店長日記

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パッチ製作
今日からまた新たなワンオフ・パッチの製作です。
当時モノのフライングタイガースの資料を元に、お客様の意向で配色を若干変更してペイントしていきます。今回は、繊維の粗いタンニングレザーをベースに使い、ビンテージ感を演出します。
完成後はコットングログランのB-15に縫い付ける予定です。
パッチ縫い付け
赤リブB-10のフライングタイガース仕様製作中です。
先月オファーをいただいていましたが、時間が取れず昨日お預かりして作業開始です。
左胸には大きなベース型の飛虎パッチとネームプレートを縫い付けました。サイズ38で、スペース的にはカツカツです。表地から裏地まで貫通させて縫い付けますが、画像のようにB-10には内ポケットが付きますので、その玉縁端にステッチがかかります。この部分は縫い代が幾重にも重なって硬くなっているので針も進み難いものです。縫い上がったら上下の糸端を裏側に引っ張り出して、玉留めして完了です。
例年春先になるとフライトジャケット関連の依頼は少なくなりますが、今年はもう少し続きそうです。
本日の修理品
このシュガーケーンのウエスタンシャツは1992年にお買い上げいただいたものです。
現店舗に移転する前の旧店舗時代から、長いおつきあいのあるお客様からの修理依頼です。
よくぞここまでと思うぐらいに着倒され、真紺だったデニムは色褪せて各部に絶妙なタテ落ち感があらわれています。今回の修理では、擦り切れてパンクした衿腰を修復しますが、継ぎ当てで直すのではなく、台衿ごと取り外し(画像)、表裏をひっくり返して付け直します。つまり今まで裏衿だった下側を表に使うのです。当店では主にビンテージのデニムジャケットの衿修理でこの方法を使います。
19年着込んだシャツを、充分元は取ったからと処分するのではなく、可能な限り修理して現役復帰させるというのも一つの選択であり、ライフスタイルだとおもいます。

*後日カスタマーサービスの頁に画像をUPいたします。
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本日のニュースより

大相撲「国技でない」=石原都知事 
東京都の石原慎太郎知事は4日の記者会見で、大相撲の八百長疑惑について「(大相撲が)日本の文化の神髄である国技だったら、ちゃんちゃらおかしい」と批判した。
その一方で、「(八百長は)昔から当たり前のことだ。今さら大騒ぎするのは片腹痛い」とも指摘。政府内で、日本相撲協会の公益法人取り消しに向けた動きがあることに関しては、「しょうがない」と述べた。 
(以上引用)

石原都知事、あいかわらず飛ばしてますね。老いて丸くなるどころか、ますます毒舌ぶりに磨きがかかっているような。
…帝都の舵取りはやはりこの方にお願いしたい。
ネームプレート製作中。
東京のお客様からB-10とB−15Cをお預かりしており、それぞれにパッチを縫い付けていきますが、B−10にはレザーのネームタグも縫い付けます。
文字は任意で決めていただくので、今回はお客様ご自身のイニシャルで刻印しました。タンニングレザーは徐々に褐色に変化し陰影がはっきりしてきます。この後、コバに下穴を開け、所定の位置に縫い付けていきます。
バックペイント完成
ワンオフのバックペイント完成です。
期限に余裕を頂いていましたが、パッチの縫い付けから始まって2週間程お預かりすることになりました。ジャケットの前後左右に隙間無く手を加えたフルデコレーションです。
航空ショーなどに着ていかれたら相当目を引くんじゃないでしょうか。
さて、今日からは別件のレザーパッチのワンオフ製作と、溜まっているデニムリペアにかかります。
メーカーからは新作商品も届いていますので徐々にご紹介していきます。
タンクカバー製作
以前タンクのセンターカバーを製作しましたが、同じ車種に乗るお友達から同一仕様でリオーダーです。
現物合わせの型紙とデザインを頂いているので、比較的作業はすんなりと進みます。ニッケル鍍金のスタッズとコンチョを配し、コバは切りっぱなしですが、厚みがあるので糊をうってみがきこんであります。タンニンなめしの厚革が徐々に濃茶色に変化していくのが楽しみですね。
バックペイント その6
人物を囲うように爆弾を配し、その下にハーケンクロイツを横並べにしました。あまり色が勝ちすぎないよう抑え気味の配色です。完全に乾いたらハイライトを入れて陰影を付けていきます。
一段落ついたところで、お預かりしているデニムの修理に取りかかります。

ところで、昨日お客様から発売中の雑誌「ライトニング」のSHOP特集に当店が掲載されていると教えていただきました。
そういえば、少し前にエイ出版の人からそんな話があって店内外の画像を送りましたが、何時出版されるかも知りませんでした。もちろん広告代の請求もありません。過去に全くおつきあいのない出版社ですから、どなたか推してくださったのであれば(どなたかわかりませんが)この場を借りて御礼申し上げます。
バックペイント その5
ゴシック体の文字に太めの影を入れて立体感を出してみました。
作業も大詰めに入っています。人物の周りを爆弾で囲い、下側にはハーケンクロイツ卍を描き込んでいきます。
名著であるため、ご紹介
『悪名の棺 笹川良一伝』工藤美代子著 幻冬社

「ま〜た、笹川を擁護する気か?」と言われそうですが…まぁいいか。
ノンフィクション作家、工藤美代子さんの新著が近くの書店に平置きしてあるのを見つけて、発作的に買ってしまいました。昨年ご紹介した佐藤誠三郎氏の「笹川良一研究」も良くまとまっていましたが、この著者はさらに綿密な調査と遺族からの聞き取りなどを元に、人間・笹川良一の人生をたどり、より深く、表も裏も描ききっています。故人にとってはあまり知られたくないであろう家庭内の問題や、配下の裏切りなど、口をつぐんで墓場まで持っていった事柄を、まさに棺の蓋を開けるようにしてあからさまにしています。
しかし、やはりそこにいるのは山ほどはり付けられた悪名とはかけ離れた人物、間違いなく世界中に多大な貢献をした偉人の姿にほかなりません。
そして、当時のマスコミをリードした『進歩的文化人』の誹謗中傷がいかに的外れで、ヒステリックなものであったかを教えてくれます。
残念ながら、大手メディアではこういった連中が偽善的なコメントで世論をミスリードする状況は変わっていないようです。口を開けば平和、人権、友好などと抜かすヤツには用心しなければなりません。
それでも、本書のような作品が書店の平台に並ぶのは、一定程度読者がいるということでしょうか?
笹川良一氏はそろそろ再評価されるべきだと思っています。
バックペイント その4
今日は後ろ衿の下に絵文字を描いています。
遠方の依頼者の方とはメールでやりとりし、書体を丸みのあるゴシック体としました。人体と同様に下地を作った上で色を乗せていきます。文字数が少ないので横にボリュームが出るよう、影もつけていきます。
ウエスタンシャツにスタッズ
このツイル生地のウエスタンシャツには、もともと左右のヨーク部分にワンポイントでスタッズが入っていましたが、それに加えて衿外回り、前後のヨーク切り替え部分、フラップ外回りにぎっしりとスタッズを打ち込みました。
ウエスタンシャツには古くから刺繍やパイピング、パッチワークなど様々な意匠を凝らしたものが多数存在し、ワークシャツとは別に独自の発展をとげてきました。衣料文化のひとつとしても興味深いものがあります。
バックペイント その4
中心となる人物が描き上がったので、明日からは背景の爆弾や文字を描き込んでいきます。
この段階を過ぎると一息つける感じです。人物は、きちんとバランスがとれていないと誰が見ても違和感があるので、どうしても時間がかかってしまいます。もちろん当時モノのバックペイントに描かれた女性達は美人に仕上がってはいませんが、リアルに不細工に描いていては仕事になりません。
爆弾や文字の色はまだ決めておらず、全体のバランスを見て色を置いていこうとおもっています。
WEBで御注文のお客様へ
当店では受注後、受注内容の確認メールを必ずお送りしておりますが、何らかの理由で未達になることがございます。その場合はご記入いただいた電話番号に直接ご連絡差し上げますのでよろしくおねがいいたします。
バックペイント その3
面相筆で口紅や睫毛を入れ、顔の描き込みはほぼ完了です。
ほお骨の高い、はっきりした顔立ちになりました。この後、上着とスカートに色を入れて人物を仕上げていきます。
バックペイント その2
ピンナップガールの下地が乾いたので、徐々に色を乗せているところです。
細筆を使って健康的でセクシーなヤンキーガールの表情をつくっていきます。
パッチ縫い付け
デッキジャケットは、その名の通り船の甲板で着用する防風、防寒用ジャケットです。
ジャングルクロスと呼ばれる密度の細かい表生地と、厚手のアルパカモヘアの裏地を組み合わせることで抜群の防寒性能を実現しています。
今回は茨城の方からの依頼で、米海軍の航空母艦「ヨークタウン」のパッチを縫い付けました。シンプルなN-1のボディにオレンジ色のパッチが良く映えます。
バックペイント開始
各部にパッチを縫い付けたA-2にバックペイントを入れていきます。
今回は、依頼者からスチールのプレートに印刷した古いピンナップを下絵としてお預かりしています。これを元に、サイズを大きくしながら模写をしていきます。
まずは下塗りで、塗料の定着と発色を良くする為に白い顔料を塗っていきます。これをやらないと、濃茶のボディに暖色系の色をそのまま塗っても下地の色が出てしまうのです。一度にごってり塗るのではなく、薄塗りを繰り返していきますが、気温が低いので乾きがやや遅いようです。
ウォレットホルダー+スタッズ
FUNNYの製品中でも特に「ウエスタンレザー」のラインでリリースされる革製品は、無骨なカウボーイツールの印象が強いようです。
このウォレットホルダーなどは正にガンベルトのホルスターのイメージです。実際ガンベルトのように、パンツに巻くベルトのやや下にもう一本のベルトで吊ってダブルベルトで使っている方もお見かけします。
今回は以前お買い上げいただいたホルダーのストラップ部分に真鍮のスタッズを打ち込んで意匠しました。この6ミリの二本爪スタッズは、FUNNYの製品にも良く使用されるスタンダード社のものを使用しています。
参考品ののコルト・SAAはファースト・ドロウ(拳銃速射競技)用。
パッチ縫い付け
今週からはA-2のフルデコレーションに取りかかっています。
まずは無地のボディに当店で製作したネームプレートと、お客様が持ち込まれたレザーパッチ3枚(右腕にウイングマーク、左腕に第8空章、左胸にレッドデビル)を縫い付けました。
これから時間をかけて、背中全面にピンナップガールと絵文字、爆弾等を描き込んでいきます。
帝国陸軍四伍式軍衣
洋の東西を問わず、ミリタリークロージングの魅力はその機能美にあるのだと思います。
デザインが先にくるのではなく、機能を追求した結果、そのデザインに至ったということです。また服づくりの観点で言えば、裁断効率が良く、少ない縫製工程できちんとしたフォルムが出るように考えられています。
画像の四伍式軍衣は30年以上前に他界した祖父の遺品で、裏地には大正十年支給と印字がありますから丁度90年前の官給品になります。現在の学生服の原型の詰め襟仕様です(後年、軍服は折り襟に変更)。さすがに各部にほつれが出ていますが、生機はまだしっかりしている状態です。内ポケットに箱に入った日本赤十字社の記念章が入っていたので付けて撮影してみました。もう一着、在郷軍人用の上着が残っていますが、ボタンや記章が欠けており、傷みが進んでちょっと残念な状態です。
自宅の倉庫に長らくしまい込まれたままでしたが、そのまま朽ち果ててしまわぬよう、自室の目につくところに掛けておくことにしました。
親族の遺品であるとともに、貴重な文化遺産でもあるとおもっています。