ブラッ ド・スローン

ブラッ ド・スローン
この映画を観て、昔観た「アメリカン・ミー」という問題作を思い出した。
エドワード・J・オルモス監督主演で、メキシカンマフィアの実態を詳しく描いた「アメリカン・ミー」は、当のマフィアの怒りを買い、公開後に脅迫を受け、実際に数人のスタッフが殺害された。
この「ブラッド・スローン」では、主人公は白人だが、刑務所を支配するメキシカンマフィアの恐るべき実態が 描かれている。
主演は「ゲーム・オブ・スローンズ」のニコライ・コスター=ワルドー。
裕福な投資家として順風満帆な人生を送っていたが、飲酒による交通事故で友人を死なせ、獣のような重罪犯だらけの刑務所に収監される。生き残るため、 白人系の組織に加わり、連携するメキシカンマフィアと共に黒人組織と抗争し、掟に従って殺人にも手を染める。入獄時とは風貌も変わり、身体には多数のタトゥーが刻まれていく。カットバックされる家族との平和な日常とは別世界に放り込まれた主人公。そしてその家族を守るため、重大な決断を下す。
内容も良く分からずレンタルしたが、久々の当たり。
単純な暴力映画とは一味違う、重厚で余韻のある作品だった。