店長日記

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本日の修理品
ファニーがメキシコ工場で以前生産したビーズのワレットレーン。
なかなか好評だった製品で、当店ではバックオーダーを入れてありますが、もう3年以上入荷していません。
納期が全く読めないというメキシコならではのおおらかな仕事ぶりです。
今回は一方のナスカンが破損したということで修理にお持ちになりました。
ナスカン本体を新品に交換しますが、レーンの芯になる鹿ヒモがナスカンそのものに縛り付けられている状態です。そこで破損したナスカンをワイヤーカッターで切り取り、鹿ヒモのループに切れ目の入った丸カンを通し、それに新品のナスカンを留めつける方法をとりました。

画像上、中/交換用の新品のナスカンと、間に挟み込む切れ目の入った丸カン。

画像下/修理完了。
本日の修理品
一見すると本物のビンテージのようですが、濃紺の状態でお買い上げいただいたエターナルの定番811です。
大穴がいくつもあいているため、お預かりして広範囲に裏張りする必要があります。
日本デニムの聖地、倉敷児島に本拠を置くメーカー渾身の一作は朽ち果て方もリアルです。
パッチ縫い付け
MA-1に多数のパッチを縫い付けてカスタムする作業に入っています。
お客様は関東の方で、ジャケットとパッチ類をお送りいただいており、当店で縫い付けした後返送します。
まずは何度やっても難しい肩線の階級章の取り付けから。

画像上/生地の上に連続的に刺繍された階級章は一つずつ切り離して使用します。裁断前にチャコで仕上がり位置をマーキング。

画像中/アイロンで四隅をしっかりとプレスする。

画像下/肩線近くは中綿(ウールパイル)の縫い代も重なるのでかなりの厚みになります。四隅を一周縫う間に縫いずれが起きないように注意して作業をおこないます。
本日の修理品
今回はロンウルフのカーペンター。
レースを留めるフックの裏側との摩擦でガセット部分の革が傷つき、革の地肌が出ています。ステッチも一個所糸切れを起こしているのでこれも補修します。

画像1/修理前。

画像2/ガセットのコバステッチが切れている部分は手縫いで補修。

画像3/地肌が出ている部分は調色した顔料でリタッチする。

画像4/修理完了。
実効支配継続中
嵐が過ぎ去った春の一日、幌の上でうたた寝する黒猫(注・当店の飼い猫にあらず)。
本日の修理品
先週末に膝の抜けたデニムの修理を、お客様持ち込みの生地を裏張りに使っておこないました。
今回は同じ生地でヒップポケットの底を当て布します。

画像上/ポケット底は破れているわけではありません。今回はデザイン的なリメイクです。

画像中/ポケット下三分の一のコバステッチをほどき、バンダナとポケットの接点を中表にして地縫いします。その後、隅を内側に折り込んでアイロンプレス。

画像下/ダブルのコバステッチを入れて作業完了。
本日の修理品
長年使い込まれてピカピカに艶が出たラティーゴレザーのシェリダンワレット。
ストラップのスナップ釦とドロップハンドルの修理品です。
スナップの方はキャップが変形しているだけで、新品交換してコンチョを留めて完了。
ドロップハンドルの方は、ワレットレーンを何かに引っかけて、留めネジごと引き抜かれてしまった状態で、穴が裂けて広がっています。強度を保たせるため、裂け目を補修し、裏にスペーサーを挟み込んだ上で留め直します。
本日の修理品
1980年代、というより昭和50年代と言ったほうがしっくりくる昔懐かしい国産レザージャケット。
元色がスカスカに退色して全体がタン色になっています。
これは当店がお世話になっている水道関係の業者さんの思い出の品で、左右の袖裏がビリビリなのを修理してこれからも着用したいということで置いていきました。キュプラ系の裏地の修理は、本来テーラーさんなどが得意とする分野で、当方は専門外ですが、ご本人は裏地を総張り替えするような本気の修理はお望みではなく、見た目はどうでもきちんと穴が塞がって着用出来れば良いということでした。そこであり合わせのキュプラの生地で両袖ぐりの破れた部分を継ぎ当てし、実用レベルにもっていこうというのが今回の修理です。

画像上/元々は濃茶だった(はず)のボディー。

画像中/裏地は左右袖付け部分が大きく破れており、本来は総張り替えのケース。キュプラ系の生地は赤色しか持ち合わせが無く、これでカケツギすることに…。

画像下/生地が弱っているところはごっそり切り取って、赤い生地を継ぎ合わせて修理完了。
朝鮮学校へ防犯ブザー配布中止…東京・町田市 

東京都町田市教育委員会が今春、市内にある「西東京朝鮮第二幼初中級学校」(児童数64人)への防犯ブザー無料配布を取りやめていたことが5日、わかった。
市教委教育総務課によると、ブザーは2004年度から、全市立小42校の新1年生に無料で配布。市内の私立小と同朝鮮学校にも希望を聞いた上で配ってきた。
今年も市教委が2月に打診したところ、3月上旬に45個の配布希望があったという。これに対し、3回目の核実験を強行した北朝鮮に対する制裁強化決議を国連安保理が行うなどの政治情勢を受けて、「市民から理解が得られない」などの異論が市教委内にあり、学校教育部長の判断で配布中止を決定。3月28日に同朝鮮学校に伝えたという。それ以外の小学校には、すでに約3790個を配り終えている。
(以上引用)

「日本国」の学校ではないから当たり前である。
教育部長の判断は当然で、むしろ今まで敵性国家の民族学校に請われるままに税金を支出してきた方がおかしいのだ。
人権バカから抗議がくるだろうが、取り合う必要は無い。
本日の修理品
膝が大きくパンクしたデニムの修理ですが、ご要望によりリメイク風にカケツギします。
お客様がお持ちになったサイケ調のバンダナを裏打ちの時に挟み込んで、完全に穴を塞がずに生地が少し顔を覗かせるように仕上げます。

画像上/生地が弱っているため、縦に45センチほど裏張りします。

画像中/一旦脇を開いて、2センチほどの間隔で縦地の目にそって裏地をたたきつけ。

画像下/作業完了。膝を折るとバンダナ生地が顔を出す。
祭りの季節…本日の修理品
今年も地域の祭りの時期がやってきました。
丁度昨年の今頃、袖ぐりのもたつきを解消するため、意味無く幅広な縫い代を裁ち落とした法被。
今回は身頃脇がパンクした状態で持ち込まれました。生地が弱っているため地厚な接着芯地で裏張りし、ミシンでたたいて補強します。

画像2/脇の下から前身頃にかけてパンクした状態。

画像3,4/シーム一旦解体し、接着芯地で裂けた前身頃を固定。

画像5/裂け目を表側からミシンで補修し、シームを縫い合わせて完了。
本日の修理品
ネームプレートを取り付けたA-2は、ニットパーツに数カ所虫食いがあり、補修出来ないかというご相談もいただいておりました。
袖口のほうはかなり穴が大きくなっており、簡易修理では対応出来ないレベルでした。こうなるとメーカーでリブごと交換となりますが、他社製品のため当方では扱えません。裾リブの方にも小穴が二カ所あり、こちらは粉末の樹脂を溶かし込んで応急的な処置が出来ますので、当店でお受けしました。

画像上/裾リブ脇に二カ所(左下・右上)の小穴。

画像中/粉末の樹脂を熱で溶かして穴の周辺を固め、広がらないようにする。

画像下/修理完了。
ネームプレート製作・縫い付け
岐阜県からご来店いただいたお客様の依頼で、ネームを製作して縫い付けします。
製品は正絹の裏地が付いたマッコイズのA-2で、元々付いていたネームプレートは外された状態での持ち込みです。元のステッチ穴は残ったままですので、それをギリギリ覆う大きさで製作して縫い付けします。
尾州職人・横振り刺繍パッチ
当店別注のミリタリーパッチ、人気の6147THモスキートの新作です。
店内で元絵を製作し、外注の職人さんが一点ずつ横振りミシンで刺繍を入れています。前回はネイビーの背景色でしたが、今回は色合いを変えてライトブルーとグレイで各々4枚ずつ製作しました。
自動刺繍機でつくられた量産品と違い、一点一点微妙に表情が異なるところが魅力です。
パッチ縫い付け
関東のお客様からお送いただいたL-2は、バズリクソンズが以前限定製作したコットン製のテストサンプルモデル。
おそらく何度か丸洗いされ、色が落ち、革製のホースタブは縮んでいますが、本物のような雰囲気を醸し出しています。
今回は他のジャケットから取り外され、針穴の残った状態の革パッチをこれに取り付けます。このパッチも手描きのもので、表面のひび割れ具合がこのジャケットにはベストマッチです。
ベルトサイズ詰め
サドルレザーの定尺ベルトのサイズ詰め、一連の作業です。

画像1/曲げ代を残し、バックル側で裁断。

画像2/革のループは再利用するため取り外す。

画像3/曲げ代を革漉きで二分の一程度に漉く。

画像4/バックルが収まる部分に穴開け。

画像5/革の角を落とし、縁を着色。革ループを手縫いで固定。

画像6/当初ステッチで留められていた折り返し部分は、馬具用の大径リベットで固定。

画像7/作業完了。
キャップのリフォーム
今回はキャップのサイズを大幅に修正するという、あまりやったことが無い作業依頼です。
製品はサブライムというアメリカ製のワークキャップ。ヒッコリー素材で未洗いの状態で流通しているようで、洗濯による縮み分を見計らいで購入したものの、何回洗ってもそれほど縮まらなかったというケースです。
これは東洋エンタープライズで当店を担当する野崎さんの個人的な依頼によるもの。
頭の周囲だけでなく、深すぎるので両サイドから後ろ中心にかけて深さも3センチほどカットしてほしいということです。前回の来店時に、ゆるゆるのキャップを置いて坊主頭で帰っていきました。キャップの縫製仕様は様々ですが、基本的にサイズ修正出来るようなつくりではなく、今回も解体するのにかなりの手間を要しました。

画像1/ビフォー(東洋エンタープライズの製品ではありません^_^;)。

画像2/後ろ半分を解体。帽体は6枚接ぎで、シームは裏からテーピングしてある。周囲は同素材でパイピング始末。

画像3/頭頂から後ろ中心にかけて幅を4センチカット、両サイドから後ろ中心に向かって深さを3センチカットした。

画像4/アフター。

画像5/今回の依頼人。野崎常男さま。九州出身。
パッチ縫い付け
無地のB-15Dをフルパッチ仕様にカスタムします。
難度が高いのはビニールでとじ込まれた階級章で、仕上りで右肩と左肩の階級章の並びが不揃いにならないようにこころがけています。4箇所の角をミシンで切り返していく間に縫いずれが起きないように慎重に作業します。
ベルトサイズ詰め
ベルトのバックル側でのサイズ詰めの依頼をいただいております。
お客様の体重が落ち、一番奥の穴でも用をなさなくなってしまった35ミリ幅の定尺ベルト。
しっかりとしたサドルレザーで、この先も長く使用可能なので、サイズを3穴分カットしてセンター穴にバックルピンが収まるよう仕上げます。
革の厚みがあるので、折代はかなり漉き取る必要があります。
リフレクターテープ縫い付け
軽く、保温性の高いCWU-7Pは中空域用のフライトジャケットです。
今回は本体とともに汎用品のリフレクターテープ(蛍光テープ)をお預かりし、前後身頃に縫い付けます。
ところで当店が資料としてストックしている実物のN-3Bにはこのテープを取り付けたものが4着あります。テープの規格は幅も厚みもバラバラで、縫い付けてあるものもあれば、裏側が接着面になっていてベッタリ貼り付けてあるものもあります。