店長日記

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駐車場にて
このところあまりの暑さのためか姿を現さなくなっていた黒猫。
日が落ちてからヒョコヒョコと来店した。
パッチ縫い付け
近県のお客様の依頼で、ジャングルファテーグにネームテープと部隊章、L-2Aに刺繍パッチを縫い付けます。

画像1/ネームテープの端は内側に折り込んでたたき付け。実物などでは裁ち端をそのまま表側に出してたたいている場合もある。

画像2/リムが盛り上がった刺繍の部隊章。上糸は色合いの近い糸を使用。

画像4/L-2Aはバズリクソンズのファクトリー・パッチモデルで、今回取り付けたのは右腕のみ。直径が10センチ以上ある刺繍パッチで、きれいにおさめるにはギリギリの大きさ。
スコードロンパッチ鋭意製作中
今回のパッチは、グラブの先端と足先が円の外にはみ出す変形モノです。
外周りは粗裁ちのままでペイントし、最後に絵のアウトラインに沿って裁断する予定です。
昨日のニュースより
ロンドン五輪 米のユニホーム「ぜ〜んぶ中国製」 批判噴出…でも「変更ムリ」

ロンドン五輪に出場する米国代表団が、開会式で着る公式ユニホームが「メード・イン・チャイナ」であることが判明し、物議を醸している。貿易不均衡をめぐる対中批判がくすぶる中、11月の大統領選を控えて政界からも批判が噴出。米国オリンピック委員会(USOC)は13日、2014年の冬季五輪では米国製にすると発表するなど火消しに躍起となっている。CNNテレビによると、ユニホームは米国の著名デザイナー、ラルフ・ローレン氏が担当。ブレザーとベレー帽に男子はズボン、女子はスカートだが、靴に至るまですべて中国製だ。インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」などを中心にユニホームを作り直すべきだとの大合唱が起こり、政界からも「すべてのユニホームを集めて燃やし、一からやり直せ」(民主党のリード上院院内総務)と批判が強まった。USOCは13日の声明で、すでに一部の選手がロンドン入りしていることなどから、ユニホームの変更は「残念ながらできない」としたが、14年の五輪の開会式と閉会式では、米国産のユニホームにすることにラルフ・ローレン社が合意したと発表した。
(以上引用)

アメリカとしては沽券に関わる問題だろうが、いまさらそんなことを言うのは無理がある。
アメリカはもうとっくに衣料品の生産国ではなくなっている。自分たちの政策の結果、工場も海外移転が進み、もっと言えば原糸メーカー、織布メーカーなどは原材料の調達自体海外依存度が高いはずだ(ちょっと前まで自国で黒人奴隷をしばき倒して綿花を摘ませ、それで衣料品を作っていた時代があったが…)。素材から純アメリカ産で調達出来そうなのは靴ぐらいだろうか。
しかしMADE IN USAのタグを付けるだけなら実は簡単である。
そんなもの何カ国にまたがってつくられていても、最終工程をUSAで仕上げて検品すれば表記上モンダイは無いのだから。実際のところ、原材料の段階から製品仕上げまですべて一国でまかなうことは現代の衣料品では少ないと思う。
そういえば当店のラインナップにもMADE IN USAをうたったものがあるが、これとて素材まで米綿とは限らない。メキシコ綿やインド綿、またはそれらの混合だってありうるのだ。
H君と愛用品たち
ロン毛の富豪H君はいつも唐突にあらわれる。
今日は召使いもしたがえず、車もロールス・ロイスではなく、地味な日本車を運転してやってきた。土木作業に使う鹿革のグラブをわざわざ遠くから買いにきてくれたのだ。
アメリカで牧童の経験も有るH君は、この何年も使える鹿革のパフォーマンスを良く理解している。
彼は自分の眼にかなったものを購入し、徹底的に使い倒すのが昔からの流儀なのだ。
ついでなので、そんな彼の身の回り品をご紹介しよう。

画像上/その風貌から、道を歩けば人が振り返り、警察からは職務質問されるにちがいないH君。
お気に入りのビルフォードはカスタムオーダーのクロコダイル製。内部パーツは普通牛革を使うが、これには薄く漉いたクロコの腹の革が使われている。ちなみに同じクロコダイルを全面に使って製作した、怪しすぎるジャケットも愛用している。

画像中/金無垢のロレックス・デイトナ。画像ではわかりにくいが、全面的に傷だらけである。裏側には、購入時の記念として彼自ら釘で彫ったイニシャル入り。この時計をこんな風にラフに使うのは彼以外見た事が無い。金無垢のヨットマスターも同じように使っている。

画像下/一見してこれがエルメスのバッグだとは誰も思わないだろう。使い込みすぎて薄汚れたハンプの所々にほつれが出ている。しかしさすがは馬具メーカーが出自の会社で基本設計がしっかりしており、型くずれも無く、腰のある最上級の革を使っている。なんでも現金主義のH君は、いつもこの中に札束を詰め込んで持ち歩いているのだ。
スコードロンパッチ鋭意製作中
今回は334THイーグルスのパッチをハンドペイントで製作します。
この図柄は非常に有名で、復刻品も多くつくられています。
細部まで指示をいただいているので、出来るだけそれに忠実に製作いたします。
ひかり回線の周辺機器の故障のため、現在電話回線が不通になっております。
すでに修理を依頼しておりますが、対応が明日の午後になる為、それまでは使用できない状態です。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
本日の修理品
こまごました案件に対応していたため間が空いてしまいましたが、お預かりしていたギャリソンベルトのサイズ詰めの仕上げです。

画像1/折り返し部分より先を漉きとって薄くした後でバックルを収めるための穴を開けていきます。元は手縫いでしたがバックルの取り外しが出来るようにスナップ釦に変更。ベルト幅が細めなので横2列で穴開け。

画像2/裁ち端は角を取った後に着色。

画像3/スナップ釦の打ち込み。

画像4/完成。
本日のニュースより
新党名「国民の生活が第一」、代表に小沢氏就任

民主党を除籍(除名)された小沢一郎元代表らによる新党の結党大会が11日午後6時、東京・永田町の憲政記念館で始まり、党名は「国民の生活が第一」と発表された。
(以上引用)

「国民の生活が第一」……WWW
もしかして隣の国の国民の事?
本日の修理品
ワレットチェーンSE-1の破損したナスカンを新品交換します。
この合金のチェーンはそこそこの重さがあるので、負荷のかかるナスカンの消耗は革のレーンに比べて早いようです。
ナスカンとチェーン本体は丸カンで接続されており、この丸カンはつなぎ目がロウ付けされています。ナスカン交換の際にはこの丸カンも断ち切ってしまい新品パーツでつなぎ直します。
当店ではナスカン、付属パーツ共、常時各サイズをストックしておりますので即時対応可能です。

*通販でお買い上げいただいた遠方のお客様も、修理品をお送りいただいて対応しておりますのでご利用ください。
ベルトサイズ詰め
今日は先週末にお預かりしたベルトのサイズ詰めの作業に入ります。
ご本人の体型が変化し、用をなさなくなってしまった定尺ベルト。
ヌメ革の状態も良く、まだまだ使用可能なので、この際サイズを詰めて奥様にお譲りになるそうです。参考に奥様が現在お使いのベルトをお持ちになり、10センチほどカットしてセンター穴にバックルが収まるよう仕上げます。

画像1/加工前。バックルはシニューで手縫いされて留められている。

画像2/先端を革包丁でカット。あらたにバックルを取り付ける位置をマークする。

画像3/先端をカットしてアールを付けた状態。

画像4/曲げ代を革漉きで薄くします。

画像5/漉きあがった状態。
本日の修理品
ホルスタータイプのモバイルケースは、ループ部分をベルトに通しスナップで留めて固定します。
この先端のワンウエイスナップはウォレットのキーホルダーにも採用されていますが、着用時のはずれ防止のために片側からのみ脱着出来るようになっています。
今回はそのスナップが急に固くなって取り外しが困難な状態になり、修理にお持ちになりました。
こうしたケースはスナップのキャップ(メス)側のリムの変形か、スタッド(オス)側の中心部分のカシメが緩んで浮き上がってくることで起こります。
キャップ側は取り外して新品に交換し、スタッドには少し緩みがあったのでカシメ直して修理完了です。
本日のニュースより
政府、尖閣諸島国有化の方針 

地権者と交渉東京都が購入交渉を進めている沖縄・尖閣諸島について、政府は国有化する方針を固め、地権者との交渉に入っていることが明らかになった。
尖閣諸島の主な5島のうち1つは国有だが、他は民有地で、現在は国が賃料を支払って管理している。東京・石原都知事はこれらの島々を来年3月末までに都として購入することを表明し、都は地権者との交渉を進めていた。
関係者によると、政府はこれらの島々を国有化する方針を固め、すでに地権者との交渉にも入っているという。こうした国有化の方針については、政府関係者がこれまで都側に非公式に接触を重ね、伝えているという。
(以上引用)

アホか…WWW
政権崩壊間近の今頃になって何を言っているのか。
支持率浮揚策のつもりなのだろうが、地権者には相手にされまい。
シャツ着丈詰め
シュガーケーンのワークシャツの着丈を5センチ(2サイズ分)カットします。
ほぼ水平になった裾をカットして三つ巻きするだけなので、作業としてはパンツの裾上げと変わりません。生地もコットンのヘリンボーンで扱いやすい素材です。

画像上/ビフォー

画像下/アフター
ブーツカット股下延長
今週はデニムの修理品が多数入庫しています。
今日はその中であまり一般的でない股下の延長加工というのに対応します。
製品は某ナショナルブランドのブーツカットで、すでに販売店で裾上げされていますが、仕上りが思ったよりも短いので着用しておらず、なんとかならないかというものです。
こうした場合は三つ巻き部分を解体し、裁ち端ギリギリに修理用テープで見返しを付けて延長する事が可能です。今回はかなり広めに三つ巻きされていたので、内側に縫い込まれていた縫い代部分で1,5センチ延長する事が出来ました。
当然裏返せばテープが見えてしまいますが、長さが足りなくて着用出来ない状態で放置しておくよりは良いのではないかと思います。

画像1/持ち込まれた状態。かなり幅広の三つ巻き仕上げ。

画像2/ステッチをほどいて折れ山をアイロンでプレス。

画像3/見返しとしてテープを中表で縫い付け。

画像4/シングルミシンで裾上げ。マチ針の位置が元の裾線。
本日の修理品
小銭入れ部分のホックが破損したファニーのビルフォードです。
お買い上げいただいたのは5年ほど前で、この製品にはクラウン社のバネホックが取り付けられていますが、下側(メス)に内蔵されている二の字のバネが壊れて留められない状態です。
当店ではクラウン規格の新品パーツと打ち具もご用意しておりますので、即日対応可能です。
FUNNYインディアン・モカシン
当店店頭では長年FUNNYのインディアンモカシンの受注製作を承っております。
成人用12型、子供用5型の中でデザインをお選びいただき、パーツごとに素材や色も全てご指定いただけます(インディアンモカシンの頁参照)。
今回は13センチの子供用スリップ・オンをオーダーいただきました。
このタイプは最近デザイン変更され、フロントの上にベルトが追加され、革コンチョ部分のベルクロで脱着するようになりました。歩き始めのお子さんに配慮した設計変更だと思います。
ベルトのみスムースレザーで他の部分はベロアを使用しています。フロント部分にはオプションの花火ビーズを加え、可愛らしい仕上りです。
付属の化粧袋に入れて出産祝などにもご利用いただけます。

参考価格/6900円
緑化計画進行中
なぜか今年に入って急激に伸び出したツタは、10年以上前にグリーンアート・アラカワさんに植えてもらったもの。
入り口向かって右側のレンガ部分を覆い、庇にまでツルが伸びてきている。
ちょっとうるさくなってきたので、何本か間引いてすっきりさせることにした。同時にツタが一本も生えていない入り口左側のランバーデッキ周辺に植え替え、根付かせて新しく作り直したパーゴラまで誘導してやろうと考えた。
土があるのはデッキの下の部分だけだが、なるべく元気の良さそうなの数本をメキシコ万年草の隣に植え付け、長さがあるのは先端部分を上に出して水道配管にロックタイで留めてやった。
今はショボイが、数年後には断熱と美観を兼ねた緑のカーテンとなる(予定)。

画像上/ツタに覆われた入り口右側の現状

画像下/ランバーデッキの片隅からチョロッと顔を出すツタと、熟睡中の黒猫(注・当店の飼い猫にあらず)。
本日の修理品
今日は休業日ですが、所用で早朝出勤したので、空いた時間にお預かりした修理品を処理していきます。
4本とも同じ方からの依頼で、裾を数センチカットします。
この中でチノクロスのパンツがありますが、これに限っては少なくとも裾の巻き幅(この場合は4センチ)以上でカットしないと表側に最初のステッチ跡がクッキリと残ってしまいます。この生地はアイロンなどで押さえ込んでも縫い跡を消す事が出来ません。
今回は最初のステッチ跡が丁度仕上り位置に来るように裁断します。