店長日記

6671

ベルトサイズ詰め
ケイシイズの38ミリ幅ハーネスベルト。
以前に34インチでオーダー制作させていただいたものですが、ずいぶんとお痩せになり、剣先がもたついている状態。
バックル側を断ちなおして長さを詰めますが、このベルトは剣先を収めるための遊輪がついていて折り返しが長くなっており、4か所でネジ留めされています。穴と穴の横の間隔が4,5センチになっているので、今回はこの穴を利用し、同間隔で穴を一列あけ足して留めることにします。
折り返しになる部分は革を漉き直し、バックルピンが収まる穴もあけ直しになります。

画像1/ビフォー。

画像2/バックルを外したところ。遊輪を挟み込むため折り返しが長くなり、4か所でネジ留めされている。

画像3/曲げ代を革漉きで半分程度に漉く。

画像4/漉きの作業完了。
看板製作
現在店舗の正面に取り付けてある看板の傷みが進んでいて、そろそろ限界なので、ベースごと新調することにした。
看板は何度か作り直していて、今のは10年くらいになるだろうか。その間に塗り替えは何度かおこなったが、ベースがもうひび割れてきていて、もちそうにない。なにせ知り合いのミシン屋さんに貰った大きなベニヤ板を使っているので、もともと屋外使用には無理があったのだ。
今回はベースをきちんと作ろうということで、イエローガレージさんにお願いしてアルミの角パイプで骨組みを作り、表面もアルミの薄板を取り付けてもらった。角パイプは四隅をきれいに溶接してあり、アルミ溶接に長けた職人さんに依頼したようだ。文字の部分は今使っているのと同様に、アクリル板を切り抜いて色を塗り、貼り付けるつもり。
シンプルで視認性が良く、長持ちするものを作りたい。

画像1/現在の看板は補修を繰り返して遠目にはきれいに見えるが、ひび割れがヒドイ。

画像2/新調したアルミのベース。横は180センチほどある。
本日の修理品/バズリクソンズ 大戦モデルジーンズ
関東のお客様からの依頼品。
後ろ裾が擦り切れているのを、長さを変えずに修理します。
そのままの状態ではミシンをかけられないので、一旦裾線を解体し、裏張りして補修した上で、あらためてチェーンミシンで巻き直します。

画像1、2/ビフォー。

画像3/裾を解体したら、プレスで伸ばしておく。

画像4/穴の箇所を裏張りしてタタキで補修。

画像5/チェーンミシンで再仕上げ。
名著であるため、ご紹介
『もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら』工藤美代子著 メディアファクトリー

工藤美代子さんといえば、私にとっては昭和の偉人たちの伝記作家であり、この人を通じて、笹川良一や岸信介、吉田茂などの思想と行動をより深く理解することができた。
しかし一方でこの人は、自らの体験をもとにした怪談話も刊行している。それもあくまでもノンフィクションライターの姿勢を崩さず、一切脚色することなしに書いているのだ。もちろんそれらは、人一倍感受性が強いというご本人が「見た」「聞こえた」という、主観に基づいたもので、実証できるようなものではない。
私は所謂オカルトやスピリチュアルの類は全く信じていない人間である。そういうのを飯のタネにしている自称「霊能者」なんていう人種は大嫌いだし、コイツら死ねばいいのに!と常々思っているくらいなのだ。
しかし、飾り気のない文章で綴られているこの人の体験記には、背筋をゾクッとさせられる怖さがある。不思議な現象の裏には哀しいストーリーがあり、それがまた胸にささり、怖さを増幅させる。救いといえば、この人がそれらの事象を淡々と受け止め、取り除こうとか、克服しようとか思わず、折り合いをつけて共生しているということだろうか。
海外での話や、文壇におけるエピソードなども出てくるので、エッセーとして読んでも退屈はしない一冊。
ブランドバナーもDIYで
「東洋」の行書部分は、オフホワイトでベタ塗りしておいて黄色を乗せ、赤で縁取りするつもりだった。
しかし、下地を塗っている途中段階のかすれた感じも悪くないので、これでいいやと思い直した。中央の「TAILOR」のロゴは、黄色(+オレン ジ)で上塗りすることに…。
これで一応の完成。
塗料は耐水性なので、さらっと水を通してみてもいいが、とりあえずナマ生地のまま掲示するつもり。
そういえば20年ほど前に、関西の某ショップ(兼メーカー)の依頼でバナーを描いたことがあった。
二つ返事で引き受けて、送られてきた生地に、同封の図柄を描いて、請求書と一緒に返送した。しかし翌月になっても入金されないので、電話すると、 「近々振り込みます」の返答。しかし翌々月まで待っても入金がなく、また電話で催促して、結局三か月後に回収した。それっきりそことは縁がなかったが、数年前に、以前そこの社員だった人と、別の取引先で偶然会って、話をする機会があった。「あのおっさん(社長)、ホンマ金払いが悪いんですわ」と、その人も言っていたので、元々そういう人だったのだろう。
まぁ、踏み倒された訳じゃないからいいんだけどね。
パッチ縫い付け/B-10
先週ペイントしたキャンバス地のパッチをB-10に縫い付け。
ベースのB-10は、バズリクソンズが1999年と2000年に製作した実名復刻(OLDIN DENNIS社)もので、表地がレーヨンとコットンの交織素材という変わり種。
ブランドバナーもDIYで
「TAILOR東洋」のバナーを店内で製作中。
色を付ける場合も、まずはオフホワイトで下地を作ってから。
塗料が乗りにくい生のデニムなので、大きな丸筆で習字のように一筆書き出来る訳ではなく、何度も重ね塗りが必要。

画像1,2/面相筆で「はね」の細い部分から描く。

画像3/太い筆に持ち替えて…。
ブランドバナーもDIYで
ここ最近のスカジャンブームで、平素はスカジャンなど見向きもしないようなメーカーまでが参入しているが、ここは元祖のメーカーである東洋の存在をアピールしておかねばなるまい。
そこで、急遽「TAILOR東洋」のブランドバナーを作ることにした。
デニムのナマ生地を裁断して、手描きでロゴを入れて販促に使うのだ。
販促用品までセルフ製作してくれるなんて、なんてありがたい販売店なんだ!と、営業担当者は思うに違いない。

画像1/耳から耳まで生地幅一杯に使用する。

画像2/「東洋」の自体は行書風で。チャコで下描き。

画像3/下描き完了。
スコードロンパッチ製作
今回は海軍モノをキャンバス地で製作。
平滑なレザーに描くのとは異なる雰囲気で仕上げております。
パッチ縫い付け/G-1
県外から当地に長期出張中のお客様からの依頼品。
バズリクソンズのG-1に、お客様が海外サイトで収集したパッチ類を各部に縫い付け。
G-1は後ろ身頃にアクションプリーツがあり、表地と裏地の間に、左右のプリーツを繋ぐように2本のゴムが仕込まれています。これでプリーツが開閉するようになっていますが、背中にパッチを縫い付けることでゴムが固定されるので、動きはある程度制限されてしまいます。
作業は背中心で表地と裏地とゴムの位置がずれないよう注意しながら行います。

画像1/背中心のパッチから縫い付け。

画像2/背中上部。

画像3/背中右。

画像4/背中左。

画像5/右上腕。

画像6/作業完了。
民進・蓮舫代表 台湾籍離脱手続き「不受理」 日本国籍「選択宣言した」 国籍法違反の疑いも

民進党の蓮舫代表は15日、日本国籍と台湾籍のいわゆる「二重国籍」問題について、都内の区役所に提出した台湾籍の離脱証明書が受理されなかったことを明らかにし、戸籍法に基づき「(日本国籍の)選択宣言をした」と述べた。都内で記者団に答えた。党関係者によると、選択の宣言は今月7日付。
(以上引用)

その場しのぎでウソをつくのが習い性というか、人格の一部になっていると思われる。
たとえバレても恬として恥じない強靭な精神力は、さすがかの国の血を引くだけのことはあると感心する。
しかしこれでしばらく与党は安泰。
この機会に外国人の影響を政界から排除できるよう、法整備も進めてもらいたい。
ウエスタンハットリメイク
引き続きステットソンのハットの鍔(ブリム)を切り詰めて、一回り小さなサイズにリメイクする作業。

画像1/裁ち端をピンキング鋏でジグザグにカットしてみた。これは単に見た目のため。

画像2/外周りを二つ折りにしてミシンで叩くが、あらかじめスチームアイロンでしっかり折り込んでおく。円周の裁ち端が一番距離が長いので、折り込みの際は端が余ってギャザーのようにならないように注意。作業としてはこれが一番難しい。

画像3/作業完了。鍔が短いので、ワイヤーは入れずに済ませた。

画像4/ハットバンドは以前レザーで製作したもの。これが幅広のリボンテープになると、ほとんどフェドラハットと変わらなくなる。
ウエスタンハットリメイク
昨日ファニーが輸入している「インディー・ジョーンズ」のフェドラハットをアップロードしたが、このくらいの鍔の張り出し具合なら、街着としてコーデュネートし易い。
フェドラハットは(ウエスタンのファニーが輸入しているとはいえ)厳密にはウエスタンハットではないが、これに近い小ぶりなデザインのハットも西部開拓時代を描いた映画にはよく登場する。たしか北部型は鍔が小さく、南下するほど鍔が大きくなるというようなことを、Gun誌で読んだ記憶がある(うろ覚え)。
ともあれ、自分用にも鍔の小さめのハットが欲しくなったので、手持ちのウエスタンハットで出番の少ないものをつくり直すことにした。
メーカーはステットソンで、大きな鍔の縁にワイヤーが入っているもの。柔らかいフェルト製で、ワイヤーを曲げてシェイプラインをつくるようになっ ている。ちなみに高級なものはフェルトにビーバーの毛が沢山入っていて硬く、スチームアイロンで成型する。
まずは鍔が仕上がりで6,5~7センチ程度になるよう、縁の折り返し分を残して裁ち鋏でカット。

画像1/現状。クラウン(頭の収まる部分)の上端は、つまみやすいように窪みがつけられている(モンタナ・クリース)。

画像2/裁ち鋏で端をカット。フェルトは断ち切りでも端がほつれることは無い(不織布)。

画像3/裁断完了。

画像4/縁の入っているワイヤー。長さを詰めて再利用できるが、鍔の幅が小さくなるので多分不要。
パッチ縫い付け/L-2B
ウイリアム・ギブソンのブラックL-2B。
左腕の白抜きのステンシルを覆うように刺繍パッチを縫い付け、右胸には米軍放出の実物パッチを縫い付けて納品させていただきます。
スコードロンパッチ完成
描き上がった後、色焼けした風に一色被せ、部分的にサンディングも加えて完成。
後日B-10に縫い付け予定。
大阪出張
昨日はショップの休業日を利用しての大阪日帰り出張。
近鉄線荒本にあるファニー本社は、それまで物流倉庫だった一階部分が改装されて工場が移転しており、本格的に稼働していた。
L字型のスペースに裁断、染色、縫製のラインが作られていて、若い職人さんも多い。
近年、国内の衣料品の縫製工場はちっとも若い人が入ってこないので、かなり高齢化が進んでいるが、ここは全く違う印象。
機械類も充実していて、特大のプレス機や、バンドナイフと呼ばれる大型の革漉き機はもちろんのこと、新型の腕ミシンはすべてサーボモーターが付いていた(かなりうらやましい)。
一方で職人さんの技量に負う部分も多く、素材に合わせた染色も、染料を独自に調色するところからおこなっている。
久しぶりにお会いした工場長の久保さんは当代一流のクラフトマンで、フィリグリーのような難しい作業を引き受けてくれている。
興味深く見学させていただいたが、企業ヒミツに関わることもあるので、画像は入り口のみ。
このあと訪ねた東洋の展示会は(いつもながら)撮影禁止なので画像はありません。
明日は毎年この時期に開催される東洋エンタープライズの春夏物の展示会。
展示会場にはサンプルとして製作したアイテムが並び、それを見て各地の販売店がサイズと個数を発注します。営業担当者が受注をまとめると、生産部門が生地や付属を発注し、工場に投入。それがシーズンに入ると商品として納品されるというのがおおよその流れです。
メーカー側は在庫リスクを減らしたいので、受注分を大きく上回って見込み生産するということはありません。
かつては「問屋」がメーカーと販売店の間に入り、在庫の調整弁の役割をしていましたが、今では問屋自体が少なくなり、販売店とメーカーの直接取引が多くなっています。結果的に定番商品以外は、店頭在庫を切らすとフォローが難しくなっています。
いつものように近鉄線荒本にあるファニー本社にも立ち寄る予定。
ファニーでは、従来離れたところにあった工場が本社内に移転したので、工場の方々とも顔合わせの予定。
スコードロンパッチ鋭意製作中
せっかくの3連休も天気はぐずつき気味。
運動会が順延になったり、行楽地の集客も今一のよう。
しかし気温はぐっと下がって秋の気配ですな。
スコードロンパッチ鋭意製作中
関東のお客様のオーダーで、キャンバス地をベースに手描きします。
ビンテージの参考画像をいただいていますが、ディテールがはっきりせず、ある程度想像力で補って下描き。
スコードロンパッチ製作
今週はぺインティングの仕事を集中的にこなしております。
以前にも製作している47thBOMBのスコードロンパッチ。森永チョコボールのキャラクターに似ていないこともありません。
若干シボの多いレザーをベースに使用しました。