今回はいきがかり上、対応することになったファスナー交換です。
先頃、古くからおつきあいのある西三河のお客様から、「ビンテージレプリカのスカジャンを譲り受けたが、ファスナーが動かないので何とかならないか?」と電話で問い合わせを受けていました。国内メーカー(東洋にあらず)の、かなりこだわって作り込まれた製品のようで、話を訊いた限りでは、取付けられた真鍮のファスナーのスライダーが変形していると推察し、一度見てみましょうとお答えしました。ファスナーの故障は、テープのムシが欠けたりして起こるケースと、スライダーの変形で起こるケースがあります。スライダーの変形の場合は、万力とラジオペンチを使って修復できることがあります。うまくいけばラッキーで、その場で直るかもしれないので試しにやってみようと考えたのです。
ところがお持ちになった現物を一目見て、こりゃダメだとわかりました。スライダー本体も変形していましたが、下端のエンドボックスのすぐ上のムシがテープからはずれかけているのです。ムシはテープに植え付けられて一体成形されており、この部分が破損すると丸ごと交換となってしまいます。こうなると部品の手当がつかない以上、元通りにはなりません。その上、本物志向ゆえに、このスカジャンはレーヨン系素材で作られており、強度が無いのでファスナーテープをはさみ込んでいる前端の何カ所かがパンクして中綿が見えています。
ちょっと手に負えないケースなのですが、おつきあいの長いお客様でもあるので、以下のような条件でご了解いただき、当店で修理をお受けしました。
1、リバーシブル用の両前のスライダーが付いたファスナーは調達が難しいので、主に表面での着用を前提に、標準の真鍮ファスナーを使用(似たような両前ファスナーは手配出来なくはないが、製造元から100本単位で買うことになり、テープの色も全て同色になってしまうので、99本が在庫になってしまう)。
2、テープを外す解体の作業が非常に難しく、この時に前端の生地が伸びて波打ってしまう可能性がある。
3、もともとのステッチの上を拾って縫い直すのは困難で、元の縫い跡が残る可能性がある。
4、時間がどれだけかかるかやってみないとわからないので、かかった時間分で請求書を起こす(見積もりが難しいときはこれが一番合理的だが、信頼関係がないと無理なご提案)。
ということで作業に入りました。
画像上/破損したボックスと外れかけのムシ。生地もかなり傷んでいるのがおわかりになるだろうか。
画像中/前端を解体したところ。ブルーの面がサテンのキルティングになっていて、綿が縫い付けられている。取り外したファスナーとこれから取付ける新品のファスナー。在庫している汎用品のファスナーでテープの色が出来るだけ近いものを選択。
画像下/汎用品のファスナーの長さをカットして取付けた。
元通りとはいきませんが、まずまずの出来映えです。しかしこの手の修理は、解体するにも生地の傷みを広げてしまう可能性もあるので、とてもリスクが大きいのです。
ーーーーーーー
本日のニュースより
退陣迫る谷垣氏、首相は拒否…党首討論
東日本大震災後初となる党首討論が1日行われた。
自民党の谷垣総裁は冒頭、「総理に申し上げたいことはただ一つ、お辞めになったらどうかということだ」と菅首相に退陣を迫った。
これに対し、菅首相は「与野党を超えてどうやれば震災から復興の軌道に乗せていけるのか、原発事故を収束に向かって導けるのか。私はその責任を果たしていかなければならない」と退陣要求を拒否した。
(以上引用)
この谷垣さんのたよりなさに苛ついているのは私だけでしょうか?
とても弁護士上がりとは思えない説得力の無さ。追い込みの甘さ。こんなのに弁護を頼んだら敗訴間違い無しと思われる。
先頃、古くからおつきあいのある西三河のお客様から、「ビンテージレプリカのスカジャンを譲り受けたが、ファスナーが動かないので何とかならないか?」と電話で問い合わせを受けていました。国内メーカー(東洋にあらず)の、かなりこだわって作り込まれた製品のようで、話を訊いた限りでは、取付けられた真鍮のファスナーのスライダーが変形していると推察し、一度見てみましょうとお答えしました。ファスナーの故障は、テープのムシが欠けたりして起こるケースと、スライダーの変形で起こるケースがあります。スライダーの変形の場合は、万力とラジオペンチを使って修復できることがあります。うまくいけばラッキーで、その場で直るかもしれないので試しにやってみようと考えたのです。
ところがお持ちになった現物を一目見て、こりゃダメだとわかりました。スライダー本体も変形していましたが、下端のエンドボックスのすぐ上のムシがテープからはずれかけているのです。ムシはテープに植え付けられて一体成形されており、この部分が破損すると丸ごと交換となってしまいます。こうなると部品の手当がつかない以上、元通りにはなりません。その上、本物志向ゆえに、このスカジャンはレーヨン系素材で作られており、強度が無いのでファスナーテープをはさみ込んでいる前端の何カ所かがパンクして中綿が見えています。
ちょっと手に負えないケースなのですが、おつきあいの長いお客様でもあるので、以下のような条件でご了解いただき、当店で修理をお受けしました。
1、リバーシブル用の両前のスライダーが付いたファスナーは調達が難しいので、主に表面での着用を前提に、標準の真鍮ファスナーを使用(似たような両前ファスナーは手配出来なくはないが、製造元から100本単位で買うことになり、テープの色も全て同色になってしまうので、99本が在庫になってしまう)。
2、テープを外す解体の作業が非常に難しく、この時に前端の生地が伸びて波打ってしまう可能性がある。
3、もともとのステッチの上を拾って縫い直すのは困難で、元の縫い跡が残る可能性がある。
4、時間がどれだけかかるかやってみないとわからないので、かかった時間分で請求書を起こす(見積もりが難しいときはこれが一番合理的だが、信頼関係がないと無理なご提案)。
ということで作業に入りました。
画像上/破損したボックスと外れかけのムシ。生地もかなり傷んでいるのがおわかりになるだろうか。
画像中/前端を解体したところ。ブルーの面がサテンのキルティングになっていて、綿が縫い付けられている。取り外したファスナーとこれから取付ける新品のファスナー。在庫している汎用品のファスナーでテープの色が出来るだけ近いものを選択。
画像下/汎用品のファスナーの長さをカットして取付けた。
元通りとはいきませんが、まずまずの出来映えです。しかしこの手の修理は、解体するにも生地の傷みを広げてしまう可能性もあるので、とてもリスクが大きいのです。
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本日のニュースより
退陣迫る谷垣氏、首相は拒否…党首討論
東日本大震災後初となる党首討論が1日行われた。
自民党の谷垣総裁は冒頭、「総理に申し上げたいことはただ一つ、お辞めになったらどうかということだ」と菅首相に退陣を迫った。
これに対し、菅首相は「与野党を超えてどうやれば震災から復興の軌道に乗せていけるのか、原発事故を収束に向かって導けるのか。私はその責任を果たしていかなければならない」と退陣要求を拒否した。
(以上引用)
この谷垣さんのたよりなさに苛ついているのは私だけでしょうか?
とても弁護士上がりとは思えない説得力の無さ。追い込みの甘さ。こんなのに弁護を頼んだら敗訴間違い無しと思われる。