衣料品のサイズ表示について

同じM、あるいはLの表記がしてあっても、メーカーやブランドによって実際のサイズがバラバラなのはみなさんご承知のことと思います。実は日本にはJIS(日本工業規格)によって衣料品のサイズ表示について一応の取り決めがあるのです。(例/Mサイズ=対応身長170センチ、ウエスト80センチ)しかし現実には実際の製品にはけっこうなバラツキがあります。無用な混乱を避けるためにも基準値に近いにこしたことはないのですが、なかなか難しいのです。以下、アイテムごとの問題点を列記してみますと…
*Tシャツ
綿100%素材では製品染め(丸染め)によって染色したものはかなり縮んでいることがあります。
また国内メーカーでもインポートのボディをそのまま使用しているケースでは表記が海外基準のままということがあります。
*スウェット
本格的な丸胴編み(吊り編み)などは、もともとサイズは安定しません。サイズ表示は目安程度にしかなりません。
製品染めや、強くウォッシュ加工されているものなどは、恐ろしく小さくなっていたりします。
*シャツ
カジュアルシャツなどでは縫い上げた後に製品洗いして出荷するケースがほとんどですが、素材によって大きくバラツキが出ます。縮率の大きなものは、あらかじめ縮み分を考慮して大きめにつくった上で洗いにかけますが、なかなか計算どおりにいきません。
*ジーンズ
これはメーカーにより対応もわかれていまして、未防縮のデニムを使用する場合でも、裁断時のウエストの実寸法でそのまま表示するメーカーと、洗った後の縮み上がり寸法を想定して表記するメーカーがあります。このため、同じ表示でも1〜2インチも差が出てしまいます。
*ベルト
これも製品の問題ではなく、メーカーの表示の仕方がわかれていて、ピンから5ツ穴のセンター穴までを実寸(例えば32インチ=81,3センチ)で表示するメーカーと、32インチのジーンズに対応する長さ(32+α)で表示するメーカーでは1インチ以上長さが違います。

購入の際には店頭での現物合わせがもっとも確実なのは言うまでもありませんが、WEBで購入をお考えの際には、製品の実寸法とお手持ちの衣料品との寸法比較が必須になりますね。