店長日記

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チノパンツわたり幅ツメ
年末にお預かりしたバズリクソンズのチノーズを4本まとめて細身のシルエットにつくりかえます。
この作業が可能なのはシームが割り縫いになっている41年、45年型で、脇が二本針巻き伏せになっているものは困難です。
腰を起点に太腿から裾にかけて1,5センチ(×2)カットしますが、これだけでかなりスッキリしたシルエットにおさまります。

画像上/ハサミを入れる前のシルエット。

画像中/シームの内側を1,5センチ地縫いした状態。このあと縫い代をカットしてロック始末する。

画像下/完成。

☆☆☆ お知らせ ☆☆☆

1月31日(火)より2月14(火)まで店内改装のため、実店舗はお休みを頂きます。
その間WEBショップのほうは通常営業いたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
ネットでお買い物…ロートアイアン
ネットで購入したロートアイアンのドアハンドルが届いた。
平素ネットで買い物をする事はあまり無いのだが、たまたま見つけたサイトで発作的に購入したのだ。
鍛鉄の極意は、いかに少ない手数できちんとフォルムを叩き出すかという事に尽きる。技量の無い人ほど叩きすぎて表面が槌跡だらけになっているものだ。
その点このドアハンドルは、日本の名も知れぬ職人のワザが画面越しにもキラリと光る逸品であった。
現物はずっしりと重く、微妙な曲線がピッタリと手になじむ。
今すぐにどこかに使用するあてがあるわけではない。
しかしこういう品は手元にあるだけでなんとなく心なごむものなのだ。
当店のお客様にも、このごろりとした鉄の塊からなにか感じ取れる人は多いに違いない。

☆☆☆ お知らせ ☆☆☆

1月31日(火)より2月14(火)まで店内改装のため、実店舗はお休みを頂きます。
その間WEBショップのほうは通常営業いたしますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
お客様のダットラ
1960年代後半の丸目4灯ダットサントラック。
ついこの間まで現役商用車として活躍していたものを購入されたようです。
オリジナルのままの外装は、塗装の割れなどはあるものの艶の残った良好な状態です。
車庫保管されていたようでボディやフロアには全く錆がありません。
内装はベンチシートに破れがあり、そのカバーをDIYで製作するためサラッぺをご購入になりました。
謹賀新年
あけましておめでとうございます。
昨年は誠にお世話になりました。
今年も従来の営業スタイルを変えず、長く着続けられる高品質な定番商品を中心に提案させていただきます。カスタム製作や修理全般にも力を入れてまいります。
本年も変わらずご愛顧いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
本日2日より通常営業しております。お時間のある方はぜひお立ち寄りくださいませ。
今年もお世話になりました
本日が本年最後の営業になります。
実店舗に足を運んで下さったお客様、WEB上で当店をご利用いただいたお客様に心より感謝申し上げます。
メーカー、商社、同業他社の方々、今年もいろいろとお世話になりました。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
来年も宜しくおねがい申し上げます。

*新年は2日から営業いたします。
パッチ縫い付け
バズリクソンズの新作37-J-1にイーストマン社製の手刺繍パッチを縫い付けての納品です。 
ビンテージ感漂うシルクハットのパッチはVFA-14部隊(通称トップハッターズ)のもの。米海軍航空隊の最古参部隊のスコードロンパッチです。
ウォッシュ加工されたコットングログランのボディとの相性も抜群です。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
本日の修理品
今回はおつきあいのある婦人服屋さんからの依頼品です。
レザージャケットのアームホール下部がパンクしているのを修復します。
これは縫い目が解れたわけではなく、身頃と袖の縫い合わせ部分のステッチのところで革が裂けているのです。こうなると通常の修理では困難で、一般的なリフォーム屋さんでは対応し辛いケースになります。

画像上/後ろ袖下が7センチほど裂けた状態。

画像中/袖側の縫い代が無くなっているため、別の革を短冊に裁断して継ぎ足します。作業は裏地の一部を解体してすべて裏側から行います。延長部分を接着し、クランプでしっかり固定。

画像下/元の縫い目から2ミリほど内側を縫い込んで裂け目が見えないように縫製。最後に裏地を閉じて完了。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
なつかしのバズリクソンズ初期モノA-2
15~16年ぶりに来店されたお客様のA-2.
当時お買い上げいただいたバズリクソンズ初期のA-2をベースに、バックペイントを入れ、パッチ類もすべてハンドメイドしたものです。
本当に久しぶりのご来店でしたが、長い間手放さず(体型も変わらず)御愛用いただいて、A-2も自然に年を取ったような風合いに仕上がっています。
せっかくなので着用状態で撮影させていただきました。
今回はラセットブラウンのA-2を新調され、年明けに新しいプランでカスタム製作の予定です。

画像1、2/塗料の乗りが良くあまりダメージが見られない。

画像4/星条旗は塗り分けではなく革のパッチワークで製作。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
パッチ縫い付け
こちらは遠方からのパッチ付けのご依頼で、夕方の便で返送させていただきました。
この時期はフライトジャケットのカスタム関連で直接店頭にお越しになる方も多く、順次対応させていただいておりますが、よほど簡単な作業以外はすべてお預かりとなります。
機械も人手も限られた中での対応ですので宜しくお願い申し上げます。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
黒猫推奨!こだわりの国産ワークブーツ・ロンウルフ。
東洋エンタープライズが展開する国産ワークブーツ・ロンウルフ。
日本人の足にぴったりフィットする木型、上質な革を贅沢に使い、丁寧な縫製で多くのユーザーから高い評価を得ております。
定番ラインはほぼ全サイズを現物でストック。
ヒール&ソールのリペアもおまかせください。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
フィッシャーマンズセーター
カウチンセーターと並び、ローゲージのニットで編み上げられた伝統的なセーター。
ざっくりした風合いとケーブル編みの美しい文様が最大の特徴です。撥水性を持たせるため脂肪分を抜いていない太い毛糸で編まれ、それがために鼻を近づけると独特のオイルの臭いがします。
現在流通しているものの多くは機械編みですが、こちらはアルチザンの手編みによるもので、糸目が詰まり文様がクッキリとあらわれています。
50代のトラッド世代の方にはなつかしいアイテムですが、若い世代の方々には新鮮に映るようで、昨年あたりから注目を集めているようです。
オフホワイトとネイビーの二色。

画像下/マックィーンもお気に入り。

価格22800円

*ハンドニットゆえにサイズのバラツキが大きすぎ、現物で合わせていただきたいため、WEB販売はいたしません。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
パッチ縫い付け
関西のお客様からお送りいただいたG-1のパッチ縫い付けです。
元々縫い付けられていたパッチを何かの事情で取り外したようで、それを再度同じ位置に縫い付けてほしいということでした。
こういうケースでは、最初の縫い付けの穴に針を落としこむのは不可能です。
縫い上がりで元の穴を完全にカバーするように縫い付けますが、わずかにピッチを広く取って革表面が切り取り線のように穴だらけにならないように作業を進めます。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
本日の修理品
ファニーのワレットレーンを留めるドロップハンドルは、ワレット本体に開けられた6ミリ径の穴に裏からネジ留めされています。
なにかの拍子にレーンを引っかけて強く引っ張られると、穴が広がって裏の留めネジごとすっぽ抜ける事があります。一度広がってしまうと元のネジでは留らないため、裏ネジに樹脂製のワッシャーを取り付けて対応する事が年に何件かはあります。
しかし今回は穴が大きすぎ、穴のまわりのレザーも変形して崩壊寸前です。
このような場合は、元の穴を完全にカバーするかたちでレザーのタブを製作し、丸カンを取り付けて対処します。
カシメに使用するのは胴無垢の打ち抜きリベット。革にしっかりと食いつき、完全に固定します。

*この修理は当店で販売した商品以外はお受けしておりません。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
ダウンジャケットにSQパッチ縫い付け
今回ベースとなるのは当日購入されたインディアンモーターサイクルのダウンジャケットです。
これにエース&ダガーのスコードロンパッチを縫い付けるという斬新な試み。
仕上がってみると、ウエスタンヨークのアールにパッチがきれいにおさまっていて、元々付いていたかのように違和感がありません。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
良書であるため、ご紹介
『任務』宮嶋茂樹著 詳伝社

百科事典並の豪華装丁写真集。
民族派のお客様から頂戴しました。
平成十六年にイラク特別措置法により戦闘地域に派遣された自衛隊の派遣記録。
頁をめくるたび、活字メディアでは窺いしれなかった現地の実情がストレートに目に飛び込んでくる。
酷暑の中、自衛隊は現地の治安維持にとどまらず、道路や給水設備、学校などのインフラ整備まで復興の為のあらゆる作業を担っているのだ。住民は素直な感謝のまなざしを向ける。
最新の装備だけではない。それを使いこなす隊員の練度、士気の高さがあってこその国際貢献なのだ。
現在国会議員として活躍する佐藤正久氏(ヒゲの隊長)の現役時代のショットも掲載された宮嶋茂樹氏渾身の一冊。

*年内は31日まで通常営業です(火曜定休)。新年は2日から営業いたします。
木製ドア鋭意レストア中
旧店舗で正面扉に使っていた無垢材のドア。
長い間寝かせたままになっていたが、来春に店内を大幅に改装するときに再利用すべく、化粧直し中。
内扉として使用するか、もしかしたらショーケースとして利用するかもしれないが、とにかく金属パーツを外した状態で色だけは塗っておこうという事になった。
店内で塗装する為、臭いの出ない水性ペンキを使用。ホワイトにブラウンを少量混ぜて調色した。
こういうとき、もっぱら利用するのが百均で購入した台所用スポンジ。ハケと同じ様な表現も出来、パタパタと押し付けるようにすると微妙に塗面が艶消しになるのだ。全く異なる色を被せて部分的に下地の色を見せる様なテクニックを用いる時にも重宝する。
それに、なんといっても使い捨て出来る手軽さが良い。水性にしろ油性にしろ使った筆をしっかりと洗ってコンディションを保つのは結構大変なのだ。
お客様のランドクルーザー
人跡未踏の岩山や河川を走破することを前提にプロショップが製作した車両。
極めてコンディションの良い古いボディに、機関系をすべてブランニューで組み込んだカスタム車。
アメリカンポスト
年末も近いので店舗内外の清掃を徐々に進めているが、埃だらけだったポストを外して丸洗いした。
デザインだけで選んだカマボコ型の郵便ポスト。
アメリカでは最もポピュラーなもので、映画にも良く登場するデザイン。これは西三河の雑貨屋さんで新品を買い入れて、もう10年以上使っている。
ポールに固定するのが一般的だが、タイル壁にL字ステーを取り付けてガッチリ固定している。風雨にさらされて色がボケてきているがいい感じだ。
後で書き入れた番地のステンシルが薄くなってしまったので外したついでにちょっとリペイントしてみた。
ところで側面に羽根のようなものが付いているが、郵便局員が配達時にこれを上げて郵便物が届いていることを知らせるサインとして使われるらしい。
しかし(あたりまえだが)日本の郵便局員はそんなの知った事じゃないので、この羽根はいつも降りたままになっているのだ。

付記/今年になってからなぜかツタが異様に伸びて壁面を覆い出した。カットするかどうか思案中。
名著であるため、ご紹介
『愛国者は信用出来るか』鈴木邦男著 講談社現代新書

生長の家信徒として学生時代を送り、産経新聞の記者を経て新右翼団体・一水会を結成した鈴木邦男氏は以前からTV出演も多いので、一般の方にも良く知られた存在であると思う。
朴訥な東北弁で優しげに語り、激昂したところなどまず見たことがない。しかしかつては極めてラジカルな民族派で、公安事件での逮捕歴も数知れない活動家であった。
「腹腹時計と狼」以降のこの人の著作は大体読んでいるが、その鈴木氏が昨今の傲慢で偏狭、押し付けがましい「愛国心」の押しつけを憂い、その危険性すら訴えているのが本書である。
いわゆる右翼や保守派の政治家とは異なる立場で論陣を張っているのだ。
もともと女帝論、外国人参政権にも寛容で、極左活動家とも交流があり、このあまりに融通無碍な姿勢が同じ陣営からも批判の的になっている鈴木邦男氏。
現一水会はじめ新右翼の人達も、女帝論や外国人参政権には明確に反対しているはずである。また死刑廃止論に与するなど、一般的な保守の思想とも相容れない言動が多い。
40年以上の活動歴で誰よりも多く国旗を掲揚し、靖国神社に参拝し、君が代を歌った鈴木氏が辿り着いた思想、氏が考える「国柄」とはなにか。
独自の視点で現代の「愛国心」、「愛国者」を語り、デリケートなテーマにも踏み込んだいるだけに、すべて肯首出来ないまでも問題提起として読みごたえがある一冊。
パッチ縫い付け
続けて九州のお客様からの依頼でパッチの縫い付け。

画像上/バズリクソンズの57年型MA-1にレザートリミング付きの刺繍パッチを縫い付け。右腕と左胸はお客様持ち込みのレザーパッチを縫い付け。

画像下/同様にバズリクソンズのB-10にも縫い付け。