本日の修理品/シュガーケーン ロンスタージーンズ

本日の修理品/シュガーケーン ロンスタージーンズ
過去にボタンホールやシームの糸切れで一度補修しているシュガーケーンのビンテージ加工ジーンズ。
今回はかなり大掛かりなリペア。
お客様は本職の日本画家で、近々百貨店での展覧会を控えているそう。
百貨店で作品販売できる作家は本当に一握りで、そこに至るまでの苦労は如何ばかりか。
美術系大学の出身者の多くは、多少関連のある産業(広告デザイン、工業デザイン、工芸社、アパレル、テキスタイル、教職等)で職を得て生活する。すぐに創作活動で食べられる人などいない。社会に出ても創作意欲の衰えない人は、どこかの美術団体に籍を置いて、余暇で作品作り、展覧会出品を続ける。
何年も実績を積んで、作家としての評価が定まると、美術家名鑑という昔の電話帳みたいな本が出ていて、そこに名前が記載される。それで初めて作品を流通に乗せることが可能になる。
ちなみに作品の価格は、その本に作家名と、1号(ハガキ大)いくらという価格が出ていて、それが大まかな基準となる。
このお客様は、百貨店で絵が売れたら、当店で大人買いしてくれるそうなので、それを期待したい。