名著であるため、ご紹介
『若松孝二・俺は手を汚す』 若松孝二 河出書房新社
昨年交通事故で亡くなった若松孝二監督が自身について80年代に語ったものだが、急死に伴ってか昨年末再出版されたもの。
私が学生時代、新左翼系の小劇場でこの人の講演を聴いたのがこの本が書かれた少し後くらいで、内容もかなり重複し、口語の文章なので、なんだか追体験したような気分になった。
講演会では当時アラブにいた重信房子さんら日本赤軍のメンバーと寝食を共にしてドキュメンタリーにまとめた「赤軍PFLP」という映画の上映もおこなわれた(若松さんの弟子で撮影を行った足立正生は後に赤軍正式メンバーとなり、国際指名手配されている)。若松監督自身は共産主義思想家ではなく、反権力というのが人生のテーマで、それを映像で表現し続けた生涯であったのだと思う。
ヤクザ上がりでピンク映画の世界を経て、売れっ子映画監督として一世を風靡した鬼才。
気が短く、暴力沙汰の絶えなかった無頼の映画人が、綺麗ごとばかりではない半生を振り返ってとつとつと語っている。
昨年交通事故で亡くなった若松孝二監督が自身について80年代に語ったものだが、急死に伴ってか昨年末再出版されたもの。
私が学生時代、新左翼系の小劇場でこの人の講演を聴いたのがこの本が書かれた少し後くらいで、内容もかなり重複し、口語の文章なので、なんだか追体験したような気分になった。
講演会では当時アラブにいた重信房子さんら日本赤軍のメンバーと寝食を共にしてドキュメンタリーにまとめた「赤軍PFLP」という映画の上映もおこなわれた(若松さんの弟子で撮影を行った足立正生は後に赤軍正式メンバーとなり、国際指名手配されている)。若松監督自身は共産主義思想家ではなく、反権力というのが人生のテーマで、それを映像で表現し続けた生涯であったのだと思う。
ヤクザ上がりでピンク映画の世界を経て、売れっ子映画監督として一世を風靡した鬼才。
気が短く、暴力沙汰の絶えなかった無頼の映画人が、綺麗ごとばかりではない半生を振り返ってとつとつと語っている。