祭りも近し…本日の修理品

祭りも近し…本日の修理品
着物は「着付け」によって身体に合わせるもので、その点身体に合わせて生地をカッティングする洋服とは思想が違います。
洋服と異なり身幅も袖ぐりも前後同じで、40センチ弱の幅の反物を縦にそのまま使うため背中心と脇にはカットされていない生地の耳を利用します。したがって端をほつれ止めする必要もありません(耳の付いたジーンズの脇と同様)。しかし生地の身幅をいっぱいに使わずに接ぎ合わせの部分に控え(縫い代)を多く残した場合、その部分がゴロついて運動し辛くなります。
今回は神輿を担ぐ若衆から袖ぐりのもたつきをなんとかしたいということで依頼され、「洋服の思想」で法被をリフォームします。不要な縫い代はバッサリ裁ち落として運動性を向上させます。