタタキで補修。
ポケット口も同様に、穴が拡がらないように始末しておきます。

画像3/作業完了。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
2021年秋冬シュガーケーンカタログ
シュガーケーンの2021年カタログが出来上がりました。
平素当店でシュガーケーンの製品をご愛顧いただいているお客様に限り、差し上げております。
かなりの冊数を確保しておりますが、シーズン前に無くなってしまう事がありますので、ご入用の方はお早めにどうぞ。
本日の修理品/エターナル801
これは手作業で中古加工されて販売されていた製品。
平ミシンで裾上げされていますが、耳側のシームが左右ともに開いてしまっています。
裾の三巻きを解いて開きを閉じ、長さを変えずにチェーンミシンで巻き直します。
ポケット口や、膝の皺部分の破れの補修も行います。

画像1、2/ビフォー。

画像3/平ミシンで太く裾上げされているのを解き、プレスで伸ばしておきます。

画像4/シームの開きを補修し、チェーンミシンで巻き直し。
A-2カスタム完成
完成したレザーパッチと、ネームプレートをバズリクソンズのA-2に縫い付け。
ラセットブラウンのボディに、グレイッシュブルーのパッチが映えて良い感じです。
A-2カスタム制作中
スコードロンパッチ完成。
ネームプレートとともに、バズリクソンズのA-2に取り付けを行います。

A-2カスタム制作中
「キャッチ22」のレザーパッチはディテールの描き込み段階。
完成間近。
The luggage arrived at EU
今回当店としては初めて、ヤマト運輸→UPSを使ってEU圏内に荷物を送った。
発送したのが15日で、23日にはEU通関を終え、27日にお客様の手元に届いている。
この武漢肺炎(コロナともいう)の最中で航空便数が激減しているが、それほど遅延することは無かった。
ヤマト運輸のホームページで細かく運行状況が追跡出来るのだが、成田で集荷された荷物は、深圳を経て、サムットプラーカーン(タイ)、さらにニューデリー(インド)を経て、EUに入っていることがわかる。さらには24日に配達したが、不在持ち戻りになったことも記されている(お客様からは葬式ができて不在だった旨、当方にメールがあった)。
EMSの場合、ここまで細かく運行状況を追えなかったし、通過後に画面に反映されるのも遅かった。
料金的にはそれほど変わらないが、ヤマト運輸さんとは常時取引もあるので、今後はこちらを優先的に使うことになると思う。
A-2カスタム制作中
今回は先に背景を塗り上げ。
乾燥を待って、爆弾の描き込みに入ります。
名著であるため、ご紹介
『スピリチュアリズム』苫米地英人著 にんげん出版

中高年の方には「オウム信者の洗脳外し」をやった脳機能学者として知られる苫米地博士。
その彼が、オウム事件後にも若者の間に蔓延するスピリチュアルブームに警鐘を鳴らす。日本人が陥りやすい洗脳の罠を脳科学的なアプローチで分析し、詳しく解説する。
以前にご紹介した『予言の心理学』も、スピリチュアリズムに対する処方箋として優れた著作だったが、苫米地氏はこの本の中で、ブームの元凶となっている人物を、個人名を上げて批判する。曰く、
中沢新一=宗教学者として、オウムの教義を作り上げた当事者。にもかかわらず、訴追されることも無く、学者の地位を保っている。
江原啓之=本人は典型的な自分探し君で、自身が幻覚を見ていることにも気付いていない。つまりは騙している自覚がない。
細木数子=恫喝し、判断力を奪う催眠商法を使う確信的な詐欺師。
そして、視聴率優先でこれらのイカサマ師を重用するTVメディアも同罪であるとする。
仏教会や、バチカンが、「輪廻転生」を公式に否定しているにもかかわらず、日本人独特の死生観がそれを受け入れてしまうのも、ブームの一因である。
ところで洗脳の手法を取り入れているのはオウムのようなカルトに限ったことではなく、マジョリティとなった伝統宗教も同様である。つまるところ、社会がすでに持っている価値観と、どこまで乖離しているかということが問題になるのだ。
苫米地氏はこの本の中で、どこからがカルトかという判断基準も明示する。
それは、布教に名を借りた労働搾取が伴うかどうか、信仰と商売がワンセットになっていないかといった点である。そしてスピリチュアリズムの最大の悪弊は、人間を思考停止させ、現実を変えていこうという主体性を奪ってしまうところにあると指摘する。それがカルトへの入り口になっている。
そしていったん取り込まれてしまうと、抜け出すことは容易ではない。人生が大きく損なわれることも少なくないのだ。
そうなってからでは遅いので、社会経験の少ない若い世代にこそ本書を読んでもらいたい。
A-2カスタム制作中
お客様からお預かりしたサンプルを元に、レザーを裁断。
淡色から順に色を乗せていきます。