店長日記

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ワークシャツリメイク/シュガーケーン ボタンダウンシャツ
半袖シャツの袖丈に拘りのあるお客様。
お買い上げいただいたオックスフォードとシャンブレーのボタンダウンシャツの袖丈を、ショルダーポイントから20センチで仕上げ直します。
オリジナル同様にコバから2センチほどで三巻き仕上げとしますが、裏に折り返る縫い代分を確保するため、元の三巻きステッチを抜いて解体するところから…。
昔アルバイトしていた野田君
1996年頃、日本福祉大の学生だった野田君が、昨日奥様帯同でご来店。
当時近畿地方から出て来て、当店でアルバイトをしてくれていた。
その頃は細身で、瓶底メガネが印象的な青年だった。独特なイントネーションの近畿方言を、古くからのお客様は憶えておいでだろうか。
卒業後は郷里に帰り、地方公務員となって堅実な家庭生活を送っている。大学とは今もつながりがあり、専門職として後進にレクチャーする機会もあるとのこと。
年齢相応の識見と貫禄を身に着けた彼を見て、時の流れの速さを実感。
パッチ縫い付け/L-2
バズリクソンズが製作したイレギュラー素材のL-2。
正式採用されたL-2はナイロンですが、こちらはコットンツイル製。
今日のような気候の日には、Tシャツの上から羽織るのに丁度良さそうです。
2022年サンサーフカタログ
今期のサンサーフの全品目を掲載したカタログが入荷しました。
平素当店でサンサーフの製品をご愛顧いただいているお客様に限り店頭で差し上げております。ある程度の冊数を確保しておりますが、シーズン前に無くなってしまう事がありますのでご入用の方はお早めにどうぞ。
エアフォースパッチ鋭意製作中
在庫が薄くなってきた定番商品を製作中。
型抜きした革トリムを刺繍パッチに乗せて縫い合わせ。
ショルダーパッチとして製作しておりますが、バッグなどの意匠にもご利用いただいております。
税込み2750円也。通販の場合は、普通郵便(84円)での発送も可能です。
本日、当地の気象予報は24度ですが、風が強くて意外に寒いです。
朝、Youtubeでサンサーフの中野さんが、いつもの笑顔でアロハの解説をしているのを視聴。
触発され、今年初めてアロハシャツを着るつもりで、箱出し。
軽くプレスしていましたが、思いの外寒かったので気が変わり、先延ばしすることにしました。
エンブレム・クロス残り僅か
横振りミシンで一点ずつ制作する刺繍パッチは、デッドストックのレーヨンシート(エンブレム・クロス)をベースに使っています。
刺繍職人さんが在庫していた昭和時代のもので、色によってストックが無くなってきており、赤系は使い切りました。
今後は別色で代替するか、現在流通している化合繊のエンブレム・クロスに切り替えるかで検討中です。
レーヨンは再生繊維といって、原材料は綿の短繊維やパルプです。対して化学合成繊維は石油によって作られるものになります。
人絹とも呼ばれるレーヨンの発色の良さや自然な退色具合は、サンサーフのアロハシャツを思い浮かべていただければ分かり易いかと思います。
刺繍職人さんもレーヨンに拘りがあり、彼方此方の繊維問屋に声をかけて探索中とのこと。
どこかで眠っているものを探し当てるのを期待しております。
いただきもの
近くのお客様から頂いた多肉植物の寄せ植え二鉢。
ブリキ缶を利用した鉢は手作りで、英字のシールが張られ、トールペイントの手法でエイジング塗装までされている。
様々な色合いの植物がバランスよく植えられていて、色どり鮮やかで目にも楽しい。
植物に関する知識はさっぱりで、種類もわからないが、これを機会に少し勉強してみたい。
せめて枯らさないようにしなくては…。
大阪出張
昨日は盛夏のような気候だった。
ショップの休業日を利用しての大阪日帰り出張。
午前中は東大阪のファニー本社を訪ね、午後からは心斎橋のレンタル会場で行われる東洋エンタープライズの秋冬物展示会を廻る。
新大阪から大阪地下鉄~近鉄線を乗り継ぎ、荒本駅から徒歩でファニー本社に到着。建屋の一階が工場、二階が営業本部、二階の半分と三階(ロフト)がホールセール場(業者向け展示場)で、一般の方の入場は不可。商品は、一階の工場で生産される皮革製品の他、インポートのブーツやウエア類、インディアンジュエリー等々。武漢肺炎の悪影響で、未だに北米からの輸送が滞り、商材は少な目。お客様からご注文いただいていたスマホケースを確保。機種はアイフォン12プロマックス用で、縦が16センチ強もある。蝋を含んだブライドルレザーは、長年他のレザーアイテムでも採用されており、使い込むと驚くほど艶やかに変化する。画像撮影する際は、本体(と樹脂カバー)が上にスライドして、レンズが上に出るつくり。近年のスマホケースはサイズが多種多様化し、カメラホールも機種によって異なるため、ある程度汎用性を持たせるためにこのスライド式を採用。
午後には心斎橋に移動し、東洋の秋冬物展示会場へ。
展示会の本番は13日(水曜)からなのだが、当方の都合にて1日早く、セッティング中の会場へお邪魔する。
シュガーケーンのワークシャツや、テーラー東洋のスカジャン、ホワイツビルのカットソーが中心。昨年度に大幅な価格改定があったので、今年は据え置きの方向とのこと。
東洋の展示会は(いつもながら)撮影禁止なので画像はありません。
エクステリアもDIYで
ケイシイズが窓口になって輸入していたペンドルトンのマグカップ。
自分用として暫く使っていたものの、あまりに大きいので、次第に使わなくなってしまっていた。
コーヒーだと2杯分は入るほどの容量。
カラフルなネイティブ柄が可愛らしいので、水抜き用の穴を開け、植木鉢として流用してみる。

画像1/セラミック製のマグカップ。高さ12センチほどで、直径10センチ。

画像2/養生テープで滑り止めして、コンクリート用のビットで穴開け。磁器は非常に硬くて貫通するまでに時間がかかる。ビットの焼き付き防止のため、水をかけながらの作業。

画像3/穴あけ完了。

画像4/回転砥石を使ってでバリ取り。

画像5/開花も近い、メキシコ万年草を植えてみた。サンタフェ風?
本日の修理品/ファニー キーホルダー
ライダースウォレットとセットの50セントコインのキーホルダー。
レバーナスカンの回転軸が摩耗して破損。
同サイズのものと新品交換しますが、ワンウエイスナップで固定されている部分を削って取り外し、新品を挟み込んでスナップボタンを打ち直します。

画像1/ビフォー。破損したキーホルダーと同サイズの交換用のレバーナスカン、ワンウェイスナップ。

画像2/革を傷つけないようにワンウェイスナップを削って取り外し。

画像3/新品のレバーナスカンを挟み込んでカシメ打ち。

画像4/アフター。50セントコインコンチョは1964年製の9割銀のもの。現在は1965年以降製造の4割銀のものが標準となっており、1964年製のものはオプションとなります。

キーホルダーに付属するナスカン(茄子カン)は消耗品です。長年の使用でジョイント部分が摩耗したり、内部スプリングが破損することは避けられません。当店では常時各サイズに合わせたパーツをストックしておりますので、即日対応出来ます。

*他社様で購入された商品についてはお受けしておりません。
ワークパンツ裾上げ
バズリクソンズの定番チノパンツの丈詰め。
オリジナル通り、広幅(3,5センチ)で三巻きして仕上げますが、今回は丈詰めする分が4センチほどなので、元のステッチを解いて伸ばし、縫い代を確保して裁断します。
ちなみに、丈詰め分が3センチ以下の場合でも同様の作業になりますが、丈詰め前のステッチがそのまま表側に残ることになります。
チノクロスのような生地は、糸を抜いても元のステッチ痕は残ってしまいます。

画像1/ビフォー。

画像2/元のステッチを解いて縫い代を確保。

画像3/アフター。
東京裁判 TOKYO TRIAL
日、蘭、加、豪共同制作の長編ドラマで、ネットフリックスで視聴。
NHKが製作に関わっていたとは思えないほど、公平でバランスの取れた秀作。
本作は東京裁判の実際のフィルムに色付けしたものと、俳優たちが11人の判事やその周辺者を演じるシーンが組み合わされ、実に重厚な人間ドラマに仕上がっている。戦犯として裁かれた側ではなく、各国の判事を通しての視点ではあるが、戦勝国によって「事後法」で裁かれることの不当性も、インドのパル判事の主張を通してきちんと取り上げている。ナチスドイツを裁いたニュルンベルク裁判後、戦勝国側には、大日本帝国も同列に裁いて整合性を持たせる思惑があった。二年半もかけた東京裁判は、そもそも無理筋の戦勝国裁判であったのだ。
事実上東京裁判を取り仕切ったマッカーサー(本作ではマイケル・アイアンサイドが演じる)も後に、「日本の開戦は、主に自衛のためであった」と本音を語っている。
ドキュメンタリーとして編集された小林正樹の1983年「東京裁判」はあまりに長尺で集中力が必要だが、こちらはドラマとしての構成も優れていて一気に視聴できる(それでも3時間半以上あるが…)。
学習教材としても十分なクオリティの作品。
G-1カスタム
ベースはお客様の持ち込みでコリンボのG-1タイプジャケット。
淡色のツートンで配色されたデザイン性の強いレザージャケットです。
前回制作したSS-411のレザーパッチを取り付け。
本日の修理品/オールドコーチ トートバッグ
90年代に製造されたコーチのミニトートバッグ。
アメカジファッションと相性が良く、比較的リーズナブルに入手できるので人気があるようです。
革の状態は良く、まだまだ実用に耐えうるものですが、角部が擦り切れて下地が見えています。
黒や濃茶であれば、靴用のクリームでごまかしようもありますが、このモスグリーンのような色ではそういうわけにもいきません。
レザー専用の塗料を調色して、出来るだけ近い色を作り、タッチアップで補修します。

画像1/しなやかなグローブレザーのミニトート。

画像2、3、4/角部の擦り切れ。

画像5/何色かを混ぜ合わせて色を作ります。
経年変化
数年前にお買い上げいただいたバトラー・バーナー・セイルズのスクエアショルダーバッグ(JA-1712)。
この製品には、HORWEEN(ホーウィン)社のクロムエクセルレザーを使用。
ホーウィン社は100年以上の歴史を持つシカゴの革鞣し業者で、あらゆるメーカーに最高品質の鞣し革を提供しています(注/ホーウィンは原材料の提供業者で、メーカーのブランド名ではありません)。
様々な油脂をブレンドしたオイルを深く浸透させた革は、独特の粘りがあり、馴染みやすくて堅牢です。
エイジングによる表情の変化も、革好きの方々には大きな魅力となっています。
ちなみに当店で取り扱うロンウルフのブーツでも、一部このクロムエクセルレザーを採用しています。
本日の修理品/エターナル891
ロングセラー811と同じデニムを使ったスリムフィットタイプ。
濃色の糸を力織機でざっくり織った生地は、メリハリのある色落ちを見せてくれます。
後ろポケット周り、前ポケット口、ボタンホール等のリペア。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
パッチ縫い付け/MA-1
バズリクソンズのMA-1にヴィンテージの刺繍パッチを縫い付け。
このくらいの位置だと、玉縁の上端にステッチがかかるものの、内ポケットは使用可能です。
ジーンズ裾上げ
持ち込みで桃太郎ジーンズのブーツカット。
裾のチェーン仕上げが部分的に解れているので、全周の糸を抜いて、再度チェーンステッチで巻き直します。
糸色は当店が販売する製品に合わせたラインナップですので、その中で近似色を選択しております。

製品持ち込みの場合/¥1650(今回のように裾線の解体が伴う場合はプラス¥550)=2200円(税込み)



本日の修理品/ウエアハウス 大戦モデル
後ろ中心の二本針環縫いが糸切れして開いている状態。
上からタタキで押さえますが、色糸ではどうしても色が合わなくて目立ってしまうため、デニムの地色に近いブルーの綿糸を使用。
一見すると補修していないように見えますが、しっかり縫い留めております。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。