店長日記

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ごくたま~にだが、海外からメールで商品の問い合わせがあり、条件が折り合えば代金を送ってもらい、商品はEMS(航空便)で送ることがある。
今まで10件ぐらいは発送しただろうか。アメリカやイギリス、アジアにも送った。
しかし翻訳ソフトを使ってのメールのやり取りが面倒で、上手く意思疎通ができないことがある。
すぐに換金できる郵便為替(international postal money order)でしか取引しないよとハッキリ書いているのに、換金しづらい上に手数料がバカ高い外国小切手を送ってきたり、封筒に商品分のドル札をそのまま入れて送ってきたアホもいた。こういう時はすべて仕切り直しになるので、時間的なロスも痛い。
昨日、ニューヨーク在住の人からフライトジャケットのデリバリーは可能かと問い合わせが来ているのだが、どうも文面がバカっぽい(勘)。
年末に向かってバタバタしている時期でもあるので、しばらく放置しておくことに決めた。
本日の修理品 バズリクソンズ MA-1
2002年のモデルで、セージグリーンが退色して所々オリーブになったMA-1。
ポケット口の下玉縁が裂けて中綿が見えている状態です。
これは硬めのスナップボタンを脱着するたびに縫い目に負荷がかかり、ついにはパンクしてしまうケースで、古くなったナイロンフライトジャケットでは時々あります。下玉縁周辺を解体、補修し、強度を持たせるため芯地を挟んだうえでスナップボタンを打ち直します。
右胸への刺繍パッチの取り付けも同時に行い、納品させていただきます。
B-6カスタム進行中
出来上がったパッチ類をB-6に縫い付け。
裏面がボアになっている羊革への縫い付けは、運針にバラつき出ないように注意が必要です。

画像1/トリミングを付けた刺繍パッチとネームを左胸に取りつけ。

画像2/通常では左腕に縫い付けるエアフォースマークを右腕に。

画像3/左腕にはCBI章。裁断して塗り分けた革をミシンでつなぎ合わせた当店の労作。

画像4、5/パッチ類の縫い付け完了。

しばらく他の作業を行った後、バックペイントを入れる予定。
パッチ縫い付け/スーベニールジャケット
ベト(ナム)ジャンやスカジャンといったスーベニールジャケットにスコードロンパッチを縫い付けるというオファーも時々いただいています。
サテン地のジャケットはバズリクソンズのもので、左胸の刺繍ネームを覆うようにパッチを縫い付け。
フェルトベースに製作した334th FTRのパッチは残り一枚になりました。
FUNNYインディアン・モカシン
当店店頭では長年FUNNYのインディアンモカシンの受注製作を承っております。
成人用12型、子供用5型の中でデザインをお選びいただき、パーツごとに素材や色も全てご指定いただけます(INDIAN MOCCASINの頁参照)。
画像は年内最後の納品となったラコタというモデルで、甲の部分が深く、すっぽり足を覆うようなデザインです。今回、甲のパーツは厚みがあって柔らかいディアスキンを使用し、その他のパーツは牛のスムースで茶系配色しました。革紐を掛けて足を固定するコンチョは鹿角を輪切りにしたものをチョイスしてあります。サイズはお客様の足に合わせ10(28センチ)と大きめです。
本日の修理品/BBHレザーパンツ
このレザーパンツのフロントファスナーの引き手は華奢な真鍮製で折れやすく、以前も同じケースに対応しています。
スライダー本体が壊れているわけではないので、元穴にシルバー製品の修理に使うカンを通し、革ヒモをプルタブ代わりに取り付けしました。
本日の修理品 バズリクソンズ A-2
今回は袖リブの穴あき補修なんですが、虫食いや着用時に擦り切れたわけではなく、メンテナンスによって逆に傷つけてしまったという残念なケースです。
ウールの表面にできる毛玉を取るために、お客様が市販の電動毛玉取りを購入して使ってみたところ、刃が編地をブチブチ切ってしまったということです。4箇所が糸切れしており、そのうち1箇所は3列切れているので元通りの修復は困難ですが、これ以上穴が拡がらないように手作業でカケツギをおこないます。
電動毛玉取りは安易に使うと悲しい結末になります。糸の細いニットパーツには使わないほうが無難でしょう。
…お気を付けください。

画像2/ワックス仕上げの馬革は着用皺が刻まれ、アタリが出始めていて素敵です。
B-6カスタム進行中
AVGヘルスエンジェルスのパッチはストックの刺繍物に馬革でトリミングを取り付けます。
ハンド刺繍のパッチは直径にバラつきがあるため、現物合わせで革を裁断しています。
ネームプレートはご指定いただいた文字で刻印。
B-6カスタム次回分
バズリクソンズのB-6をベースに、革ネームとパッチ類を取り付け、バックペイントも入れてカスタムします。
年末を挟んで1月に完成予定。
<夫婦別姓>認めない規定は合憲 最高裁初判断

夫婦別姓を認めない民法の規定が違憲かどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は16日、夫婦別姓を認めない規定は「合憲」とする初判断を示し、原告側の上告を棄却した。
(以上引用)

…めでたい。
夫婦別姓を声高に訴えてきたのは、キチガイみたいな人権屋ばっかり。
連中の目論見が潰えたので、今日は気分が良い。

本日の修理品/ロンウルフ ハンター(外部委託)
年末にもかかわらず、配送からわずか10日ほどでソールが全交換され返送されてきたロンウルフ・ハンター。
当初、東洋エンタープライズで純正ソールを使っての交換で見積もりを取りましたが、2か月以上かかるということで、当店が提携している工房に修理依頼することになりました。ソールにはビブラム社の同等品を使っております。
底のパターンが異なりますが、信頼のおけるメーカー品で、交換作業は経験豊富な職人の手で美しく仕上がっています。

画像1、2/ビフォー。

画像3、4/アフター。
スタッズベルト完成
30インチのサイズに合わせて、中心の穴で留めた時に左右の柄が合うようにスタッズを配置してあります。
大径のカラースタッズはファニー製。
電気ペンで製作年月日も書き入れました。
スタッズベルト鋭意製作中
今回は女性のお客様なので30インチと短めです。
カラースタッズの周りを囲うように真鍮とニッケルのスタッズを交互に打ちこむデザインで、2010年に東洋エンタープライズの営業さんの個人的な依頼で製作したパターンを流用します。
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勝手ながら当分の間、他社さまで購入された製品のリペア、リメイク、カスタム等はお断りいたします。現状で当店の作業能力を超えており、通常営業にも差し支えがあるため、しばらくは当店販売商品に限って対応させていただきます。現時点で予約をいただいている分につきましては、持ち込み品も予定通り対応させていただきます。
ネームプレート製作中
今回はネームプレート単体のご注文で、県外のお客様のため通販で対応させていただきます。
文字数が多いので、刻印は出来るだけ字間を詰めて配置しました。
A-2、B-10、B-15などに縫い付けるネームプレートは、縦は約18ミリ(サイズの変更も可能)、横は文字数により100~120ミリで製作しています。ヌメ革にお客様の指定の文字を刻印します。

価格/3000円(税別)
パッチ縫い付け/G-1
週明けは溜まっている作業を順次こなしていきます。
こちらは徳島のお客様の依頼品で、印字済みのネームプレートをG-1に取り付け。
針の抜ける裏側が見返しと裏地を跨ぐかたちになるので、厚みの差で糸調子が変わらないよう注意して縫っていきます。
ネットでお買い物…週刊現代バックナンバー
これは1970年に発行された週刊現代の増刊号で、三島事件の直後に出された特集号である。
実はこれと同じものは当時親父が買い、長年実家に置いてあった。
それが実家の取り壊しのときか、親父の遺品整理の過程でかはっきりしないが、いつのまにか紛失してしまった。
そうなるとなんだか惜しいことをした気がして、試しにネットで検索してみたら、一発で中古流通品が見つかった。
こういうときにインターネットは本当に便利である。
届いた雑誌は家にあったものより数段程度が良く、ほとんど折れ跡も付いていない。
内容は、それまでの三島の言動や割腹に至った経緯を追い、三島と交友のあった者、否定的に見ていた者がそれぞれの立場で評論を加えている。先日亡くなった野坂昭如はじめ、名だたる文化人、左右両翼の思想家が名を連ねているが、総じて辛口の意見が多い。文学を超えた領域で自己表現しはじめ、 体を鍛え、私設の組織をつくって軍事訓練まで行い、「理想」の自分を演出した結果の自決だという冷めた見方である。
長い間家の書棚にあったので、私もパラパラと目を通していたが、深く理解していたわけではない。
しかし三島事件は40年を経ても取り上げられることが多く、後世に影響を残したのは間違いないのだろう。
今度の休みにでもじっくり読み返してみることにしよう。
オーバーホール完了
一か月以上前にオーバーホールに出したサブマリーナが返送されてきた。
あらかじめ見積もりを取った段階で、分解清掃と注油だけではなくて主要パーツもいくつか交換が必要だということだったので、それもお任せしてあった。
今回取り外されたローター芯やらゼンマイやらは、確認の意味なのか袋に入れられ同封されてきた。これを見ても、どこがどう傷んでいたのか素人にわかるわけではないけれど…。
サブマリーナだけに防水性の要になるパッキンもすべて取り換えられたようだ(海には潜らないけどね)。
機関部については保証も付き、日差も15秒以内に収まっているということなので、当分安心して使えそうである。
これより使いやすくて出番の多いパーペチュアル・デイトは、再来年あたりにオーバーホールの予定。
エアフォースパッチ鋭意製作中
エアフォースの刺繍パッチに取り付けるトリミングをまとめて製作中。
昨年末、革からトリミングを打ち抜くための巨大なポンチを刃物職人さんに作ってもらい、それ以前の手裁断に比べ効率は非常に良くなった。
今回は革がやや厚めで硬いステアハイドなので、打ち抜いた後で革漉きで厚さを微調整。
サドルソープで丸洗い
オイルレジストのソールが付いた頑丈なレッドウイングのペコスブーツは、主に作業用。
雨上がりに店舗外周りの掃除を行い、泥にまみれたので洗濯することにした。ベロアの表面は汚れやすいが、丸洗いすればほとんどの汚れは綺麗に落ちる。
昼前には日も出てきたし、今日のように風があると乾くのも早い。
A-2カスタム完成
こちらは関東のお客様からの依頼品。
ベースはバズリクソンズのA-2で、両腕のパッチはお客様持ち込みの当時モノ。フロントパッチは1995年にバズリクソンズがB-10に取り付けて販売したものを流用。ネームは先週製作したものをあえて右胸に取り付けました。
オリエンタルなムードを醸し出すCBI仕様。

画像1/通常では左腕に縫い付けるエアフォースマークを右腕に。

画像2/ツイル地の実物CBI章を左腕プリントマークの上に。

画像3/今回、糸は色合わせせずにランダムに使用。

画像4/ご指定の文字を刻印したネームは右胸に。