店長日記

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本日の修理品
お預かりしていたまま、なかなか手を付けられなかったデニムの修理品。
元の裾線から1センチ強カットしてほしいということでした。カット分が3,5センチ以上であれば、三巻きステッチの上にハサミを入れてそのまま再仕上げ出来ますが、カットする寸法が少ない場合は一度裾線を解体して縫い代を確保した上で裁ち直します。元の折れ線がクッキリついているのでプレスで伸ばす必要もあります。今回は元の裾線が擦り切れてほつれ気味になっており、プレスの際に補強テープも接着します。

画像1/わずかなカットの場合は、元の縫い目を解体してプレスし直す必要があります。

画像2/擦り切れたところは接着芯地のテープで補強。

画像3/今回はチェ−ンではなくシングルステッチで巻き直し。元の裾線は内側に折り込まれる。
アイアンフック
9月に、エクステリアに使用するアイアンのチェーンを鍛冶屋のお客様におねがいしたが、その第二弾として同様の材料でフックを製作していただいた。
これは店内でハンガーがけした衣類をフェイスアウトで展示するための物。
無垢の鉄棒を穴を開けたステーに通し、接合部が表に出ないように裏側で溶接してある。一見、溶接物に見えない本職ならではの手間のかかる仕上げである。仕上げはサンダーで面落としをするだけの無塗装でお願いした。
この鉄の黒皮を残した素っ気ない仕上りが大好きで、見ているだけで心なごむのだ。
早速あちこちに取り付けたいのだが、今月はいろいろと多忙なので、少し先になりそうな模様。
パッチ&ネームプレート縫い付け
名前の通り戦車兵が着用したことで知られるタンカースは、飛行服としても流用されたジャケットです。
狭い戦車の中で着座して物を出し入れ出来るよう、左右の切りポケットが極端に上に付いています。
今回は左胸にパッチとネームを取り付けるため、左ポケットの玉縁の上端1センチくらいをそのままパッチで縫い留めてしまいます。

画像1/バズリクソンズのタンカースがベース。胸パッチは当店が在庫していたイーストマン社製の手刺繍物。

画像2/ヌメ革で製作したネームプレート。生地に染み出さない程度に薄くオイルを塗布。

画像3/左腕には渋で製品染めしたエアフォースパッチを縫い付け。

画像4/完成。
パッチ縫い付け
今回は関東のお客様の依頼でG-1がベースです。
お送りいただいたレザー製のパッチは、どこかの職人さんの手によるものでしょうが、一枚革にレザークラフトの手法で図柄を彫りみ、塗り分けられた非常に手間のかかったハンドメイドです。
2着のG-1に合計6枚のパッチを縫い付けますが、レザーパッチにはあらかじめ下穴を開けた上で縫い付け作業を行います。
1着は両腕にも縫い付けますが、難点は袖裏地(ポリエステル)の丈が短く、つっぱり気味で、表地(ゴートスキン)がだぶつき気味になっている点で、貫通縫い付けしたときにパッチ周りに皺が目立ちやすいところです。
年代物のG-1にはなぜかこういうものが多く、袖口のリブの付け部分で表地(ゴートスキン)がたまっているケースがよくあります。

画像1/レザーパッチのコバに下穴開け。

画像2/縫い付けの際には同じ穴を拾っていく。

画像3/両胸に縫い付け。

画像4/両胸と両腕に縫い付け。
本日の修理品
お買い上げいただいた時点では真っ白だったVOGTの925シルバーチェ−ン。
ほどよく色が変化してターコイズのヘッドに良く合っています。
着用時にお子さんに引っ張られたとのことで、クラスプを留めているコマが破損した状態で修理にお持ちになりました。
作業としては、ストックしている汎用品の銀カンの中でサイズの合う物を使い繋ぎ直します。カンの切れ目はそのまま残りますが、通常使用での強度に問題はありません。
この細さの物はロウ付けでの補修は困難で、バーナーの熱で銀ロウが溶け出す前に本体が溶けて変形してしまいます。

画像上/修理前

画像中/汎用品のカン各種

画像下/修理後

*シルバー製品の修理は、当店で販売した商品のみの受付とさせていただきます。 
バックペイント完成
文字と爆弾には影を入れて立体感を持たせてみました。
女性のつま先、指の爪、唇、目に白の点描でハイライトを入れて作業完了です。
パッチ縫い付け
B-15Cにモスキートのパッチというのは割とポピュラーな組み合わせで、メーカーのパッチ付きモデルでも何度か製作されています。
今回は店頭でお買い上げいただいた無地のB-15Cに、当店がストックしている何種類かの刺繍パッチをあてがって検討した結果、やはりこれに落ちつきました。
ネイビーのボディカラーにレーヨン糸の黄色い刺繍が良く映えます。
バックペイント鋭意製作中
少し間が空いてしまいましたが、B−6のバックペイントは背景の作業に入っています。
文字と爆弾を配置し、地塗りをしていきます。
上に乗せる色は、全体のバランスを見てから決めようと思っています。
パッチ縫い付け
先週末からの作業の続きです。
関東のお客様からひとまとめでご依頼いただいたパッチ縫い付けはこれで完了です。

上からMA-1Dタイプ(実物)、L-2B(実物)。
美人すぎる新座市議、「国民の生活が第一」から出馬表明

テレビなどで「美人すぎる市議」として話題になった埼玉県新座市議・立川明日香氏(27)が24日、衆院選の埼玉4区から「国民の生活が第一」の公認を受け、立候補することを明らかにした。立川市議は2月の新座市議選で初当選。その後、公選法の定める3か月以上の居住実態がないとして市や県選管から当選無効の決定を受けた。立川市議は近日中に市議を辞職する意向を示したが、「有権者の理解を得られるかどうか」を指摘する声もある。
(以上引用)

ルーピー鳩山不在の選挙戦となったのがかなり残念だが、かつての盟友小沢一郎率いる「国民の生活が第一」も、充分楽しい話題を提供してくれている。
今回はあの『小沢ガールズ』に期待の新星が登場した。新人候補ながら、話題性では谷亮子や三宅(当たり屋)雪子、姫井(M)由美子らに引けを取らないほどの存在感を発揮している。
他の政党などと野合せず、この党独特のカラーを大事にして選挙に臨んでもらいたいものだ。
判別出来ますか?
何度も書いていますが、シルバー製品の高騰に連動して、古物の銀貨も高騰してしまいました。
ファニーでは今までライダースワレット用の定番として最も多く使用してきた1964年の50セントコンチョ(900/1000シルバー)が従来一個3800円だったものが、一個5000円となりました。キーホルダーの分とあわせるとワンセットで10000円にもなり、2400円もの値上がりとなります。
そこで新定番として、1965〜1969年製の(400/1000シルバー)をラインナップしてきました。
こちらは一個2500円で、従来ものよりも安く、レザー本体価格は変わらないので、むしろ上代が安くなります。今後はこちらが主流になる予定です。刻印についてはイーグル面は全く同じで、裏返すとケネディ大統領の横顔になっていますが、その下の製造年が異なるだけです。(400/1000シルバー)の方は4割がシルバーで、あとの6割は胴なので、リム部分の側面を拡大鏡で見ると、若干黄色がかっていますが、ぱっと見で判別するのは難しいと思います。

画像上/向かって左が900シルバー、右が400シルバーです。

画像上/400シルバーのコンチョ裏面。1969の製造年。
骨董品、走る
お客様の愛車フォードF1。
FORDピックアップトラックの先がけとなった名車でのご来店です。
内外装はオリジナルの1949年式の状態を保ち、エンジンはコルベットのV8に換装されています。
荷台は床面が木製のステーキベッドで、まさに当時の『はたらく車』の雰囲気。
パッチ縫い付け
関東のお客様からご依頼いただいたパッチ縫い付けの続きです。
ナイロンフライトジャケットへパッチ、ネームタグ、階級章、ウイング章を各々取り付けていきます。
上からMA-1Eタイプ(実物)、L-2B(レプリカ/バズリクソンズ)、MA-1Cタイプ(実物)、L-2B(実物)。
パッチ縫い付け
お預かりしたビンテージのナイロンフライトジャケットに沢山のパッチを縫い付けますが、未使用のネームや階級章も含まれます。
これらは一枚の生地に連続して刺繍されており、それを短冊状に粗断ちしたものです。
周りを内側に折り込んでしつけした上で縫い付け作業を行います。
ネームプレート製作・縫い付け
このオレンジ色のフライトジャケットを見て、元色がセージグリーンだと思う人がどれほどいるでしょうか。
これはバズリクソンズが初期に製作したレプリカB-15Dなのです。
品番はM11045で、1993年に販売したモデルです。当時はリアルマッコイズの直営店でも扱っていました。同時販売したMA-1よりわずかにシルバーがかったシェルでしたが、長年の紫外線の影響で日の当たる部分はすっかり色が抜けています。ナイロンは比較的染色堅牢度が強い素材ですが、使用条件によってかなり退色を起こします。50〜60年代の実物フライトジャケットなどにも同様の状態になった物がよく見受けられます。
今回は右胸に刺繍パッチを縫い付け、左胸にはあえてご指定いただいた細幅のネームを製作して取り付けました。
ちなみにB-15DはMA-1のひとつ前の型になりますが、衿の有る無し以外にも袖付け等縫製上の大きな違いがあります。現在バズリクソンズではラインナップしておらず、当面再生産の予定は無いようです。

画像上/右胸に刺繍パッチを縫い付け。ボア衿の影になるところには元色が残っている。

画像中/刻印したネームの縫い付け。肩の部分は特に色が抜けている。

画像下/作業完了。
バックペイント鋭意製作中
B-6のバックペイント、ピンナップガールは仕上がりました。
後は文字と爆弾の描き込みですが、ここで一旦筆を置き、しばらく他の作業に対応します。
来週後半には仕上り予定です。
本日の修理品
10日ほど前にビンテージのブラッドチットを縫い付けたANが早くも修理で戻ってきました。
オーナーが着用し出してすぐに縫い付けのステッチに沿って破れが出たようです。
この革製ブラッドチットが作られたのは日米開戦前ですから70年以上前ということになります。非常にコンディションが良いものですが、すでに一度取り外されたときのステッチ痕があり、革も硬化しているため、二度縫いによってコバが保たなかったのだとおもいます。
破れた部分は身頃に直に接着して修正し、補強のため中央(中華旗と星条旗の下側ラインに沿って)横方向にステッチをかけて縫い留めます。
パッチ縫い付け
今回は新しいパッチを縫い付ける箇所と、付いているパッチを別のジャケットへ付け直す作業も含まれており、合計7着ものジャケットをお送りいただきました。
L-2Bの一着を除き、他は年代物の実物です。
付け間違いの無い様、注意しなければなりません。
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昨日は大阪への日帰り出張であった。
東洋エンタープライズの定期夏物展示会が本町で行われ、いつものように荒本まで足を伸ばしてファニーの本社にも立ち寄る。
ファニーの社員は、当然だが全員関西在住。
来る衆院選では、私が尊敬する国士・西村真悟先生が国政復帰をかけて出馬の予定なので、この機会を逃すわけにはいかない。商談はさっさと済ませ、どこかの宗教政党さながらに、西村元議員への応援を要請した。
そうしたら意外なことに、堺の近くにあるファニーの卸先で西村先生はお買い物をされたらしいという話を聞いた。
それも、なかなか常人では手を出しづらい革製のフリンジジャケットを購入されたとのこと。
フリンジジャケットといえば私の世代では『イージー・ライダー』のデニス・ホッパーだが、もう少し年配の方々にはやっぱりウエスタンのイメージが強いと思われる。
それなら尚更、ファニーの方々には投票先を間違えることがないよう念押ししつつ、大阪を後にしたのであった。
本日のニュースより
民主衰退の象徴=「選挙に追い風」の声も—鳩山氏不出馬

2009年8月の衆院選で政権交代劇の主役を担った民主党の鳩山由紀夫元首相が衆院選不出馬を決めたことは、民主党政権の衰退の象徴といえる。政権を混乱させてきた鳩山氏の不出馬を、党内は衆院選への好材料と受け止めているが、自民党からは冷ややかな声が聞かれた。
(以上引用)

いやぁ〜残念である。
民主党崩壊の象徴として、みじめに大惨敗してくれるのを期待していたので、残念でならない。
しかし、前言をあっさり翻すことで数々の伝説を残してきた男である。
またなにかのはずみで気が変わるかもしれないので、ちょっと期待している。
本日の修理品
続けてチェーンミシンでの裾上げ依頼ですが、少し細目の30番のポリ糸が使われており、微妙な金茶色です。
同じ太さの糸で近い色を探して対応しますが、チェーンミシンに必要なチーズ巻きの糸で同色の物が2本無いため、上下で違う糸色を使用します。
チェ−ンの場合、上糸が表側に来るので、より近い糸を上糸としてセットします。
裏側のチェ−ンを構成するのも実はほとんど上糸で、下糸はその一部に使われるだけです。