店長日記

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ジーンズリメイク完成
画像1/外周りを黄色、その内側をネイビーのカタン糸でダブルステッチ。

画像2/ライターとシガーケースの仕切りは、取り出しやすいように下2/3までで返し縫い。
ジーンズリメイク
こういうご要望は初めてですが、御意のままに…。
ご購入いただいたシュガーケーンの1947の右膝に、タバコケースとライターが収まるパッチポケットを追加。
材料は裾上げの時に裁ち落とした共地を使います。

画像1/お預かりしたメタルのシガーケースと、BICのライター、裁ち落とした共地。

画像2/現物合わせで寸法を採り、生地を裁断。

画像3/コバを折り込んで縫い付け。
レザーオーバーオールリメイク
KADOYAの極厚レザーオーバーオールのワタリを細くするリメイク。
嵩張る上に重いので、当店の狭い作業スペースで扱うのは一苦労です。

画像1/割り縫いになっているインシーム側で絞っていきますが、裏地を外し、ゴム糊で固定されている縫い代をプライヤーで起こしていきます。

画像2/八方ミシンで縫い込み。大きすぎて保持できないので、この時にはヘルプを頼んで作業しております。

画像3/余分な縫い代を革鋏でカット。
ヒルビリーエレジー
この作品を鑑賞するのは2022年以来2回目になる。
今回再鑑賞したいと思ったのは、この作品がJ.B.ヴァンス現アメリカ副大統領の自伝の映画化であったから。
つい先ごろ、ゼレンスキーウクライナ大統領とトランプ大統領の会談が激しい口論で物別れに終わったが、トランプの隣で厳しい顔でゼレンスキーを詰めていたのが、J.B.ヴァンスその人である。
オハイオ州の貧乏白人の集住地区で育ったヴァンスの家庭環境は劣悪で、祖父母はアル中、シングルマザーの母親は麻薬中毒で、姉と共に虐待やネグレクトの最中で育った。周りを見渡せば、低賃金の単純労働者、生活保護受給者、犯罪者の吹き溜まりで、その中で地を這うように一歩一歩上を目指したヴァンスは高校卒業後、海兵隊に入団する。イラク派兵後、奨学金を得てオハイオ州立大からイェール大のロースクールに入学するのが政治の世界に進むきっかけとなる。そのロースクール時代の2016年に、教授に勧められて著した回想録が、この映画の原作となった。
名匠ロン・ハワードがメガホンを取り、ヴァンス役にガブリエル・バッソ、母親役にはエイミー・アダムス、祖母をグレン・クローズ、姉をヘイリー・ベネット等、演技派揃い。
オハイオの美しい大自然とは対照的な、プアホワイトの希望の無い日常が事細かに描かれる。
エイミー・アダムスは、小太りで髪を振り乱したジャンキーの母親を見事に演じ切り、アル中でチェーンスモーカーの祖母役のグレン・クローズは、エンドロールで出てくる実際の祖母と瓜二つである。この祖母が、荒んだ生活ながらもカトリシズムの信奉者であり、ヴァンスに一筋の光を与え、人生を後押しする。
映画は、政治家になる前のヴァンスの回顧録だが、今年のトランプ再選後、副大統領にまで上り詰めたヴァンスは、民主党の福祉政策には極めて批判的である。「神は自ら助くるものを助く」がモットーで、苦労の連続の中で、適切でない福祉によって堕落し、自助努力を忘れた多くの人々を見てきているのだ。ヴァンスは福祉よりも、海外に仕事を奪われて寂れた工業地帯の復興を説く。
ところで、ゼレンスキーとトランプの会談では、小国ウクライナの悲哀をまざまざと見せつけられた。
トランプとしては、目下の最大の敵、中国の封じ込めが念頭にあり、中国とロシアの離間を計らなければならない。どこまでもウクライナに肩入れして、ロシアを中国側に追いやるわけにもいかないのだ。
政治のリアリズムで、ウクライナのNATO加盟や、失った東部の領土返還も望みは薄い。
本日の修理品/リーバイス ビンテージ70505
ビンテージ70505の修理は仕上げ段階。
このジャケットは衿のコバステッチがオレンジ×ネイビーになっており、今回上下をひっくり返したことで、ステッチの出方が逆になるので、上衿になった側にオレンジのステッチをかけ直します。
これをもって一連の作業完了です。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります(メール画像では判断が難しく、見積もり違いも発生します。また、宅急便を介してのやりとりですと時間的にロスが大きいので、店頭受付のみとさせていただきます)。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
本日の修理品/リーバイス ビンテージ70505
身頃から取り外した衿の破れを補修し、上下を逆にして取り付ける作業。

画像1/上衿の衿腰をタタキで補修。

画像2/上下を逆にして取り付け線を地縫い。

画像3/押さえのコバステッチ。

画像4/取り付け完了。
本日の修理品/リーバイス ビンテージ70505
衿腰は完全に裂けているので、見頃から一旦取り外し、破れをタタキで補修して上下を逆にして取り付けます。

画像1/見頃から衿を分離。

画像2、3、4/衿腰部分は生地が幅1,5センチほど無くなっているので、別生地で裏打ちします。
レザーオーバーオールリメイク
長丁場の70505の修理と並行して、レザーオーバーオールのリメイクの段取り。
ずいぶん昔、同じお客様から全く同じオファーを受けてリメイクしたことがあります。その時のオーバーオールは使い潰してしまったとのことで、同じKADOYAの製品をお持ちになり、お客様の体形に合わせてワタリを細くシェイプします。
以前リメイクした時の資料は昔過ぎて残っていませんが、今回はその後に導入した八方ミシンを使って作業を進めます。
モノが大きすぎて重いため、補助を頼む必要が出てきそうです。

画像1/革厚が2ミリくらいあるKADOYAのオーバーオール。KADOYAはライダーウェアに特化したメーカーで、このお客様も大排気量のバイク乗り。

画像2/アウトサイドは二本針巻き伏せ縫製で手を入れずらいので、割り縫いになっているインシーム側を削っていきます。膝下まで裏地が付いているので、これも一旦外す必要があります。
ミシン糸購入
形状が似ているため、「チーズ巻き」と呼ばれる業務用のミシン糸。
入荷したのは裾上げ用の黄色系と、修理用のブルー系。
これらは一巻5000メーターが基本の単位になります(ちなみに手芸屋さんでよく売られているポリエステルスパン糸は一巻200メーター)。
この手の糸は、問屋筋でも現物は扱っておらず、大阪船場の繊維商社に発注して取り寄せています。
本日の修理品/リーバイス ビンテージ70505
ここ数年で価格高騰した70505ビッグE。
お預かりしたモノは全体に傷みが進んでおり、これを何とか実用レベルにリペアします。
身頃を裏返すと環縫い(チェーンステッチ)が30箇所以上糸切れしており、解れていないところも含め、全周をタタキで補強していきます。
ジーンズ裾上げ
セレクトショップさんからの依頼品。
上糸側は金茶色で、下糸側は黄色。
オリジナル同様にチェーンステッチで裾上げ。

製品持ち込みの場合/¥1650(ただしカット分3.5センチ以下の場合、縫代出しの為プラス¥550)

*製品持ち込みの場合、予め採寸し、仕上がり位置をご指定下さい。当店でアシストはいたしません。
*裾線の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、製品は必ず洗ってお持ち下さい。
*煩忙時、持ち込み品の裾仕上げはお断りする場合がございます。
*当店で通常扱うジーンズの生地に合わせてミシンをセッティングしています。他社製品で極端に生地の厚いものには対応出来ません。
アーミーキャップ ペイント完成
バズリクソンズのアーミーキャップにPW(PRISONER OF WAR)戦争捕虜のロゴ入れ。
以前製作したものと全く同じになってしまってもつまらないので、少し書体を変えてみました。
ネームプレート制作
通販でネームのみご注文いただいた分を製作。
今回は文字数が多いのでできるだけ字間を詰めて打ち込んでおります。
外回りには縫い付けの時の目安になるネン押し。
乾燥するのを待って郵便発送(110円)します。

A-2、B-10、B-15などに縫い付けるネームプレートは、縦は約18ミリ、横は文字数により100~120ミリで製作しています。ヌメ革にお客様の指定の文字を刻印します。

価格/3300円(税別)
アーミーキャップ ペイント開始
ご購入いただいたバズリクソンズのアーミーデニムキャップにPW(PRISONER OF WAR)のペイント。
以前も同様のペイントを行いましたが、縫い上げられたキャップは平面が出ないので、作業性が悪いです。

画像1/治具に固定し、出来るだけ平面になるようにプレス。

画像2/下描き。

画像3、4/ステンシルを作って顔料を吹き付ける方法もありますが、刷毛で施工。