店長日記

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WAH MAKER
日本ではほとんど知名度が無く、商品も少数しか流通していない「ワーメイカー」のダックパンツ。
西部開拓時代のウエアに特化したマニア向けの商品を展開する、まさに知る人ぞ知るアメリカブランド。
このパンツもオールドウエストそのままの雰囲気で、極端なハイウエストに取り付けられたメタル釦にサスペンダーを付けて着用する。ベルトループは付いていない。いわゆるウエストオーバーオールのスタイル。つくりは粗雑で、シルエットは限りなく野暮ったい。とても店頭で売れるような代物ではないが、自分用に一本調達してみた。西部劇に出てくる農民のようなスタイルも作業用には丁度良いかなと思ったのだ(野良仕事はしないけれど…)。ファニーが輸入窓口になっており、小口注文も受けてくれたので、他のインポート品と同梱包でデリバリーしてもらった。
サスペンダーは手持ちの古いモノを使えば良いと思っていたところ、トンボ(革タブ)のボタン穴が小さ過ぎて収まらない。サスペンダーがないと穿けないので、手持ちの材料で現物合わせで作ることとした。
ここにきて消費増税のゴタゴタにはようやく目処がつき、店頭業務は落ち着きを取り戻しつつある。

画像1/腰帯が広く、ハイウエスト。尾錠が付いて右側のみのポケットは、リーバイスの1880年代のディテールとも共通。

画像2/腰帯の背中心には割りが入る。

画像3/トンボ式のサスペンダーは暇をみて製作予定。
桜は散れど…
本日は快晴ですが、桜花を吹き散らすような強風です。
こちらはこれから開花時期を迎える当店のメキシコ万年草(mexican stonecrop)。
名前の通り、旺盛な繁殖力で世話要らず。
スタッズベルト(テストサンプル)製作中
民主党政権の置き土産、いまいましい消費増税のおかげで、値札の付け替えや、WEBページの修正など、毎日かなりの時間を取られている。
本日やっと、燻しを終えたスタッズを使って一本サンプルを仕上げてみた。

画像1/薬品で燻した真鍮スタッズとバックル。同じ条件で燻すと、表面積の小さいものほど短時間で真っ黒になる。

画像2/以前製作した型紙を利用して渦巻き状のデザインで打ち込み。

画像3/刷毛で手染めした濃茶の革帯に良くマッチする。
無常観
お客様が古今和歌集の歌をメールで送って下さいました。

<世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし>

こういう感性は日本人独特のものです。
支那人や朝鮮人やロシア人やメキシコ人やアメリカ人やイギリス人には理解不能だとおもわれます。
桜の見頃は今週末が最後でしょうか。
花見に繰り出す方々も多いかと思います。
パッチ縫い付け/G-1
裏地側で縫いずれが出ないように注意しながら一つずつ縫い留めていき、G-1のフルデコレーション完成。
パッチ縫い付け/L-2B
この時期、さらりと羽織るのに丁度良いライトゾーン用のフライトジャケットL-2B。
ご購入いただいた512BOMBパッチを右胸に縫い付けました。
パッチ縫い付け/G-1
今回のベースはバズリクソンズのG-1。
以前、前身頃にいくつかパッチを縫い付けさせていただいており、加えて後ろ身頃と両腕にもびっしり縫い付けることになりました。
G-1は後ろ身頃左右に運動性能を上げるためのプリーツがあり、その奥には縦に2本ゴムが仕込まれ、プリーツが開閉するようになっています。
今回の作業ですべて縫い留めてしまうことになりますが、ゴムのテンションがかかっている状態での作業になるので、表裏の縫いずれに充分注意しながら進めていきます。
先の「慰安婦問題」に関する河野談話の見直しを政府に求める国民運動(署名活動)で集まった署名は杉田水脈議員事務所宛、郵便にて発送しました。
維新の会の保守系議員を中心とした今回の署名活動は、これを国民の声として安倍総理に直接届け、強く訴えかけるものです。現在政府は河野談話の見直しはしないという立場ですが、閣議決定されていない河野談話に代わり、あらたに内閣の意思として安倍談話を発表することは可能です。それには多くの国民の後押しが必要です。
ご協力頂いた方々に心から御礼申し上げます。
桜並木
近くの公園沿いの桜並木が美しい。
本日は風が強く、花びら舞い散る桜吹雪状態であった。
本日の修理品/シュガーケーン スタンダードジーンズ
これも前回の修理品同様、股ぐりが傷んでパンクしています。
左身頃に大きめに当て布し、インシームにはテープを当てて補強します。

画像1、2/ビフォー。

画像3/裏張りした状態で表側からタタキ。出来るだけ目立たないように、地の目に沿って針を落としていきます。

画像4、5/アフター。
燻し
真鍮のスタッズは箱出し状態ではピカピカ輝いていますが、やがて酸化して10円玉のような鈍い色になっていきます。
そのじっくり熟成されるような色変化を楽しむのも一興だと思うのですが、そんなに待っていられない!というエンドユーザーの声や、サンプルだけでも色の付いたものが欲しい!という販売サイドの声にお応えして、燻し処理したスタッズを使用してベルトを製作します。

画像1/ビフォー。

画像2/アフター。燻しにはいろいろな方法がありますが、今回は薬品を使用。
パッチ縫い付け/A-2
しっとりしたオイルドレザーのA-2にエアフォースマークを縫い付け。
縫い付け部分に厚みがあるので、刺繍のトリミングにあらかじめ下穴を空けた上で作業を行います。
岐阜県のお客様からの依頼品です。
ザ・メキシカン
こちらは所有しているウエスタンブーツの中で最も着用頻度が低いメキシコ製の一品。
こういう人目を引く悪趣味な意匠はメキシコ人によるものが多く、アメリカ製のメジャーブランドのものでは見た事が無い。メンテナンスがてら、数年ぶりに足を通してみた。
本日はこのいでたちでお客様をお出迎えするとしよう。
春の息吹とともに、ヘビも冬眠から目覚める時節でもあるし…。
本日の修理品/リーバイス606
オレンジタブのリーバイス。
二本針ミシンが多用され、ポケット周りも二本の並行ステッチで縫製されているのがオレンジタブの特徴です。
股ぐりがかなり傷んでおり、このままでは穿けません。この状態で修理するかどうかは費用との兼ね合いもあるので微妙なところですが、思い入れがあるので修理したいということでした。
力のかかる部分なのでかなり大きく当て布をし、出来るだけ目立たないようにタタキで始末します。
春の三ヶ根山・殉国七士廟再訪
一昨日は総勢6人での登山行となった。
いつものように朝、JR半田駅で待ち合わせ、電車を乗り継いでJR三ケ根駅へ。コンビニでお供え物を買い、そこから登山口へは徒歩で30分ほどである。今回登山口に着いてみると、意外にも山頂に続く道の草木がきれいにはらわれていた。この時期、このコースだと鬱蒼と茂った草木をかきわけ、体中にまとわりつくクモの巣と闘いながら進軍することを覚悟していたのに…。
おそらく地元の有志の方によるものだが、ありがたいことである。
というわけで、いつになく余裕の登頂となった。天気も気温は高めだったが日射しが弱く、登山向きの日であった。ただ個人的には、無事参拝を終えたあたりで花粉の大量飛散による症状が一気に出て苦しいものがあったけれど。
いつものように廟の案内人の方の休憩所で蕎麦をいただき、明るいうちに帰途に着いた。

画像1/山道を上がりきると出現するコンクリートの擁壁はロープウェイの跡。東側の絶景が見渡せる。

画像2/山頂の展望台付近から観た蒲郡側。この辺りは車で登ってきた観光客に人気のスポット。

画像3/沿道には水仙がポツポツ咲き始めていた。

画像4/迷って入ってきた観光客があわててUターンする、厳めしい殉国七士廟の石柱。

画像5/石柱の奥に進むと廟が出現する。殉国七士廟の由来が彫られた石板。

画像6/廟へ続く山道を少し上がったところにある頂上の看板。

画像7/帰りは登りとは別の道で山を下りる。巨木の林を抜けて下山。
本日の修理品/リゾルト710
リゾルトはデニムの愛好家の間では知られていますが、旧ドゥニームの名物デザイナーが立ち上げた新ブランドです。
「旧」というのは、神戸のアパレルメーカー、ワールドの関連企業のブランドだったドゥニームという意味で、現行ドゥニームは全く別の運営会社によるものです。
修理品は全体に複数小穴が空いた状態。仕事中の着用で、ガラス片によるものだそうです。
直径数ミリの穴なので接着芯で裏張りし、タタキで始末しますが、左ポケット布に空いた穴についてはポケット外周りを解体して補修しなくてはなりません。

画像1/前身頃は右足付け根2箇所、前立て脇3箇所。

画像2/後ろ身頃は右ポケット付け1箇所、左ポケット袋布4箇所。

画像3/ポケット周りを解体。

画像4/接着芯で裏打ちして、表側からタタキ。

画像5/タタキを終えた状態。

画像6/ポケット外周りを再縫製。
本日の修理品/ファニー ライダースウォレット
ライダースウォレットのチェーンを留めるドロップハンドルは、本体に開けられた6ミリ径の穴に裏からネジ留めされています。
今回はポケットにウォレットを差している状態でチェーンを引っかけてしまい、強く引っ張られて裏の留めネジごとドロップハンドルがすっぽ抜けた状態。穴のまわりのレザーが切れており、こうなるとネジで留め直してもまた抜けてしまいます。こういう場合は、元の穴を完全にカバーするかたちでレザーのタブを製作し、丸カンを取り付けて対処します。

画像1/ドロップハンドルが留めネジごと抜けた状態。穴の周囲の革が切れている。

画像2/用意した革タブと馬具用の胴無垢リベット。

画像3/リベットはカシメながら先端をカットしていき、最後に一体化させるように先端を潰して固定。

画像4/バリを完全に削り落として完成。

*当店で販売した商品以外はお断りする場合がございます。
置き土産
4月からの消費税率変更に伴って発生する価格の表示変更は大変です。
直前まで5%の外税表示もしくは消費税5%込みの総額表示だったものはすべて変更しなければなりません。
そこで、少しずつでも早めに対応できるように、親切な当社担当の東洋・野崎さんが先週来店時に置いていったタックシール。(+税)が連続印刷されております。現行の総額表示欄(W/TAX¥ーーー)の上に貼付ければ、本体価格のみの表示となり、レジで3月末までは5%、4月以降は8%加算するという訳です。これならすぐにでも作業に取りかかれます。
…しかし、このタックシール、切り込みは入っていません。カッターナイフで細く短冊に切った上で、一枚一枚裏シートを剥がし、貼付けなければいけません。当店の東洋関係のストックは1000点を越えます。すこし貼ってみた段階で、ノイローゼになりそうなのと、とても4月に間に合わないことがわかりました。
こんなときは切実に人が欲しい!と思いますが、こんな時だけです。
ですので、4月以降も店頭では新旧表示が混在します(たぶん大半は旧表示ですが…)。
レジの前と、店内に申し開きの張り紙をして凌ごうと決めました。
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
パッチ縫い付け/B-15
バズリクソンズの初期品番のB-15。
もともとカスタムモデルとして生産されたもので、右腕と左胸にはパッチが取り付けられていました。
今回はお客様の手持ちのレザーパッチにトリミングを取り付けた上、右胸に縫い付けしました。