2010年10月

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続けて、パッチ縫い付け
A-2の胸と左腕にレザーパッチの縫い付けです。
お客様より持ち込まれた第8空章のパッチは、レザーを切り貼りしたコンポジットでなかなか凝ったつくりです。ただ縁取りの革が薄すぎて強度的に不安があるので、ミシン針を細めの丸針の交換して対応しました。革針は先端に刃がついており、ザクザク繊維を切り開いて進んでいきますが、革に強度が足りないと切り取り線のようになってしまいます。
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本日のニュースより

尖閣ビデオは非公開、「日中」再悪化を懸念 
政府・与党は7日、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の様子を海上保安庁が撮影したビデオについて、公開に応じない方針を固めた。
公開すれば日中両国で相互批判が再燃し、4日の日中首脳会談を機に改善の兆しが出てきた日中関係が再び悪化しかねないとの判断からだ。
(以上引用)

なにやら火消しに躍起になっていますね。
マスメディアの報道姿勢も、先週日本各所で盛り上がった反中国の大規模デモを全く報道しないなど、もはやメディアの意味がありません。
この政府と一体化した自粛ムードは、政府の意を汲んでというよりスポンサードする企業の圧力が働いているのではないか。中国と密接なつきあいを続ける企業にとっては日中関係のこじれが死活問題になるのは当然の事です。
他の産業についてはよくわかりませんのであれこれ言えませんが、アパレル業界について言えば、国内で流通している衣料品のうち、純国産は5%程、あとはすべて輸入に頼り、そのうち実に90%を中国で生産しています。現在は中国抜きには全く成り立たたない状況です。
しかし、今回のような事件をカントリーリスクととらえて、早急に生産拠点を移していく事を考えても良いのではないか。工業立国は中国だけではありません。アジアにはインドやベトナムなど、中国と比べれば100倍位まともで、モノづくりにも長けた親日的な国があります。これらの国では、少なくとも日本企業の社員が難クセをつけられてさらわれたり、日常的にワイロを要求されたり、商材を横流しされたり、合弁会社をつくったとたんに乗っ取られたりすることは無いでしょう。生産拠点を移すとなれば、莫大なコストがかかりますが、こんな国と長々付き合いを続けていく方がリスクが大きいんじゃないでしょうか?
実はアパレル業界の背中を押すのは政府がその気になれば簡単で、中国からの輸入品の関税を高くすればいいのです。その分、友好国からの輸入税率を引き下げればさらに効果的です。
まっ、今の政府には出来ない事ですけどね。
今日も、パッチ縫い付け
N-1ジャケットへの刺繍パッチの縫い付けです。
このN-1、デッキジャケットとも呼ばれ、その名の通り船の甲板で着用する海軍の防寒ジャケットです。生地はジャングルクロス(グログラン)という頑丈な生地で、高密度で織りあげる事で防風、耐水性にすぐれています。現代でもバッグなどに使われる生地なのですが、テープ状に織りあげたものを帽子のバンド裏部分に使ったりもしています。
パッチ縫い付けは裏地まで貫通でおこないますが、裏地が厚くて不安定な毛足のあるウールなので、縫いズレがおきないように細心の注意を払っておこないます。
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本日のニュースより

「原稿読むな」の首相反論に古川副長官が「品位欠いた」と陳謝 
古川元久官房副長官は7日午前の衆院議院運営委員会理事会で、6日の衆院本会議で菅直人首相が自民党の稲田朋美氏の代表質問に対し「『原稿を読まないで答弁しろ』というなら、原稿を読まないで質問するのが筋だ」と反論したことに「品位を欠くところがあり、誠に遺憾だ。今後は適切な答弁に努める」と陳謝した。
(以上引用)

茶坊主古川の言い訳なんかどうでもいいんだが、いつもながら舌鋒鋭く質疑に立つ救国の女闘士、稲田朋美代議士が素晴らしい。死に体の自民党にとってはまさに希望の星。
ひきつづき、パッチ縫い付け
航空自衛隊の冬期用ジャケットの右胸と右腕に刺繍パッチの縫い付けです。
このジャケット、裏が全面赤のアクリルボアになっています。別にリバーシブルではないので、レスキュー用カラーというわけでもなく、だれがデザインしたのかなかなか派手な配色です。もちろん日本製で、縫製は申し分ありません。
パッチには「JAPAN AIR SELF DEFENSE FORCE」とあります。セルフ・ディフェンス…つまりは自衛のためのというロゴがしっかりと入っています。これが『JAPAN AIR FORCE』になったときにはじめて普通の主権国家と言えるのでしょうが、道のりは遠いようですね。
パッチ縫い付け
シーズン到来とともにフライトジャケット関連の仕事が増えています。
今週、まずはナイロンジャケットへのエアフォースマークの縫い付けです。このパッチは当H,Pのカスタマーサービスでもご紹介していますが、デッドストックの刺繍パッチにレザーのトリミングを付けたもので、高級感&オリジナル度をアップさせる製品です。革は色と素材感にバラツキがありますので、各々のジャケットの色やヤレ具合をみてマッチするものを選択しています。

パッチ価格2500円(ジャケット持ち込みの場合は縫い付け工賃別途1500円)
ここまでやるのね…
先日入荷したフェローズのヘビーなネルシャツを検品していてふと気付きました。
脇の縫い合わせの三本針チェーンミシンの端が、5〜6センチ身頃から垂れ下がった状態でカットされています。これ自体はビンテージのシャツによく見られる仕様で、最近各メーカーがこのつくりのシャツをリリースしています。しかしそのチェーンの先端が、一本一本しっかりと玉結びしてあるのです。これはチェーンステッチの端がほつれやすいことを見越して、縫製の現場が対応しているのだと思います。ほとんど誰も気付かないような仕事ですが、ここまでやるのは大変です。オリジナル(当時モノ)のシャツはもちろん縫いっぱなしで、『ほつれたら修理すればいいじゃん』という感覚です。
しかし現代日本のエンドユーザーの中には、『ディテールは完全に当時のままで、でも、不具合があっちゃイヤ』という、いいとこ取りしたい人がいますので、こういった対応になるのだと思います。PL法など法律の縛りもキツく、圧倒的に消費者側の権利が強い中でのモノづくりは大変です。
スターリングシルバー・ギャリソンバックル
FUNNYオリジナルのスターリング(925/1000)シルバーのギャリソンバックルです。
2,5ミリの地厚な銀の無垢材を使用してしっかりとつくられています。仕上げの研磨も素晴らしく、布で一拭きすると顔が映るような鏡面になります。ベルトのアップグレード用の商品ですが、今回のお客様は、別の理由もあってお求めになりました。それは、ニッケル&クロムメッキのバックルだと金属アレルギーで腹部が赤く腫れ上がるというものです。銀製品であれば、バングルなど肌に密着するアクセサリーでも平気だという事です。
やはり人類とつきあいの長い銀製品は、人間の身体にはやさしいのでしょうか?
ベルトの帯には、45ミリ幅のケイシイズの製品をセットしました。ご要望により、革全体にオイルを敷いてお渡しします。

価格/バックル19800円+ベルト9345円
チマヨバッグ改
先頃入荷したエルパソ・サドルブランケット社のバッグのストラップを本革に付け替えです。
このフロントにチマヨ柄のラグ(インド製)を用いたバッグは手頃な大きさと、さらに手頃な(というより安すぎる!)1500円という価格で非常に人気があります。難点はコットン製の帯がペラペラで頼りなく、若干短めになっている点でしょうか。そこで今回は女性オーナーがクロス掛けで使用出来るように1インチ幅で長めの革帯を作って縫い付けました。鮮やかなブランケットと濃茶のヌメ革のコンビネーションで素敵な仕上がりです。