店長日記

7020

いただきもの
おそらく常滑焼きの、変わった形をした鉢とメダカ。
当店のデッキの片隅に配置しました。
メダカは、白い大きめなのが三匹と、黒っぽい小さなのが4、5匹。
詳しくないので種類はわかりませんが、これから毎日観察します。
ショルダーバッグ、リボーン計画
5年ほど前に、ショップ内で帆布とレザーを使ったショルダーバッグを製作して販売した。
そのときタタキ(試作品)として作って以来、自分で使っていたショルダーバッグ。ほぼ毎日の使用で、頑丈な帆布もあちこち破れが出始めて、そろそろ寿命のよう。
しかしレザー部分はなんとも艶やかに変色し、鹿角を輪切りにしたコンチョもアメ色で良い感じになっている。これをそのまま処分してしまうのは惜しい。
そこで、本体だけ新しい帆布で作り直し、その他の部分はキレイに取り外して再利用しようと思い立った。
工程的にミシン以外にいろいろな道具を使った作業になるので、他の請け負い仕事の合間をみてぼちぼちと製作する。
スタッズベルト製作
女性のお客様からのオーダー品で30インチで製作。
数年前、同じサイズで製作したものをお買い上げいただきましたが、デザインを少し変えてのご注文です。
ベジタンの黒革は上染めしてさらに黒く、磨きをかけて艶出ししました。
次世代へ…
長く同じ商材を扱っていると、20年以上前からおつきあいのあるお客様もいて、当時20〜30代の若者だった方々も、いいオジさんになってしまった。
メタボ化も進行していて、細身だった時代に購入したものは身体に合わなくなってきている。
しかし良くしたもので、その人達が結婚して親となった場合は、息子さん(あるいは娘さん)世代がそろそろ着用出来るくらいの身長になってきているのだ。
かくして、流行に左右されず、長年の使用に耐えられるだけのクオリティの衣服は次世代に引き継がれる。
昔当店で販売したジャケットを購入者の息子さんが着て来店されることもあり、実に感慨深い。
イコライザー
デンゼル・ワシントンの映画を劇場で観たのは『アメリカン・ギャングスター』以来。
もう60歳を過ぎているのに、タフガイを演じても違和感が無い。抑制的な表情の中に、ゾクッとするような凄みを感じさせてくれる。アクション映画としては長時間の作品だが、人物描写が巧みでテンポが良いため退屈しない。
物語りは、ホームセンターに勤める地味な初老の黒人男性が、たまたま深夜のダイナーで知り合ったロシア人少女を売春組織から救う。そのため背後に控えるロシアマフィアに命を狙われるが、彼は元CIAの暗殺要員で、身近にあるものを武器に変え、相手を秒殺できるテクニックを持っている。イコライザー(等しくするもの)による、社会の不条理を正す戦闘が開始される。
現実離れした強さや、暴力シーンの連続は評価が分かれるところかもしれない。
主人公が冒頭に少女と出会うシーンでの「老人と海」についての対話は、CIAの中で自分に一定のルールを課し、ストイックに生きてきた人生を重ねて語っている。後悔を滲ませつつ、(漁師は漁師として)戦うべき相手と戦ってきた自分について語っているのだ。このくだりが丹念に描かれることで映画にふくらみを持たせている。
刺青だらけの元KGBのマフィアが、悪魔そのものに描かれている点は宗教的な意味合いも含まれていると思われる。
少女とのからみで『タクシードライバー』や、『狼よさらば』を思い出す人もいるかもしれない。
映画のリーフレットでは『必殺仕事人』みたいに書かれていたが、いろいろと解釈の余地もある、単純なアクション映画を越えた作品であった。
スタッズベルト製作
先週、店頭でご注文いただいたスタッズベルト。
タン色をベースに、フローラルとフジツボを交互に打ち込む連続柄で製作。
ジーンズリフォーム/シュガーケーン ロンスタージーンズ カウボーイズ 
同じ製品を以前にもお買い上げいただいたお客様の御要望で、リメイクして納品します。
1930年代のカウボーイズを模したこの製品は、背中心のベルトループ位置に重なるようにバックストラップ(尾錠)が取り付けられています。ベルトループが付いていても、尾錠が邪魔をして事実上ベルトが使えないデザインになっています。サスペンダー用のボタンも付いていません。
股上が深く、ベルト無しでは収まりが悪いため、ベルトを装着出来るように尾錠位置を下にずらす作業をおこないます。

画像1/ビフォー。

画像2/移動して縫い付け。銅リベットも打ち替え。

画像3/アフター。
スコードロンパッチ完成
ペイントが完全に乾いたら、外回りを円形にカットします。
仕上げに染料を加えた上塗り液で、ウェザリング(汚し)して経年変化を表現。
カタログ落ち
カタログからは姿を消したバズリクソンズのM43019とM43023(画像はノンウォッシュ)。
ミリタリーチノと並ぶM品番のロングセラーで、その完成度の高さでデニムブームを牽引したジーンズです。カタログ落ちしてはいますが、バイオーダーとして、受注数が一定を満たした段階で製作しております。
定番ラインのように即納というわけにはいきませんが、ご入用の方には確実にお届け出来ますので、店頭にてお問い合わせください。

価格/22000円(税別)
スコードロンパッチ鋭意製作中
絵柄部分の色付け。
いただいた画像で判別出来ない所は想像力でカバーします。
ビビットな色合いは、最終的にはウェザリング(汚し)して変化をつけます。
スコードロンパッチ鋭意製作中
下地が乾いたら、背景になる濃茶をベタ塗り。
円形のアウトラインを描き、それに沿って黄色の縁取りを入れます。
今回は背景を仕上げておいてから絵柄の下描きに入ります。
下拵え
キャンバス地をベースにしたスコードロンパッチをあらたに製作します。
今回も大戦中の実物パッチの資料をいただいており、ローカルメイド特有のくずれた線と、経年劣化を出来るだけ再現するつもりで作業をおこないます。
まずは下地となる塗料をヘラで塗り付け。
ネームプレート製作中
多数のフライトジャケットをお持ちのお客様で、同じネームロゴで過去に何枚も製作しております。
刻印跡がクッキリ残るハーマンオークレザーを使用。

A-2、B-10、B-15などに縫い付けるネームプレートは、縦は約18ミリ(サイズの変更も可能)、横は文字数により100~120ミリで製作しています。ヌメ革にお客様の指定の文字を刻印します。
名著であるため、ご紹介
『大嫌韓時代』桜井誠著 青林堂

強制連行された『被害者』を装って、戦後ずっと過剰な権利要求をくり返してきた不逞在日。
その虚構がバレ、実際には仕事を求めての自由意志による渡航か、密入国がほとんどであったことが周知され、怒った日本人が声を上げ始めた。
その先兵の役割を担ってきたのが著者である。
本書では、その運動に入った経緯や、世論に多大な影響を与えた「行動する保守」としての運動の歴史が綴られる。そして著者が目指す在日特権の廃止、反日国家韓国との断交といった、多くの日本人が口にする事も憚られた提言がはっきりと示されている。
先頃の橋下市長との会見で見せたような著者の激しい言動を嫌う人は多いが、この本は極めて理路整然と書かれており、歴史的な経緯も正確で、在特会に批判的な旧来の保守層や右翼の人達に対しても説得力があるのではないか。過激なアジテーターでもある桜井氏は、生来の頭の良さと強い正義感、不屈の闘志を持った新しいリーダーの一人にちがいない。
この本は驚くほど売れていて、手にするのに数日待たされた。
戦後レジームにどっぷりつかりきった中高年にも、これからの若い世代にも読んでもらいたい一冊。
パッチ縫い付け/MA-1
豊川の陸上自衛隊員の方からのご依頼。
プライベート(当たり前ですが)で着用するバズリクソンズのMA-1に刺繍パッチ(405th)縫い付け。
縫い付けのステッチが内ポケットの玉縁にかかるため、ポケットが使い辛くなります。
ポケットを避けてパッチを上へずらす事も出来ますが、見た目のバランスを優先した取り付けをしています。
営業前に…
本日は地区の資源ゴミの回収日で、営業前に溜まりにたまったダンボールを、近くの神社の駐車場に車で持ち込んだ。
先月の回収が雨で中止になり、ショップ裏の狭い置き場はパンパンの状態で、今日も怪しい天気だったが、回収が行われて良かった。業務用のダンボールなども受け入れてくれるようになったのは有り難い。二年ほど前までは、大量にまとまった時点で古紙の回収業者に来てもらっていたが、店舗の改装に伴ってストックしておくスペースが減り、こまめに車に積んで集積所まで運ぶようになった。
一仕事終え、すっきりゴミも片付いたところで、雲の多い連休中日の営業を開始。
ネットでお買い物…残欠刀でござる
日本刀の切れ端のことを残欠という。
残欠刀は、最初から小刀としてつくられた物ではなく、折れたり、刃こぼれしたりした日本刀の一片を再利用して短い刀に加工し直したもののことだ。
短い刀身ながら、そこには日本の伝統文化、緻密なものづくりの精神が凝縮されている。
しかも15センチ以下の短い刀身の場合は銃刀法の制約を受ける事無く、売買や所持が出来るのである。
登録の煩わしさがないということも動機となって、ついついポチッと購入してしまった。
いにしえの職人ワザを今に伝える美しい刀身や拵え(こしらえ)は、見ているだけで心和ませるものがある。

画像1/柄も鞘も刀身に合わせ短く加工したものが取り付けられている。鞘は刷毛による漆塗り。

画像2/長刀の場合は縁(ふち)とハバキ(鎺・鈨・はばき)の間には鍔(鐔、つば)があるが、省かれている。

画像3/磨き直された刀身。もちろん真剣。

画像4/柄は鮫革(エイの革)の上から平紐を捻り巻きしてある。刀身を鞘に収めた時にがたつかないようにするのがハバキ(赤く変色している部分)で、銅板を切って曲げ、つなぎ目はロウ付けしてある。

画像5/分解してみた。柄の中央部には竹で出来た目釘が打ち込まれており、それで刀身を固定している。目釘は簡単に抜けたが、刀身が手順通りやってもなかなか抜けず、仕方なく当て木をつくってプラハンマーで小突いて外した。
丸洗い後…
日陰干しで完全に水分が抜けるのには丸一日必要です。
サドルソープで丸洗いした事で、古いクリームが除去され、リムーバーで拭き取ったのと同じ状態が得られます。乾燥させた後はレザーのメンテナンス。
ワークブーツとのつきあいの長い方には今更でしょうが、そうでない方にはお役立ち情報。
ケア・クリームは指の先ほどの料を薄く伸ばして使用します。
クリームの塗り過ぎは全く意味がないばかりか、革の表面に無数にあるピンホールを塞いでしまい、革が呼吸する事の妨げになります。内部に湿気が残りやすくなり、ムレの原因にもなります。

画像1/丸洗い後。

画像2/ケア・クリームを塗るのはウエスでいいのですが、スポンジを切って使い捨てにしています。

画像3/ブラシ(ウエスでも可)でポリッシュ。

画像4/仕上り。
サドルソープで丸洗い
以前にも何度かご紹介したレザーブーツの丸洗い。
内部まで綺麗に洗い、その後に適切なメンテナンスを施す事で革をより良い状態に保つことが出来ます。いつもは大きなポリバケツに水を張り、5〜6足まとめて洗いますが、今回はダナー2足なので洗面器を使用。サドルソープでしっかり汚れを落としてから濯ぎ、風通しの良いところで日陰干し。
今の時期は乾燥までに丸一日かかります。
初冬の三ヶ根山・殉国七士廟再訪
急激に冷え込みが厳しくなった昨日、トレッキングと参拝を兼ねた、三ケ根山正参道ツアーを敢行した。
いつものJR線を乗り継いで三ケ根駅へ向かう予定が、ついつい車中で話し込んでしまったため乗り換え駅を通過し、JR金山駅で折り返すというムダに時間のかかった往路になってしまった。
しかし登山行は順調なペースで進み、道中で山の幸をつまみ食いしながら、昼過ぎにはスッキリと晴れ渡った頂上に辿り着いた。いつもお世話になっている休憩所に寄ると、平日昼間にもかかわらず、車で訪れた何組かの先客。
そういえばつい先頃、チャンネル桜キャスターの三輪和雄さんがこの地を訪ねたことが放送されていた。影響力のある方によって情報が広がって、訪れる人が増えることが期待される。

画像1/JR三ケ根駅から山の登山口までは徒歩で30分くらい。

画像2/山道脇に自生している蛇イチゴを食す。酸味があるが美味。

画像3/山葡萄も食す。これは渋が強くて不味かった。他にもキノコが沢山生えていたが、同行したレンジャー出身の方によると、食べられない種類のものが多かった。

画像4/私達が七士廟に向かって歩いている時にカップルの乗った車が追い越してゆき、廟の入り口にそびえ立つこの石柱の手前で、あわててUターンして帰っていった。見てはならないものでも見てしまったかのように…。

画像5/地元のボランティアの方々によって美しく整備された廟周辺。この日はお供え物も多かった。

画像6/復路は往路とは違う急峻な下りで、巨木の間を抜けて下山。先日の台風による倒木も多かった。