店長日記

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本日の修理品
メッシュキャップの樹脂製のアジャスターが破損した状態の修理品です。
ピンが収まる側の中心が割れているので取り換えるほかないのですが、部品対応できるものではないので革で作り直しました。

画像1/穴の位置で割れてしまったアジャスター。

画像2/お使いいただいている方の頭の寸法に合わせて短冊に切った黒革。

画像3/樹脂製のアジャスターを取り外し、革帯を表地と見返しの間に挟み込んで縫い付ける。

画像4/完成。
パッチ縫い付け
今週はデニムの修理品と並行してレザーパッチの製作、縫い付けにも対応していきます。
県外のお客様のオファーは地厚なレザージャケットのカスタムですが、持ち込みのパッチを右胸、左腕、背中心へ縫い付け、左胸には指定のデザインで革を縫い合わせたパッチを製作して縫い付けします。

画像1/まずは右胸に刺繍パッチを縫い付け。

画像2/前身の裏側には同革の「見返し」が付けられており、パッチの端と重なるが、この部分は厚みが増して縫い難い。

画像3/背中心には直径20センチ以上の大きな革パッチを縫い付ける。

画像4/動きやすい裏地の中心を固定した上で縫い付けないと、表裏でズレが出やすい。実は裏地の方が表地に比べて寸法にゆとりがあり、気をつけないとタック状になってしまう。
THE MECHANIC(メカニック)
最近懐かしい70年代の佳作が次々にDVD化されており、レンタルビデオで気軽に観られるのが嬉しい。
この「メカニック」も学生の頃にTVのロードショー番組で観て強く印象に残っていた作品。
当時マンダムの化粧品CMで日本では大人気だったチャールズ・ブロンソンが主演している。
機械のように冷静に暗殺を実行するヒットマンのアーサー(ブロンソン)は、ある日自分の知古で父親の友人でもあった男の暗殺を依頼され、心臓発作に見せかけてそれを実行に移す。その男には怠惰な生活を送る息子がおり、やがてアーサーはその息子を自分の右腕の暗殺者として育成していくことになるのだが…。
冒頭のシーンではまったくセリフが無く、N-1ジャケットを着たアーサーが淡々と仕事をこなす様が描かれる。
物語りの中盤で、アーサー達が日本人の空手道場を見学するシーンが出てくるが、老師範が弟子の若者と試合する際、若者がくりだした騙し討ちのチョップで肩を砕かれながら、猛烈な反撃で若者を叩きのめしてしまう。この(掟破りの)若者に制裁を加えるシーンが物語りの結末を示唆している。
ブロンソンの寡黙で男臭い演技はこの頃の他の作品(バラキ、狼よさらば等)にも共通で、根強いファンが多い。
アナログのアクションシーンもCG全盛の現代モノと比べれば派手さは無いが、ロングショットを上手く使っていてけして悪くはない。
最近ジェイソン・ステイサム主演でリメイク版が作られているが、そちらはまだ観ていない。
梅雨の合間に…外構工事進行中
先月末にデッキの階段を2×6材で広幅に作り直したが、そのとき撤去した2×4の階段材料がそれほど傷んでいなかったので再利用する事にした。
5本の材料をカットする事なく、そのまま組み合わせて手すりを製作したのだ。
材料には新造の階段とともにキシラデコールを塗り、接合面に木工ボンドを塗ってコーススレッドでがっちりと固定した。
使える材料は極力利用する事でコストも抑えられるし、なにより廃棄する手間が省けるのである。
オメガ+クロコベルト
私は本気印の時計マニアではないが、以前買い込んだ自動巻の時計がたくさんあり、気分で使い分けている。
その中で最も正確性が劣るのがこの年代物のシーマスター300だ。
しばらく使わずに置いておいて、気が向いて使い出すと最初の数日間は本当に調子が悪く、気付くと2時間くらい遅れていたりする。
それでも毎日使っていると調子が上がってきて、日差も数分程度におさまってくるのだから不思議だ。まあ年代が年代だし、使いっぱなしでオーバーホールもしていないので気まぐれな動きをするのも当然と言えよう。
最近屋外作業でもっぱらこの時計をはめていたので、装着されていたミリタリー仕様のナイロンベルトに塗料の跳ねが付いたりして一気にみすぼらしくなってしまった。
この際ベルトを交換しようと思い、最初はケイシイズのウォッチブレスの帯に交換してみようかと思ったが、時計本体の付け部分の幅が合わず(オメガ20ミリ/ケイシイズ18ミリ)、汎用品ではあるがリッパなクロコのベルトに交換して格好だけでもグレードアップさせる事にした。
取り付けてみると、これはこれで丸みのあるフォルムにマッチして素敵である。
機関部のオーバーホールは、信頼出来る業者が見つかり次第対応してもらおうと思っている。
家で洗えますか?
「レーヨンのアロハシャツって家で洗えますか?』と問われれば「お勧めは出来ません」と答えざるを得ません。
なぜなら洗濯条件として水洗い不可、ドライクリーニング(石油系)の表示が製品本体に付けられているからです。メーカーがドライ指定をしている以上、販売店が気安く「洗えますよ♪」と言って販売するわけにはいかないのです。
ただし当店では、「製品はドライ指定ですが、私個人は洗濯ネットに入れて洗濯機で洗っていますよ」といってご説明しております。
それなりの配慮をして(自己責任で)家庭で洗濯しており、ドライクリーニングを利用した事はありません。昨今の家庭用洗濯機は優秀で、適正に使えばウールやシルクまで洗う事が可能です。再生繊維(原材料は綿のくず毛やパルプ)のレーヨンを使ったシャツが洗えないはずはないのです。
しかしアパレルメーカーとしては製品トラブルのもとになる家庭洗濯はできるだけ避けてもらいたいという気持ちがあります。水洗い可にしてしまうと無造作に洗濯機に放り込む人も出てきますし、結果として大きな縮みやボタンの破損、衿外回りのパンクなどがありえるのです。
そうした場合のクレームを避けるため、レーヨンに限らず扱いの難しい素材は何でもドライ指定にしてしまう傾向があります。
ある意味逃げをうっていると言えなくもないのですが、エンドユーザーの権利意識が強くなり、中にはキチガイみたいなクレーマーもいますから、予防線を張っているのです。
雨上がりのお散歩
今日は気温は低いがエアコンで店内除湿中なので正面入り口は閉じたまま。
中に入れず枕木階段でたたずむ黒猫(注・当店の飼い猫にあらず)。
「ノースワークス」ダイムペンダント
ダイムと呼ばれる10セント硬貨を加工したアクセサリーのご紹介です。
ダイムの流通品は銅/ニッケル合金製ですが、時代を遡ると1960年代中盤までは900/1000のシルバーが用いられています。
これは所謂コインシルバーとよばれるもので、50セントケネディや1ドルモーガンと同じ成分比率なのです。一般的な925(925/1000)スターリングシルバーより純度は落ちますが、合金ものと違い加工も容易です。
「NORTH WORKS」はそれらの銀貨を使ってペンダントやリングを製作する国内メーカーで、すべて手作業で一点一点加工されます。
今回入荷したのは、ルーズベルトの横顔が描かれたダイムにスマイルマークの切り込みを入れ、裏から銀板をオーバーレイしたペンダントヘッドと、ダイムの中央部を溶かして十字架を刻印したペンダント(チェーン付き)です。
スマイルマークはそれぞれに表情があるのがおわかりいただけるでしょうか?
このあたりがハンドメイド製品の魅力の一つです。化粧袋入りでギフトとしてもご利用いただけるアイテムです。
本日の修理品
同じ方から5本まとめての修理依頼です。
どれも同じようなコンディションで、裾まわりが擦り切れています。
また100%綿糸縫製のために各部が糸切れを起こし、ボタンホールの芯糸が抜けている箇所もあります。
しかし力織機で織られたデニムはどれも色落ちが美しく、修理すればまだまだはいていただけます。
今日明日は集中してリペア作業にあたります。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
ファニー別注クラフトベルト
これは2ヶ月ほど前にお客様からカスタムオーダーを頂いたもの。
ハーマンオークレザーにフルカービングを施したテーパードベルト。
「1+3/4インチ・テーパー・1インチ」と呼ばれるタイプで、簡単に言えば帯の幅が1+3/4インチ(4,5センチ)で、前合わせのバックルと剣先部分が絞り込まれて1インチ(2,5センチ)になっているものです。ウエスタンベルトでは比較的ポピュラーな仕様。
ファニーの前工場長、窪田氏の弟子にあたる内永氏(ジプシーワーク)の手によって美しいシェリダンカービングが全面に施されています。さらにお客様のこだわりでレザーで裏張りした上、裏面にもスーベルナイフでフェザーカットが入れられています。
バックルは真鍮の汎用品が取り付けられていますが、これはVOGT社のシルバーものへの交換を検討中です。

画像下/裏面にはフェザーカットと共にワンオフ製作ものに入れられる製作者のサインが入っている。

参考価格/30500円
大阪出張
昨日は2ヶ月ぶりの大阪日帰り出張であった。
まずは荒本にあるファニー本社を訪ねて期中商品を前にしての商談だが、コーヒーを飲みながらまったりとした雰囲気のなかでやりとりをする。
新着商品で、センチネラ社の雰囲気の良いラグベストが沢山入荷していた。
もちろんこの時節に売れる商材ではない。
たぶん大幅に納期がずれ込んだのだろう。インポートのネイティブものではありがちである。
さらにセンチネラは(オルテガもそうだが)サイズ表示がまったく当てにならず、基本的にはすべて現物合わせでご購入いただかなくてはならないという、なにもかもアバウトなメーカーなのだ。
ジュエリー関係では面白いものもいくつかピックアップ出来たので近々ご紹介の予定。
午後からは東洋エンタープライズの秋冬物の展示会。
重衣料はすでに4月の展示会で発注済みで、今回はデニムなどワークウエアに的を絞った展開。
ジーンズでは目新しいものが何型か発表されていた。
これで秋口からのラインナップはほぼ出揃ったことになる。
これから夏を迎えるが、生産現場はもうとっくに秋冬に向けた体制である。

*毎回展示会に行くたびにノベルティとして画像のようなバンダナを数枚いただいて帰る。
これは展示会の度に新柄で版を起こしてプリントし、SHOP関係者のみに配られるもの。
本日のニュースより
国会議員らが尖閣周辺海域を視察

国会議員や地元の漁業関係者ら約120人は、14隻の漁船に分乗して沖縄・石垣島を出港し、10日未明、沖縄・尖閣諸島の魚釣島の近くに到着した。
参加者は海上から島の状況を確認した上で、漁船が島に避難するための港を整備することなどを訴えた。
(以上引用)

非常に重要なニュースなのに扱いが軽すぎる。
これは田母神俊雄元航空幕僚長が代表を務める「頑張れ日本!全国行動委員会」主宰の集団漁業活動で、西田昌司議員や下村博文議員ら衆参の現職議員が超党派で参加している。
マスコミ各社も同行しているはずなので、もっと丹念に報道してもらいたい。
屋外看板リペイント
スイッチカバーは結局、ありったけ大人買いしてきたのだが、一穴と二穴のものしかなかったので、何カ所かある三穴のスイッチに対応するには二穴ものの中心を切り取って使おうと考えた。
その程度の加工なら訳は無く、次回の木工作業の時についでにやってしまうことにしている。
今日は雲行きが怪しいが、日射しが弱くて適度に風があるので、屋外看板の白色部分を軽くリタッチした。壁面の塗装に使っている油性の白色塗料は、外構工事が進行中はいつでもすぐに使えるようにしてある。
そういえばこの自家製作の看板にも100均で買ってきた工作用の樹脂板を利用している。
厚みのある樹脂板でJET RUGのロゴを切り取り、赤ペンキで塗装して1×4の材木の上に取り付けてあるのだ(その下の ←IN のロゴは材木に直描き)。
数年経つがペンキの剥離も無くて退色もしていないため、この部分は塗り替えの必要はなさそうだ。
あらためて考えると、いろいろと100均の商品にはお世話になっているかもしれない。
100均でお買い物…木製スイッチカバー
子供の乗る自転車のバルブがいかれているため、100均にムシゴムを買いに行った時の事。
自転車コーナーのすぐ隣の家電品コーナーの片隅にそれはあった。
…ちょっと前からネットでいろいろと探しまわっていた木製のスイッチ&コンセントカバー。
もちろん店内各所で使用するためである。
とにかく内装で目に付くところはすべて木材や鉄、真鍮、漆喰、レンガ、革、織物で覆い尽くし、チープなプラスチックは使わないというのが店づくりのコンセプトなのだ。もちろんスイッチカバーとて例外ではない。それがこんなところで出会えるとは意外である。なにせネットで探しても安っぽいラワンのような素材でも一個500円位しているのに、100円で販売出来るような商材なのかと思ってしまう。しかも一応トリミングまでしてあり、草花模様の焼印まで入っている(これは無い方が良いのだが…)。
おもわずありったけ買って帰ろうかと思ったが、精度がちゃんと出ているのか不安だったため、試しに一個だけ購入した。いきなり買い込んで、まったく取り付け出来なかったり、大幅に加工が必要だったりしたら、それこそ安物買いの何とやらになってしまう。
帰って早速取り付けてみると、何の問題も無くピッタリとおさまった。
これは見つけモノである。草花模様の焼印と薄いラッカー仕上げは気に入らなかったので、サンドペーパーをゴム板に取り付けて磨いてやったが、焼印は何ともならなかった。それでも取り付けてみると以前のプラのカバーよりはずっと良い。早々に必要な個数を買い足しに走らねばならない。
百円均一侮り難し!
本日の修理品
今回はチェーンステッチでの裾上げ依頼ですが、もともとシングルステッチで裾上げされているオーバーオールです。
このようなワークパンツは内外のシームが三本針で巻き伏せ縫いされており、縫い目が四枚重ねになります。それを三つ折りして仕上げますので縫い代が十二枚重ねになり、その部分がごろついて着用時に糸切れを起こしやすく、チェーンステッチの場合はそのまま糸が抜けてしまう事があります。
その点ご了承いただいたうえで作業に入りました。
ちなみにチェーンステッチが標準の501系のジーンズは、アウトシームは耳付きで両開き、インシームはインターロックの片倒しで、一番厚みが出るところでも九枚分の厚みということになります。
糸は20番手の白色コットン糸を使用します。
パッチ縫い付け
こういうオファーは初めてですが、米陸軍のエンジのベレーに刺繍パッチの縫い付け依頼です。
ベレー帽はフェルトを蒸気で成形しますので全体が曲面になっていますが、帽章を縫い付ける部分だけは平面が出ています。帽章が直立するように裏側には半月形の硬質の芯地も入っています。
縫い付けは芯地をはねた状態で、フェルト地のみにおこないます。

画像上/帽章をマチ針で固定するが、動きやすいので直角に打ち込む。

画像中/縫い上がりの状態。表側は黄色、裏側はエンジ色の50番糸を使用。縫い止まりの糸は裏側へ引き出す。

画像下/作業完了。
官房長官、中国大使発言は個人的見解

藤村修官房長官は7日午後の記者会見で、丹羽宇一郎駐中国大使が英紙のインタビューに対し、東京都による尖閣諸島購入計画を「日中関係に極めて深刻な危機をもたらす」と批判したことについて、「個人的見解を述べたということで、政府の立場を表明したものでは全くない」と語った。藤村長官は「外務省から注意したと報告を受けている」と説明した。
(以上引用)

中国大使として取材を受けて発言したのだから、「個人的見解」ではすまされない。
もともと中国に沢山利権を持っている商売人を大使にするのが間違い。
更迭すべし!
無垢材ゆえ…
店舗改装後はじめての夏を迎えようとしているが、ちょっとした不具合が発生している。
構造材に檜や松の無垢材を使っているため、気温の上昇とともにヤニが出始めたのだ。
今のところ確認出来たのは3カ所だが、まだ増える可能性もある。とりあえず天井近くの2カ所はプラスチックの塗料の蓋を受け皿がわりにネジ止めして対応した。さらにフィッティングルームの側板からの染み出しには台所用スポンジでカバーをしてヤニが落ちるのを防いでいる。
この材木のヤニはなかなか手強くて、服に付くときれいに落とすのは困難なのだ。
ヤニは一定期間を過ぎれば出なくなるが、今後もしばらくは注意していかねばならない。
外構工事進行中
ひきつづきDIYでのパーゴラ製作。
脚立をかけて古くなったパーゴラを撤去した跡に新しい材料で組んでいく。
前回製作した時には、全体を組み上げてから壁面に取り付けたが、重量があったために非常に大変であった。その反省から、今回は材料を一本ずつ上げてステーで固定していく事にした。

画像上/壁面に軸になる2×6材を固定。左端の縦柱は今までのものをそのまま利用する。

画像中/3メートル弱の土台となる材料を平行に固定しようとするが、反りがひどくて大変。端材を使って急ごしらえのクランプを作り、脚立の上で修正しつつ固定した。

画像下/丸太の横木をステーで留めて完成。
外構工事進行中
10年以上前に自作したパーゴラもそろそろ寿命のようだ。
長い間、強い西日と風雨にさらされてカサカサになってしまったので全面的につくりかえることにした。
気温が上昇する前に外周りの作業は一通り終えてしまいたい。

画像上/朽ち果てそうな状態になってしまったパーゴラ。

画像中/ホームセンターで防腐処理済みの2×6材と横木にする丸太をカットしてもらった。

画像下/組み上げる前にキシラデコールで塗装した。現状では横木に2×4材を使用しているが今回は丸太を短冊に切って使用する。