子供を連れて、近くのシネコンで鑑賞したが、所謂夏休みの子供向け怪獣映画とはかなり趣が違う。
私が子供のころ観たゴジラ映画は、あくまでゴジラが主役の単純な娯楽映画であった。
「シン・ゴジラ」では、突然の怪獣の出現に驚き、パニックになる人間側に焦点が当てられる。旧作には何のメッセージ性も無かったが、本作では「ポジティブリスト」で実行可能なことを厳しく制限され、不測の事態に即応できない日本の国防体制への痛烈な皮肉が込められている。
往年のゴジラ映画を期待する方には不向きだが、別物として観れば、これはこれで面白い作品であった。