店長日記

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本日の修理品
両ヒザに穴の開いたリーバイスジャパンの501です。
穴自体は左右とも直径3センチぐらいで、白い緯糸が残っている状態です。脇を切り開いて裏からデニムの当て布をしますが、タテ20センチ×ヨコ15センチほどの当て布になります。地の目にそって縦方向にタタいていき、穴の部分はステッチでツブしてしまいます(画像右上が完了した左膝)。補修部分はどうしても硬くなってしまいますが、一見してもわからない程度にはなります。
本日の修理品
国産ジーンズの草分け、CANTONをご存知でしょうか?
日本のジーンズの歴史をひもとくと、最初期のブランドとして60年代に登場しています。当初アメリカのキャントン・ミルズ社のデニム地を使用し、これがブランドネームになったようです。本品は1997年頃に復刻生産をはじめた頃のもので、ワンウォッシュして糊を落としたものを当店で販売していました。濃紺の状態だったものですが、長年の使用ですっかり色が抜け、幾度も修理を繰り返すうち、一見リメイクジーンズのような状態です。今回は左右身頃上部に開いた穴をデニムで裏張りし、左ポケット口の破れにはあえて目立つ赤のコーデュロイの小花柄をあてました。
このボロさかげんがなんとも味わい深く、魅力的です。
植栽のメンテナンス
強烈な暑さが和らいだので、しばらく手を着けられずにいた入り口の植栽を剪定しました。
一昔前に、庭師をやっているお客様に植えてもらいましたが、高さ30センチ程だったものが1メートル以上に伸び、太い幹にこんもりと大きく葉をつけるまでになっています。剪定ばさみでバサバサカットしていくと、枝が山のようになります。木の種類は当時教えてもらいましたが忘れました。枝にギザギザの突起があり、手が傷だらけになります(泣)。SHOPとともに生きながらえてくれているのは嬉しいですが…
ロードサイドのSHOPは外溝部分も含めて維持管理が必要なので、年中何かしらやることがあります。
ミシンのメンテナンス
SHOP内の工業用ミシンの保守管理も大事な仕事の一部です。
基本構造が頑丈な工業用ミシンも、機械である以上メンテナンスは必要になります。特に使用頻度の高いミシンは、劣化したパーツの交換やクリアランスの調整、注油は定期的にしなければなりません。
画像は地縫いミシンのヘッドを横倒ししたところ。下側がオイルパンになっており、油面から吸い上げられたオイルがミシン全体にまわるようになっています。パンのなかに細かい繊維の端などが入り込んでしまうのでこれを取り除いてやります。オイルの補充には、出光興産製のミシン専用SFオイルを使用しています。ミシンのタイプによってはオイルパンが無いものもあり、それらは機械各部の注油ポイントに油を注してやる必要があります。
ネームプレート製作中。
フライトジャケットの左胸に縫い付けるレザーのネームプレートを製作しています。
水分を含ませたヌメ革にお客様の指定の文字を打刻していきます。この後、水分が完全に抜けたら文字の部分に色を入れます。今回はネームプレート単体のご注文で、県外のお客様のため通販で対応させていただきます。
ニューダイアモンドブランケット
超大判サイズ(150×210センチ)が久々の入荷です。
屋内でもアウトドアでも活躍するエルパソ・サドルブランケット社のボーダー+ダイア柄のブランケット。美しい配色できちんと目を詰めて織りあげられ、重量感とざっくりとした風合いが魅力です。全10色入荷。
…こういった良品が安く入荷するのは円高の恩恵ですね。

価格3200円(税込み)/少数入荷のため、店頭販売のみとさせていただきます。
スリップオン・フリンジ
当店店頭では長年FUNNYのインディアンモカシンの受注製作を承っております。
成人用12型、子供用5型の中でデザインをお選びいただき、パーツごとに素材や色も全てご指定いただけます(INDIAN MOCCASINの頁参照)。画像は2008年からラインナップに加わったスリップオン・フリンジです。全体を茶系の濃淡でまとめ、ベース部分はスムースレザーを使い、フロント、サイドフリンジ、レースにベロアレザーを使用しています。ソールはミッドソールをホワイト、アウトソールをタンとしました。
ご注文いただいてから納品までに一ヶ月半程いただいております。

参考価格18100円
本日の修理品
FUNNYのウォレットに使われているジッパーの修理です。
数年前にお買い上げいただいたリザードのライダースウォレットで、小銭入れ部分のジッパーには、合金製のネイティブ柄の引き手が付けられています。この根元の部分がポキリと折れていました。ジッパー本体ではなく、引き手の付け部分が破損しただけですので、新品の引き手をポン付けして完了です。
ちなみに、ジッパーのスライダー部分は、ボックス(本体)+豆ナスカン+引き手で構成されていますが、ボックス及び豆ナスカンが破損した場合は、ボックスごと交換になり、ジッパーのエンド部分を一旦はずす必要がありますので一手間かかり、半日程度お預かりになります。さらにジッパーのムシが欠けた場合には、ジッパーそのものを交換することになりますので、ウォレットの解体が必要で、その場合はFUNNYの工房送りとなります。
いずれにせよ販売後の商品につきましては、あらゆる修理に対応しておりますのでおまかせください。
名著であるため、ご紹介
『ブラックマネー』須田慎一郎著 新潮社

金融ジャーナリストとして活躍する須田氏が日本の闇経済の実態を詳細にレポートしています。
特に二章以降では、急ごしらえで開設された新興の株式市場がヤミ勢力によって浸食され、インサイダーや偽計取引の温床となり、あろうことかメガバンクまで間接的に加担している実態を丹念に描き出している。そしてその周辺部分では、ホリエモンや村上ファンドに代表されるような「稼ぐが勝ち」といったベンチャー起業家たちが、自らの利益の為にそのしくみを最大限に利用してきたのです。
ビジネスの実体も無く、何一つ生産することも無く、あらゆる手練手管で市場からカネを毟り取る魑魅魍魎の世界。彼らの目から見れば、一般投資家などは収奪の対象にしか写っていないのであろう。こうした金銭亡者たちの鉄火場に、インターネット取引の拡大とともに家庭の主婦などが参入するのだから被害が拡大するのは当然である。この市場のゆがみは、当局が強権的に取り締まっても、一朝一夕には是正出来るとは思えない。
本書には、この他にも体を張って日本のブラックマネーに迫ったレポートが満載で、読み応えは充分。著者の金融ジャーナリストの名に恥じぬ、並外れた取材力による渾身の一作です。
…ところで、最近またホリエモンがマスメディアに顔を出して、好き勝手なことをしゃべっているじゃないか?…こいつ、タレントにでもなったつもりなのか?

…死ね!ホリエモン!(ついでに村上も死ね♪)
本日の修理品
持ち込みで裾の上げ直しのご依頼です。
レディースのブーツカットですが、購入後に裾上げせずにはいていた為に裾線がボロボロです。デザイナーものらしく、裾の三つ折りが5センチ程と広くとってあり、ご丁寧にダブルステッチでしっかり留められていました。裾上げし直す為に糸切りで糸を抜きましたが(画像)、ステッチの跡は色が残っていて消えませんので、この跡が丁度裾の仕上がり線にくるようにカットしました。元のように広幅で三つ折りにしようとすると穴の開いた部分が縫い代として必要になり、カケツギの予算が必要になるので、普通のジーンズのように1センチ程の三つ巻きとしました。素材はポリウレタンの混ざったいわゆる(のびのびジーンズ)の生地で扱い難く、結果的にはきれいに仕上がりましたが、かなりの手間を要しました。
正直な話、レディースのデザイナーものは、生地がショボい上、へんなところに余計な加工がしてあったりして後で手を加えにくい仕様になっているものが多いのです。仕事として割に合わず、お断りすることもままあります。

工賃1500円
本日の修理品
ネルシャツの着丈ツメのご依頼をいただきました。
裾のアールにあわせてワンサイズ分、約3センチカットしました。裾は元々三つ巻き仕上げですが、カットした端をロックミシンで始末して二つ折りにしてたたいてあります。柔らかく織り込みが甘いネル地の場合、特に外カーブを縫うときに三つ巻きだとよじれが出やすく、裾端がめくれあがったりするので、今回はこの始末としました。最後にプレスをして完了です。

工賃1500円
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本日のニュースより

鯨肉給食、小中学校の18%で 徐々に復活
87年の南極海での商業捕鯨中止で激減した鯨肉の学校給食が徐々に復活、給食を行っている全国の公立小中学校約2万9600校のうち、09年度に一度でも鯨肉を出した学校は、18%に当たる5355校に上ったことが4日、共同通信のまとめで分かった。日本鯨類研究所が調査捕鯨で捕獲した在庫がだぶつき、消費拡大のため給食用に割安で提供されていることや、食文化を継承したいとの思惑が背景にあるようだ。
(以上引用)

なんと明るいニュースでしょうか!
日本の食文化に因縁をつけて賛助金を集めているエセ環境団体、先住民を虐殺した流刑犯罪者の末裔、シーシェパードのゴロツキ白人どもに真っ先に聞かせてやりたい。
本日の修理品
フロントボタンホールまわりの鳩目縫いが芯糸ごとはずれて糸端がぼそぼそと出ている状態です。
このシュガーケーンのワークパンツは、リアルさを追求し、縫製糸も含めて全て綿100%で生産しており、どうしてもこういった問題が出てしまいます。ビンテージジーンズに、ボタンホールがクラッシュしているものが多いのも、同じ理由によります。現代のジーンズでは、芯糸はポリエステル、鳩目の糸もポリエステル・スパンが主流なので、こういった問題はほとんどないと思います。
修理は比較的簡単で、綿糸でスリップした部分を繋ぐように前後にミシンを振っていきます。
第5空軍章パッチ製作
第5空軍章のデザインはすっきりしていて人気があり、Tシャツやスウェットのプリントにも多用されています。
太平洋戦争では日本軍と交戦し、戦後は日本にも進駐、現在も駐留して航空自衛隊とも連携をとっている部隊です。
今回は、薄く漉いた革に手描きをし、外回りに革の縁取りを縫いつけます。細かい角が多いデザインなので描き込むのがかなり大変で、最近老眼が進んでしまったこともあって拡大鏡を使って描いています。刺繍ものとはまた異なる味わいがあり、フライトジャケットを引き立ててくれます。

価格8000円 *当店でお買い上げいただいたフライトジャケットには工賃無料にて縫い付けいたします。
ビュイック始末記(燃料ポンプ編)
WEBショップをやっていながら、自分がWEBで買い物をすることはあまりありません。しかしアメ車関連のパーツは、近場で現物販売しているところなど皆無なので、たびたび利用しています。今回たまたま覗いたサイトに出物があったので、発作的に購入してしまいました。
画像を見て、このカタツムリのような金属の塊がフュエルポンプだとわかる方は、旧車に精通した方だとおもいます。この機械式のポンプは、エンジンブロックの側面にマウントされ、カムの動きに連動してピコピコとガソリンを汲み上げてキャブレターに送り込むのです。そんなに簡単に壊れるパーツではありませんが、いつかは内部のダイヤフラムが破損します。走行前には点検しようがないのですが、ポンプが壊れればその時点で不動になってしまうので、幹線道路を走行中だったりするとやっかいです。私は予備を買い込んでおいて、4年おきに車検のついでに新品交換する事にしています。ありがたいことにGMの60年代車のパーツは社外の汎用品がたくさん出ていて、安く購入出来るのです。そして車種が違っていても、排気量が近ければ流用出来るケースが多いのです。今回は国内のパーツ屋さんでAIRTEX社のものを購入しましたが、海外通販より安くて送料含めても3000円以下でした。見込みで購入しましたが、現在付いているCARTER社のものと形状もたいして違わず、問題なく使用出来ます。
旧車の維持管理にはそれなりのコストはかかりますが、アメ車の場合、パーツ代に関しては日本や欧州の旧車よりも安くすむ事が多いのです。
エアフォースパッチ完成
先月サンプル製作したエアフォースパッチの本生産分(画像下)が出来上がってきました。
サンプル(画像上)からの修正点は、縁取りの刺繍を濃色に変更、刺繍のベースになる不織布を若干厚みのあるものにしました。レーヨン糸の刺繍も美しく、羽の先端部分までしっかり入っています。陸軍航空隊から空軍まで幅広い年代、タイプに対応出来るパッチです。

価格1500円 *当店でお買い上げいただいたフライトジャケットには工賃無料にて縫い付けいたします。
コインケースのスナップ交換
ご夫婦で色違いのコインケースをお買い上げいただき、各々スナップコンチョを交換しました。
もともと付けられている5セントレプリカはカシメ打ちで固定されているので、そのままでは交換出来ません。カシメの部分を、革を傷つけないように削って取り外します。ネジ留めの仕様に変更する為、パンチで穴を若干大きく開け直します。コンチョをセットし、裏側に新品のソケットを挟んでネジ留めして完了です。
奥様はブラウンの本体にクリアのスタッズコンチョ、ご主人はタンの本体にF101コンチョ(銀メッキ)の組み合わせです。
ご購入時のコンチョ交換は工賃無料にて承ります。
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本日のニュースより

アグネス・チャンがブログで弁明「薬事法抵触全く知らなかった」 
タレントのアグネス・チャンさん(55)が2010年8月29日、薬事法などに抵触する可能性がある買い物サイト表示の問題で、ブログなどで弁明した。アグネスさんの所属事務所では、運営する楽天上の買い物サイト「チャンズ」で、ブレスレッドをパワーストーンとして「病気緩和に効く」とうたったり、きのこの霊芝をエキスにした粒状商品を「目を治し、肝臓の機能を補う」とPRしたりしていた。このことについて、アグネス・チャンさんは、「薬事法抵触の事も全く知らなかった」と主張した。そんな商法をする気もまったくなかったとして、事務所から報告を受けたときは驚いたという。表示を削除したことも聞いたが、それでもショックだったと明かしている。
アグネスさんは、早大の大槻義彦名誉教授がブログで霊感商法と同じと指摘したことやこの問題を取り上げたJ-CASTニュースの報道に触れながら、「霊感商法は大嫌いです。絶対にやりたくないです」と強調した。そのうえで、「私は有害なオカルトは反対。クリスチャンなので、オカルト関連の活動など全くしていません。誤解を与え、ファンの皆さんに心配をさせて本当に悔しい」と心情を明かした。そして、「今後、こんな誤解を招く事がないように、私も、スタッフも気をつけます」と説明している。
(以上引用)

だれも「誤解」などしていない。霊感商法そのものだから指摘されたまででしょう。「クリスチャンなので、オカルト関連の活動など全くしていません。」などと言うのも、意味がわからない。この人のうさんくささは、以前から子供の人権問題を多方面で訴えているわりに、世界最大の人権蹂躙国家、この人の母国、中国の人権問題には口をつぐんでいること。人権活動ならば、日本とは比較にならないぐらい問題山積みの中国に帰っておやりになってはいかがだろうか。
本日の修理品
シュガーケーンの旧品、M41400の修理品です。
10年以上前にノンウォッシュでお買い上げいただいたもので、左右の膝がパンクしており、とくに左膝はパックリと口を開けていますが、カケツギ補修します。このモデルの生地は厚みがあって頑丈で、穴の周辺部分をしっかり当て布で塞げば、まだまだ着用可能です。
かなりはきこまれて美しく濃淡が出ていますね。最近はメーカーの中古加工技術も素晴らしいですが、やはりインディゴの自然な色落ちにはかないません。
パッチ縫い付け
持ち込みでクーパー社のゴートスキン(山羊革)のA-2にパッチを縫い付けます。
A-2は第二次大戦後、ナイロンのL-2系に採って変わられ、それ以降軍では正式採用されていません。しかし根強い人気があったために、90年代にはウイリス&ガイガー社他が、主に山羊革を使って復刻再生産をはじめ、民間でたくさん販売されています。馬革と異なり、薄くシェリングされた山羊革は非常に軽く、柔らかで着やすい素材です。
本品にはネームプレートのベルクロを剥がしたミシン跡が残っており、それをきれいに隠すようにパッチを縫い付けました。
バックペイント完成
全体の色のバランスを見て、微調整を加えて完成です。
絵文字は影を付けて少し浮き立つようにしました。全体におさえ気味の色調になっています。あまりビビットな色を塗りたくると、当時モノのA-2の雰囲気がこわれてしまいます。
オーナー様は複数の実物A-2をコレクションされているとのことで、この一点は普段着用するためのものとして製作依頼されました。
細かい部分はこちらの裁量におまかせいただいたおかげで、順調に作業が進みました。
バックペイント その7
バックペイントの作業も大詰めを迎えております。
人物下の絵文字はステンシル風としました。下地の塗料が乾燥した後、赤系の色で上塗りです。下塗りする事で上塗りの発色が良くなり、塗料をしっかり定着させることができます。自動車の塗装の際、サフェーサーを塗るのと同じことですね。