店長日記

6508

本日の修理品
フェローズ×ウエアハウスのコラボブランド「エルスモック」の修理品。
左膝に小さく穴があいた段階で生地も伸びていないので、ほとんど修理痕が目立たない程度にリペアできます。

画像1/細身のストレート。

画像2/穴は1センチ角程度。

画像3/作業はいつもの手順でアウトシームの側で40センチ程解体。穴のあいた部分は小さくても裏打ちはある程度の大きさの生地で行う必要があります。穴部分だけかけついでもすぐに破れてしまいます。

画像4/アウトシームを縫製し直して作業完了。

画像5/仕上り状態。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
名著であるため、ご紹介
『コールド・ケース 未解決事件』マイケル・カプーゾ著 柏書房

未解決事件をテーマにしたTVドラマや映画は数多あるが、本書は、それらの事件を専門に扱い解決に導く、実在するアドバイザー集団を追ったノンフィクションである。
元FBI捜査官、犯罪心理学者、科学者、法医学の専門家などからなるボランティアチームで、その名も「ヴィドック・ソサエティ」。1990年にフィラデルフィアで創立され、迷宮入りしそうな事件を無償で捜査する現代のシャーロック・ホームズたち。
そして実際に解決に至ったいくつかの事件は日本でもマスコミに取り上げられたことがある。プロファイリングという捜査手法を確立したのもこれらの人達である。ソサエティのメンバーの来歴は様々だが、意外にも非科学的なスピリチュアルの助けを借りて被害者の顔を復元し、捜査を進める法医学アーティストも登場する。
面白い本だが、600頁にわたって多数の事件が取り上げられ、56章にも分けられている。それが一つの章で一つずつ完結するのではなく、あっちこっちの事件に飛び、年代も前後するので非常に読み辛い点が残念であった。
本日のニュースより
TPP交渉 政府方針 皮革・酒類の関税撤廃 重要5分野死守へ提案

政府は20日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で、皮革製品と酒類の関税撤廃を参加各国に提案する方針を固めた。日本は交渉で、関税撤廃を約束する品目が全貿易品目に占める比率(貿易自由化率)を約90%と提案しているが、米国などが95%程度へ引き上げるよう求めている。政府は、コメをはじめとする「重要5分野」の関税を死守するため、他の品目の撤廃に応じることで交渉を前進させたい考えだ。
(以上引用)

もうずいぶん前の事だが、レッドウイングのブーツを並行輸入して販売しようと色々調べたことがあった。
今のようにネットで簡単に調べる事が出来ず、通産省(当時)や税関に直接電話して色々聞いたのだが、おそろしく高い税率で、結局利益が見込めないので断念した。
商用として業者が革靴を輸入した場合、通関の際に仕入れ価格の60%または4800円のいずれか(高い方!)が課税されるという説明だった。つまり10000円のものを輸入するたびに6000円課税されるし、もっと単価の安い、仮に1000円の革靴であれば、それに対してなんと4800円課税される事になる。もうほとんど輸入するなと言っているようなものだった。通産省から輸入枠の割当をもらえれば税率が下がるが、その申請も過去の輸入実績に基づいて審査されるなど、新規参入が事実上難しいような仕組みになっていた。これも一種の既得権というか、同和利権だったのかもしれない。
この参入障壁で長年守られてきた業界には、今回の関税撤廃はかなりの痛手になるんじゃなかろうか。
エンドユーザーの方々にとってはインポートのシューズやバッグが今より手頃な価格で入手出来る事にはなると思う。
スタッズベルト鋭意製作中
本日納品予定のスタッズベルト。
幡豆郡のお客様からのオーダー分です。ブラックの革帯をベースに定番で展開しているパターンで製作しますが、剣先にもカラースポッツとサークルを追加します。
本日の修理品
濃淡の色落ち具合が美しいシュガーケーンのユニオンスタージーンズSC40065。
左膝に入ったヒゲの折れ山が破れかかっている状態です。この段階でしっかり裏張りして穴が広がるのをおさえ込んでおきます。

画像1/シュガーケーンSC40065。

画像2/斜めに入ったヒゲは経糸(インディゴ)が切れて緯糸(白糸)が出ている状態。

画像3/アウトシームの側で40センチ程解体。穴のあいた部分を中心に12センチ×15センチのデニム生地で裏打ちする。

画像4/生地の目に沿ってタタいていく。

画像5/穴の部分以外は間隔を空けてタタく。

画像6/アウトシームを縫製し直して作業完了。

画像7/仕上り状態。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
フェイク塗装(その漆)
店舗の全面改装から一年以上が経ち、店内の什器、備品、建具などあらゆる箇所にはエイジングの加工を施した。
やり尽くしている感はあるが、たまたま以前から使ってみたかったクラック塗料を入手したので試しに棚板を塗ってみた。オールクラックドアップという名称の塗料(というより補助剤)で、下地塗装の上にこれを塗り、その上に別の色を塗ると塗面が収縮してひび割れ、下地の色が所々顔を出すというもの。何年にも渡ってリペイントを繰り返した家具のように、重層的な塗装面が表現出来る。これに刷毛やサンディングのテクニックを加えれば、かなり表現の幅が広がるのは間違いない。

画像1/オールクラックドアップ。アメリカ製。お値段236mlで1638円と少々お高め。

画像2/素地の棚板に水性塗料で下塗り。グリーン系を選択。

画像3/完全に乾燥するまで放置。

画像4/クラック塗料を横方向に塗っていく。

画像5/乾いたら縦方向にオフホワイトの水性塗料をペイント。

画像6/オフホワイトの塗膜が収縮し、ピキピキとひび割れがあらわれる。ざっと濡れ雑巾で拭き取ってエイジングの完成。
別注ライダースウォレット
ファニーのライダースウォレットは長財布の中でもっともポピュラーなタイプ。
一万円札が余裕で収納出来、カードや小銭の容量も充分です。そして標準でレザーのストラップとコンチョが付き、チェーンを繋ぐためのドロップハンドルも付属します。
しかし時に、ライダースウォレットの仕様でストラップも何もない、シンプルなデザインの御要望があります。財布をポケットに差すのではなく、ポーチやセカンドバッグに入れて使用するのでチェーン&キーホルダーが必要ない方もいらっしゃいます。
そんな需要にお応えし、今回はブラックとレッドのラティーゴレザーを使用してオーダーしてみました。

画像1/出来上がったライダースウォレット。各々14500円。

画像2/内部仕様。

画像3/右は従来からストラップなしでも生産しているライダースウォレット・ジュニア。縦で約2センチ、横で約1センチ小さいコンパクトな長財布。一万円札がギリギリ折らずに収納出来るが、使いやすさ、収納力はやや劣る(私見)。
「南京大虐殺」展示撤去へ ニセ写真、歪曲相次ぎ… ピースおおさか

大阪府と大阪市が出資する財団法人「大阪国際平和センター」(ピースおおさか、大阪市中央区)で、日中戦争中に旧日本軍が行ったとされ、信憑(しんぴょう)性をめぐって議論が分かれる「南京大虐殺」に関する展示が撤去される見込みであることが18日、分かった。25日から始まる府の9月議会で基本設計案(中間報告)が報告され、戦後70年となる平成27年度までのリニューアルを目指す。自虐的な「偏向展示」で知られた同施設は、ようやく正常化に向けてかじを切る。
(以上引用)

遅きに失したとはいえ、方向転換が進んでいるのは喜ばしい。
こういうのは一種の情報戦で、今まで日本側が全く無為無策だったためやられっぱなしだったのだ。20年以上も根拠のない虐殺説をまき散らし、小中学生の校外学習でも利用されてきたのだから、税金で運営しながら反日思想を育成してきたようなもの。実にバカげている。
おそらく他の施設でも同じような内容のものがあるだろうから、これを端緒に色々見直しが進めば良いがと思う。
パッチ縫い付け
バズリクソンズの比較的新しいA-2。
ベジタブルタンニングの馬革をラッカー仕上げした製品で、所々角が剥がれ落ちてリアルな雰囲気になっています。

画像1/レザーのネームプレートと刺繍パッチを縫い付け。下糸は裏地のブロードに近い色を選択。上糸はパッチ類のコバの色に合わせて選択しています。

画像2/縫い付け完了。
本日の修理品
今回は裾の再仕上げのご依頼でお預かりしました。
某社のジーンズで、すでに裾上げされていますが、巻き幅があまりに太い上にたよりないポリ糸で縫ってあります。なつかしい昭和のジーンズショップのような裾上げですが、そこそこ高額なジーンズにはちょっと残念な仕上げです。

画像1/ビフォー。

画像2/長さを変えずに仕上げ直すので、一旦解体してプレス掛けで折れ山を伸ばす。この後余分な縫い代をカット。

画像3/チェーンステッチで巻き直して作業完了。
パッチ縫い付け
表地がコットングログランのB-15はバズリクソンズ1998年の製品。
コルビネックスのレプリカでは最初のモデルです。
右胸にレザーのネームプレート、左胸にはフェルト製の手刺繍パッチを縫い付けてカスタムします。このフェルトパッチは波形にカットされていますが、コバが裁ち切りで柔らかく、ステッチが滑脱しやすいので、若干内側に縫い込む必要があります。
パッチ縫い付け
こちらは朝鮮戦争時に民間向けに生産されたB-15を模した変わり種で、バズリクソンズ2005年の製品、BR10975。
表地はコットンツイル、裏地がナイロンキルティングになっています。背中には販売時からモスキートのバックペイント入り。
今回は右胸に革製ネームプレートと、ホースタブの横ギリギリに大きめのモスキートパッチを縫い付けました。
パッチ縫い付け
バズリクソンズ2006年のモデル、アニリン染料で仕上げられたナチュラルな色合いのA-2。
ネームプレートと共に刺繍のエアフォースパッチを取り付けます。

画像1/パッチはヌメ革のトリミング付き。装着前にコバに下穴をあける。

画像2/縫い付け作業中。

画像3、4/作業完了。
シャツ着丈詰め
お買い上げいただいたシュガーケーンのソフトフランネルのシャツ、ご要望により着丈を3センチほどカットします。
このシャツは脇裾に力布が付いていないので、並行にカットして三つ巻きします。

画像1/ビフォー。

画像2/巻き代分を残し、裾線に沿ってハサミを入れる。

画像3/アフター。
本日の修理品
ファニーのキーホルダーのスナップが破損したということでお持ちになりました。
見てみるとワンウェイスナップのメス側が紛失しています。
通常キーホルダーのメス側はカシメ打ちされていますが、このモデルに関してはネジ留めになっており、ネジがゆるんで紛失したものと思われます。
レザークラフトで最上級のフィリグリーウォレットの対になるキーホルダーで、スナップメス側にもレギュラー品とは異なり、マーキュリーのコインコンチョをネジ留めし使用しているのです。
コインコンチョは本体にくっついて残っていましたので、新品のワンウェイスナップのメスを平頭ネジで留めるだけで完了です。
本日の修理品
美しく色落ちしたシュガーケーンのSC41947。
このお客様には、毎回同型でワンウォッシュのものをお買い上げいただいていますが、お仕事で日々着用されているので、一年足らずでビンテージのような色落ちです。
股ぐりが擦り切れて開きかかっているので、タタキ&テーピングで補強します。

画像1/加工品ではなかなか出せない、棚ジワやヒゲ。

画像2/股ぐりの片倒しされた縫い代が擦り切れている状態。身頃全体に白くポツポツした色抜けがあるが、職場で使う次亜塩素酸溶液(消毒液)の飛沫の痕らしい。

画像3/地の目に沿って綿糸でタタいて補強する。

画像4/裏側は縫い代に沿ってテープで補強。
パッチ縫い付け
続けて古いバズリクソンズのB-10、M13395。
クリーム色のムートン衿が付いたB-10は、この1997年に製作されたものが初めてだったと思います。コットンのツイル生地はかなり退色し、オリーブグリーンだったものがキャメルのような色合いになっています。

画像1/レザーのネームプレートとイーストマン製の手刺繍パッチを縫い付け。パッチ類のコバの色に合わせて上糸の色を変えて縫い付けをおこないます。縫い始めと、縫い止まりの糸端は内側に引き出して始末。

画像2/縫い付け完了。

画像3/衿裏やエポーレットの下側に元の色が残っている。
パッチ縫い付け
今週になって店頭には各メーカーの秋冬の商材が沢山入荷しています。
また店頭販売のみでWEBではご紹介しておりませんが、インポートの雑貨類も各種入荷しております。合間に修理品や加工の仕事にも対応していますが、なかなかまとまった時間が取れない状況です。
画像はほどよく色焼けしたバズリクソンズのN-1デッキジャケット。
右胸にUSNのキャラクター、フィリックスの刺繍パッチを縫い付けました。
アナログ、コツコツ、マニフォールド
名古屋の中川区にあるマニフォールド(http://www.manifold.jp/ )さんが先頃新店舗に移転、広くなった工房兼店舗で日々レザー製品をつくり続けている。
社長と女性スタッフの二人だけで、材料の切り出しから縫製、仕上げまですべての工程をおこない、販売までこなすというスタイルは従来のまま。お客様の反応を直接受け止めて、ものづくりしています。
当店は一応知多半島での販売協力店なのですが、お客様には距離もそう遠くはないので、できれば直接行って買ってきて下さいということでカタログ紹介にとどめております。
今回はワレットレーンのお取り寄せ希望があったので手配させていただきました。独特の鋭角的なフックはここのオリジナルです。
ネームプレート鋭意製作中
今回はネームプレート単体のご注文で、県外のお客様のため通販で対応させていただきます。
A-2、B-10、B-15などに縫い付けるネームプレートは、縦は約18ミリ(サイズの変更も可能)、横は文字数により100~120ミリで製作しています。ヌメ革にお客様の指定の文字を刻印します。