店長日記

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日暮れどき
連日の猛暑にバテ気味の黒猫(注・当店の飼い猫にあらず)。
日が落ちてからヒョコヒョコとあらわれ、ビュイックのトランク上で身体をひろげて体温調整している模様。
アンビル製作
時々金属加工を生業にするお客さまに、店内で使用する道具や備品の製作をお願いしている。
鉄の丸棒を曲げたフックやノブ、大きなものではミシンのプーリーの外側に取り付ける手動ハンドルを現物合わせで作っていただいた事があった。
今回はリベットやスタッズの作業を行うときのアンビル(鉄床)の製作をお願いした。
おおよその寸法を指定してあとはおまかせだったが、筒状の物を作業する時に便利なようにフリーアームのミシン台のような形状にしてある。既製品の鋳物のアンビルでは奥まったところに届きにくく、作業がやり辛かったのだ。分厚い鉄材を溶接で組み合わせてあるので安定感があり、かなり応用範囲は広い。

画像1/出来上がったアンビル。

画像2/奥が長年使っている既製品のアンビル。
2013年秋冬バズリクソンズカタログ
バズリクソンズの2013年カタログが出来上がってきています。
平素当店でバズリクソンズの製品をご愛顧いただいているお客様に限り、店頭で差し上げております。かなりの冊数を確保しておりますが、シーズン前に無くなってしまう事がありますのでご入用の方はお早めにどうぞ。
綿花価格高騰につき
近頃、お手頃価格を売りにする量販系衣料の綿製品が以前に比べ、ずいぶん薄くなっていることにお気付きでしょうか?
カット・ソーも布帛のYシャツもペラペラで、日の光を通してしまいそうな程。
これは薄いのがトレンドな訳ではなく(店頭でそういう説明を受けたらウソです)、原材料が高騰しているためなのです。
材料の値上がりを価格に転嫁し辛い量販の商品は、生地を薄くして低価格を維持しています。
一方で品質を維持したいメーカーは、材料コストが価格に反映されますので、どうしても値上げするという方向になります。
今年も各メーカーの秋物の商材が少しずつ入荷していますが、同様の商品で昨年よりも若干値上がりしているのは、品質重視の結果だとご理解いただきたいと思います。
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ところで東日本の震災地で、塩害に強い綿花の栽培をしようというプロジェクトがありましたが、その後どうなったんでしょうね。
草木生い茂る季節
今日は早朝から自宅のある自治会の当番で、近くにある川の周囲の草刈りに参加。
8月も後半だというのに今年の暑さは厳しすぎる。日中、屋外で仕事をしている人達は大変だろう。
ショップの壁面のツタも今年は異様に伸びて、軒下を這い出した。
シャッターレールにかかってきているほどなので、近々剪定しないといけないだろう。
本日のニュースより
過去3年で親日派の財産28億円を没収=国の勝訴率は97%に—韓国

2013年8月15日、韓国・中央日報は、過去3年間で韓国政府が、日本による植民地支配に協力した親日派の子孫を対象に提起した訴訟で没収した財産の総額は322億ウォン(約28億円)に上ると伝えた。
(以上引用)

被害妄想にかられた非文明国はさすがにやる事が違う。
戦前にまで遡って親日罪を適用し、その責めを子々孫々に負わせようという発想自体が信じ難い。しかしこの伝でいけば、朴槿恵(パク・クネ)現大統領は、父親の朴正煕元大統領が大日本帝国の陸軍士官学校出身なのだから、それだけで弾劾の対象になるのではないか?
まぁ、どーでもいいけどね♪
ライブハウス・名古屋ケントス
名古屋、栄のケントスを訪れたのは何年ぶりだろうか。
オールディーズ専門の老舗ライブハウスで、全国展開しているのでご存知の方は多いだろう。
エルビスやリトル・リチャード、チャック・ベリー、コニー・フランシスといった50〜60年代の王道ナンバーのカバーが中心で、客席の間がダンススペースになっている。
今回はエルビス・プレスリーにどっぷりハマっているお客様からのお誘いで同行させていただいた。
お盆の期間中という事もあり、栄周辺はがらんとしていて交通量も少ない。入店前には、あまり人が少ないとライブは盛り上がらないので心配したが、杞憂であった。地下にあるライブハウスに入店して席に案内されたのは一回目のライブの終盤だったが、すでに数人の年配の方々がツインボーカルのおねーちゃんの歌声にあわせ、ところ狭しとツイストに興じていた。
一回のステージが35〜40分くらいで、インターバルが30分ほど入り、一晩に5、6ステージの演奏がおこなわれる。演目はダブる事は無いし、曲によってボーカルが代わり、レパートリーも案外沢山ある。パンピングのような激しい奏法でキーボードを演奏する女の子が目を引いた。客席の年齢層はかなり高めで、団塊世代の人も多いように思われる。それなりにマナーも良いし、バンドマンとも意思疎通が出来てライブに一体感もある。なかなか楽しい社交場なのだ。
リクエストしたチャビー・チェッカーやエルビスの曲も演奏してもらい、ほろ酔いで久々にツイストを踊り、心地よい疲労感で深夜に帰宅の途についた。
しばらく忘れていたライブハウスの熱気、生演奏の迫力、ダンスの楽しさを思い出した一夜であった。
ローン・レンジャー
大々的な宣伝のおかげか、いつもガラガラのシネコンでもそこそこ人が入っていた。
年配者もちらほら見かけたので、テレビ放映されていたのを観ていた世代が劇場に足を運んだのだろう。
舞台は1860年代後半、大陸横断鉄道建設を背景にした娯楽西部劇。
おたずね者の探索に向かって返り討ちにあい、一人だけ命を吹き返したレンジャーが、インディアンの助けを借りて再び悪党の成敗に向かう。劇中には白人のエゴで滅びゆくインディアンだけではなく、鉄道建設のために絶滅に瀕するバッファローや、黒人奴隷解放後に輸入された苦力を使役するシーン等も描かれるが、もちろん社会派の作品ではなく、あくまで娯楽作品である。
物語りは、老齢になってワイルドウエストショーで働くコマンチ族のトントの回想シーンで進んでいく。アーミー・ハマー演じるローン・レンジャーは優男すぎて印象が薄く、二枚看板というよりトントに主役を食われてしまっている。トント役のジョニー・デップのコミカルな演技はパイレーツ・オブ・カリビアンと同じようなノリであまり新鮮味はない。バリー・ペッパーは名作「トゥルー・グリット」ではネイティブのならず者を演じていたが、今回は騎兵隊長に扮していた。ダイナミックな活劇シーンはお金がかかっているとは思うが、いろいろと盛りつけ過ぎ。もうすこし整理して上映時間を短くした方が良かったのではないだろうか。
悪い出来ではないが、かなりの長尺で後半がダレ気味になるのが残念。
本日のニュースより
「アジアへの反省」触れず=戦没者追悼式で首相式辞—68回目の終戦記念日

68回目の終戦記念日を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。天皇、皇后両陛下と安倍晋三首相、遺族らが参列。戦争の犠牲となった約310万人(軍人・軍属約230万人、民間人約80万人)の冥福を祈り、改めて平和を誓った。安倍首相は式辞で、近年の歴代首相が表明していたアジア諸国に対する損害や反省などに言及しなかった。
(以上引用)

式辞の内容は過不足なく、この上あえて『アジア諸国に対する損害や反省』を付け加える必要などない。
こういう報道姿勢が自虐史観そのもの。
本日のニュースより
安倍首相、15日に靖国参拝せず 

私費で玉串料奉納へ安倍晋三首相は15日の終戦記念日に靖国神社に参拝しない意向を固めた。自民党総裁として、私費で玉串料を納める。尖閣諸島(沖縄県)や竹島(島根県)の問題を抱える中国、韓国との関係に配慮する一方、戦没者への「尊崇の念」(安倍首相)を表する必要があると判断した。
首相はこれまで、終戦記念日について「参拝するかどうか自体が政治的、外交的な問題になりうるので、行くか行かないかについては言わない」と繰り返してきた。一方、第1次内閣で参拝しなかったことを「痛恨の極み」とも語り、首相在任中の参拝に強い意欲を示している。
今年の終戦記念日の対応について、首相は慎重に検討してきた。4月の春季例大祭では参拝せず、神前に供える供え物「真榊(まさかき)」(サカキの鉢植え)の奉納にとどめたが、それに準じた。首相は靖国神社の最も重要な祭事である春と秋の例大祭を重視しており、例大祭に対応をあわせる意味合いもあるようだ。
(以上引用)

残念の一言。
あえて終戦記念日でなくてもという理屈もあるが、いいがかりを付けてくる周辺国の意図を挫くためにも、尚更15日に参拝していただきたいと思う。
パッチ縫い付け
お預かりしたウイリアム・ギブソンのベストにレザーパッチを取り付けていきます。
 
画像1/右胸に縫い付けるパッチは柔らかいレザー製。このベストは内側が毛足の長いボア状になっているので縫いズレが出ないよう注意が必要。

画像2/前身頃完了。

画像3/背中にレザークラフトのパッチを縫い付け。あらかじめ溝切りし、下穴を開けた上で作業を行う。

画像4/後ろ身頃完了。
とりとり亭本店にて
地域の名店、青山駅東の炭火焼き鳥『とりとり亭』さんを時々利用させてもらっている。
昨日は当店の閉店後にお客様二人と連れ立って訪問し、グビグビと生ビールをあおりながら、おまかせの串焼きを堪能した。
本当に何を口にしても美味しい上に良心的な価格でコストパフォーマンスが良い。
この店の北川社長は10数年で一大チェーンを築き上げた方で、大成功した今も自ら厨房に立ち、一串入魂で串を焼き続けている。また焼き鳥だけではなく、魚介類も地元の新鮮なものを提供してくれる。
年代もバラバラな三人組での会食は初めてだったが、いろいろと話題に事欠かず、あっという間に時間は過ぎて深夜の散会となった。
次回は三ケ根山登頂&殉国七士廟参拝後のささやかな直会(なおらい)で利用させてもらおうと思っている。
パッチ縫い付け(下準備)
今回はウイリアム・ギヴソンのベストの前後にレザーパッチを縫い付けます。
お客様から持ち込まれたパッチの一つはハンドカービングされた厚みのあるもので、コバにあらかじめ溝切りをしておきます。厚みを減らすことで針が進みやすくなり、下地になるベストの生地を傷めずに済みます。糸の収まりも良いので見た目もスッキリします。
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今週末から各メーカーが夏期休暇に入りましたが、直前に仕上がった新商品が沢山入荷しておりますので順次ご紹介していきます。
パッチ縫い付け
関東のお客様の依頼でAN-J-4へパッチを取り付けます。
シープスキンのAN-J-4はA(陸軍航空隊)とN(海軍)の共用モデルで、1940年代に採用されたレアな型式。
B-3と同様、身頃に羊革をそのまま使用し、内側が羊毛になっています。取付けるパッチはイーストマン社の手刺繍のもの。
厚みがあって不安定なシープスキンに出隅が鋭角のパッチを縫い付ける際は、角の縫い返しのところで糸のテンションが変わらないよう注意が必要です。

画像1/B-3並に手足が長く、厚みのある身頃。

画像2/縫い始めと縫い止まりの糸は上下共裏側へ引き出して始末する。今回上糸は黒で下糸は生成色。

画像3/作業完了。
 暑さ厳しき折り…
酷暑の続く中、最近なりをひそめていた黒猫(注・当店の飼い猫にあらず)を発見。
ショップ北側のレンガ敷きのスペースに、不自然な姿勢で横たわっていた。
ピクッともしないので、もしかして行き倒れたか?と一瞬思ったが、熟睡しているだけであった。
ウエスコ・BOSSスタッズカスタム進行中
画像1/フロントストラップの中央には赤のカラースタッズ。バックル用の穴が不必要に中央近くまであいているが、それを避けるようにスタッズを配置。

画像2/シャフト上部は真鍮のスタッズでぐるりと囲うように配置。サイドの開きの周りはストラップがかかる部分を除いて打ち込む。マチの部分の縫製仕様はブーツによって異なるので、現物合わせでスタッズの二本爪がしっかりかかる位置に配置します。

画像3/シャフトの前面中央にも打ち込む。

画像4/裏側のツメがしっかり折り込まれていることを確認しつつ作業を進める。
本日の修理品
レプリカではなく、当時モノのリーバイス・ビッグEのジャケットです。
一見コンディションは良いですが、40年以上前に生産されたもので、チェーンミシンで縫われた内側各部が糸切れを起こしています。
これ以上解れが広がらないように地縫いミシンでステッチの上を押えて補強していきます。
糸はデニムの地色に近い藍色の綿糸で50番手を使用します。
スタッズ加工
ワークブーツの最高級ブランドであるウエスコのBOSS。
オーナーはバイクに乗る方ではないので、タウンユースを前提に短かめのシャフト、薄めのビブラム430ソールの組み合わせでオーダーされたようです。
これから時間をかけてフロントストラップとシャフト全体にスタッズを打ち込んでいきます。
変身
当店のデッキの丸柱で、サナギの殻を破って成虫になる蝶。
正式には「変態」と言うらしい。
羽化するところを初めて間近で見た。