割れ鏡、リボーン!

割れ鏡、リボーン!
二年前の改装工事で、カウンターテーブルの横の壁面に取り付けた鏡があるのだが、一昨日荷物の出し入れの際に、うっかり角を当てて割れが入ってしまった。
高さ120センチの鏡で、下から上に向かって四分の一くらいの所まで斜めに割れた不吉な状態。
なんとも不覚であった。
仕方がないので斜めに割れた部分を水平にカットし、高さは短くなるが長方形に整えてそのまま使おうと考えた。姿見ではなく、単に空間演出用なので短くなっても特に不都合はないのだ。
ガラスカッターを持っていないのでサンダーにタイルカッターを取り付けて水をかけながらガリガリ切り落としたが、やっぱり切り口が凸凹して見苦しい(後で考えたら元ガラス職人のお客様に相談すればあっさり解決したかもしれなかった)。
そこで1×4の端材を使って受けを作り、凸凹のカット線をカバーすることにした。
お客様からのいただきもののルーターを使い、端材の上側にガラスの端が収まる溝を切り、下側の角を落とすとあっという間にそれらしい形になる。どうせなら塗装も一手間かけようということで重ね塗りしてクラック仕上げしてみた。やっているうちにだんだん気が入ってきて、エルパソ社のアイアンフック(648円にて販売中)を中心に留め付け、アーリーアメリカン調の完成度の高い仕上がりになった。

画像1/業務用の鏡なので厚みがあり、後始末も大変。

画像2/クラック塗装に使用したバターミルクペイント。名前の通りミルクに顔料を混ぜて作られる水性塗料。価格は高い。

画像3、4/端材でつくった木枠の塗装。グリーン系の下地塗装+オールクラックドアップ+オフホワイトの上塗り。上塗りが自然にひび割れて下地塗装が顔を出す。

画像5/中心にアイアンフックを取り付けてアクセントとした。高さが80センチくらいになって再生した割れ鏡。