七人の侍

七人の侍
レンタルDVDで観た、久々の日本映画。
この映画のリメイクである『荒野の七人』は何度も観ているが、本作は2回目。
いわずと知れた黒澤明の世界的な傑作。200分を越える長尺作品ながら、個性溢れる登場人物たちが巧みに描き分けられ、飽きさせない。
志村喬をはじめ、黒沢映画常連の俳優達のキャラクターは『荒野の七人』でもそのまま活かされている。特に朴訥な千秋実の役はチャールズ・ブロンソンがそのままといった感じで演じ、寡黙な剣豪、宮口精二の役はジェームズ・コバーンがクールなナイフ使いとして演じている。リメイク作品のほうが何度もTV放映されてかえって馴染みがあるが、オリジナルと対比してみるのも面白い。
モノクロながら、衣装やメイクはもちろん、大がかりな戦国時代のセットまでリアリズムが貫かれている。
終戦後わずか9年目の1954年に、この作品で世界に打って出た黒澤明という人はスゴい。