店長日記

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本日の修理品/アルファ社 MA-1
画像1/丸編みリブは、まずコバステッチを解き、表地と裏地に挟んで固定された地縫いを解いて取り外します。

画像2/縫い代端をプレスで伸ばしておきます。

画像3/見頃側から手を入れて中表の状態にし、新しいリブ挟んで、縫い付け。この時、リブを伸ばしながら、皺が袖口回りに均等に出るように注意します。
本日の修理品/アルファ社 MA-1
1990年頃、MA-1の一大ブームがあり、国内で流通していたものはほとんどがこれでした。
アルファ・インダストリー社の民間向けMA-1。当店では堀越商会経由で輸入したものを販売していました。
まだ国内では本格的なミリタリーブランドが立ち上がる前の時代です。
左右の袖リブがボロボロ状態で、お客様のセルフリペアも限界なので、新品交換します。
丸編みのリブは、米軍放出品で、当店でストックしていたもの。わずかに色味は違いますが、取り付けてしまえば、違和感はないと思います。
袖リブは、内側から地縫いで取り付けられているため、袖口だけではなく、見頃の一部も解体して中表の状態にする必要があります。
MA-1カスタム
バズリクソンズの「Dタイプ」と呼ばれるMA-1。
1960年代以降のモデルで、リバーシブル仕様となっています。
表地は初期型と比較すると緑味が強く、裏面は鮮やかなレスキューオレンジ。
米軍放出の刺繍パッチを取り付けて、納品させていただきます。
B-10カスタム完成
渋染めしたレーヨン刺繍のパッチを縫い付けて完成。
新品のボディも、水通ししたことでヤレた感じに仕上がっております。
B-10カスタム制作中
右胸に旧字体で文字入れ。
コットン地に描く場合、滲み出ししないように塗料の粘度を調整します。
筆は百均の面相筆で、一回使うと筆先がダメになるので、使い捨て。
ネットでお買い物…LEDソーラーライト
日中に取り付け、日が落ちると同時に自動点灯。
本体は結構大きい(横8センチほど)のに、光量は豆電球ぐらいでショボい。
しかし電源不要で、どこにでも取り付けられるのは使い易い。
ネットでお買い物…LEDソーラーライト
電源不要の屋外ソーラーライト。
補助的な明かりとして、看板の周囲に取り付けるつもりで購入。購入前にレビューを見てみると、かなりの割合で点灯不良が発生するらしい。
まぁ、格安なので、そんなもんでしょう。
その点も織り込んで、多めに買い込んだ。
取り付け箇所に合わせ、プラボディを塗装。



半田市地域振興券 参加店舗登録
新市長の公約で、武漢肺炎(コロナともいう)による地域経済の落ち込みを補うための施策。
半田市民1人あたり2万円の地域振興券が郵送され、来月から利用可能とのこと。
当店も一応資格要件を満たしており、登録したところ、告知用のリーフレットやのぼりが送られてきた。
物品のご購入以外、修理工賃のお支払いにもご利用いただけます。
本日の修理品/シュガーケーン ファーストジャケット
修理した上衿と下衿をひっくり返して見頃に取り付けを行います。
上衿と下衿は、元々別の型紙で裁断されており、上衿の方がやや大きいので、取り付け位置で微調整を行います。

画像1/衿の下側を地縫いで取り付け。

画像2/上衿(元は下衿)をコバ縫いで取り付け。

画像3、4/作業完了。
本日の修理品/シュガーケーン ファーストジャケット
シュガーケーンが20年以上前に製作したファーストジャケット。
抜群の色落ちで、全体にコンディションは良いのですが、上衿腰が破れて口を開けています。
そのままタタキで穴を塞いでしまうのが最も簡単なやり方ですが、今回は一度衿を取り外し、穴を塞いだ後、上衿と下衿をひっくり返して取り付けを行います。

画像1、2/ビフォー。

画像3/衿の取り付けは、下側で地縫いされ、さらに上側でコバ縫いされています。要するに二工程で取り付けられています。

画像4/分離した状態。

B-10カスタム制作中
水通ししてゴワつき感の増したB-10と、渋染めしたレーヨン刺繍のパッチ類。
ちなみに、バズリクソンズB-10の洗濯絵表示は水洗い不可です。獣毛を使っている以上、当然です。
ショップとして、こういった手法を推奨しているわけではありません。
…念の為。
B-10カスタム制作中
今回はエイジングサンプル制作ということで、禁断の水洗いからスタート。
パッチ類は、あらかじめ渋染めしておきます。
ギャリソンベルト、リボーン!
当店定番の栃木レザーのギャリソンベルト。
ヌメのままのタン色と、工場で染色したブラウン、ブラックの三色展開しております。
今回はお客様のご要望で、ブラウンで仕上げられた新品を、ブラックに染め直すというもの。
オーバーダイされた革帯が、着用によって下地のブラウンが顔を出すよう、所謂「茶芯」の状態で納品します。
「茶芯」の定義は曖昧で、90年代のレッドウイング2268が、擦れて茶色の下地が顔を出すことからそう呼ばれるようになったようです。
当時、当店ではミドリ安全靴経由で2268を販売していましたが、その頃は「茶芯」なんて言葉も概念もありませんでした。

画像1/ビフォー。

画像2/アルコール染料を希釈せずに使用し、二回染め。

画像3/乾燥後、乳化性のオイルで仕上げ。

画像4/燻し仕上げした真鍮バックルをセットして完成。
レザーハンチングも丸洗い
最近でこそ、国内メーカーの流通品が増えましたが、以前は本革のハットやキャップといえば、USAのものがシェアを占めていました。
私用のニューヨークハットのハンチングは、20年ほど前に沢山扱っていたもの。オールドコーチの鞄のようにしなやかな牛革製。
日本人は欧米人に比べ頭が大きい(横幅が広い)ため、大きいサイズを中心に輸入されていて、これもL/XLサイズ。
被り物のようにフィット感が重要なものは、やはり国内メーカーの製品の方が優位だと思います。

画像1/洗面ボウルで手で押し洗い。

画像2/タオルで脱水し、日陰干し。

画像3/コンディショナーを薄く塗って保革と艶出し。
ネットでお買い物…フルードライターペン
主に自動車塗装の補修(タッチアップ)に使うものらしいが、レザーのペインティングにも流用出来そうなので買ってみた。
ペン先にタンクが付いていて、これに塗料を注ぎ、一定の太さでラインが引けるというもの。
これまで細い線を引くときには、付けペンやガラスペンなどを使っていたが、長い距離は引けないし、すぐに塗料を付け足す必要があった。この製品はノズルから一定量が出続け、手を留める必要が無いので作業性が良さそう。自動車用の塗料に使えるのだから、粘度が高いレザー用塗料ても大丈夫だろう。
次回のペイント作業で試用してみる。

画像/軸から斜めに取り付けられたペン先。ノズルの掃除用に細い針がセットになっている。
MA-1カスタム完成
制作したネームと、手描きのショルダーパッチを縫い付け。
ネームプレート制作
以前バズリクソンズで、L-2Bにオリーブカラーの細い革ネームの付いたものがありました。
今回はそれを模した革ネームを制作します。
表面はオリーブの顔料で塗装しますが、側面(断面)にヌメが出るようにしたかったため、少し大きめに作り、塗装後に裁ち落としました。

画像1/上下を大きめに裁断して印字。

画像2/顔料を塗布。

画像3/メタリックで文字入れ。

画像4/コバを裁ち落として完成。


スマホケース完成
今回の革は、植物鞣しの風合いをそのまま生かした素仕上げです。

画像1/コバ縫い。この段階で、スナップボタンは取り付け済み。

画像2/取り外した樹脂のカバーを縫い付け。

画像3/コバ磨きして作業完了。
スマホケース製作中
今回は、既製品では対応商品の無い機種のケースを制作。
革は、長年お付き合いのある革工房エル・パソ(阿久比町)さんご提供の鞣し革。
元々使っていてボロボロになったポリウレタンのケースから、樹脂のカバーだけ取り外し、再利用します。

画像1/ポリウレタンのスマホケースからカバーを分離。

画像2/粗裁ちした後、革漉き。

画像3/裏面の毛羽立ちを押さえるため糊を塗布。

画像4/糊面を磨き上げ。