ソプラノズ

ソプラノズ
コメディーの要素も多少入ったファミリードラマといったらいいのだろうか。
この場合のファミリーは、もちろん本来の家族という意味と、主人公トニー・ソプラノが率いるマフィアのファミリーと両方の意味がある。
この連続TVドラマは、表向きは裕福な産廃業者で一男一女の一家の主、一方でニュージャージーに君臨するマフィアのボスという二つの顔をもつ男の日常を、実在の人物をモデルにかなりリアルに描き込んだ傑作シリーズである。
主演はジェームズ・ギャンドルフィーニ、スティーブン・ヴァン・ザント、ロレイン・ブラッコ、イーディ・ファルコら。
ギャンドルフィーニ演じるトニーは、ナポリに起源を持つ、イタリア移民の末裔である。陽気で押し出しの強いボスで、殺人もいとわないが、パニック障害の持病もかかえ、内緒で精神科医のカウンセリングも受けている。組織内外に多数のトラブルをかかえ、家庭問題にも悩みは尽きないが、日々せっせと稼業に励んでいる。
毎回のように劇中で、ゴッドファーザーやグッドフェローズといった映画の登場人物をマフィア達が俎上にのせるのも楽しい。
物語りは第6シーズンまであるが、実はまだ第2シーズンまでしか観ていない。それでも一話ごとの完成度の高さは、さすがに数多の賞を受賞しただけのことはある。個人的には24(TWENTY-FOUR)などよりはるかにこちらの方が面白い。
TVシリーズでこんなに熱中出来るのは、ジャンルはぜんぜん違うがロンサム・ダブ(モンタナへの夢)以来じゃなかろうか。