店長日記

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看板付け替え
作ってもらったアルミ製のベースに、プラダンのロゴを接着して正面看板は完成。
昨日の午前中、イエローガレージさんに来てもらって傷んだ看板と付け替えを行った。

画像1/バランスを見てロゴを配置し、工業用の両面テープで貼り付けて看板は完成。

画像2/古くなった看板を取り外すイエローガレージさん。風で飛んだりしない様にネタにガッチリと留めてあったので、外すのに一苦労。

画像3/取り外した看板。当時ミシン屋さんに貰ったベニヤ板で製作し、一人で取り付けを行ったので大変だった。

画像4/設置完了。今後は腐食の心配はないので、軽くメンテナンスする程度で済む。
フィリグリー・ギャリソンベルト
以前に同素材の組み合わせでウォレットとコインケースを納めさせていただきましたが、ベルトも追加オーダーいただいておりました。
ファニー工場長、久保氏による渾身の一作。
1+3/4インチ(45ミリ弱)幅のベルト全面に繊細なフラワーカービングが施され、タン/ブラックに染め分け。背景の所々をナイフで切り取り、ブラックのリザードを挟み込み。剣先にはブラックのクロコダイルが複雑な形にオーバーレイされています。9か所のフラワーポイントにはガーネットを埋め込み。バックルの留めボタンは純銀コンチョを使用。
*バックルは別売り

参考価格/178600円(税別)  
とりあえず設置
この八方ミシンは手回しで操作するので、モーター類のスペースは必要ない(モーターを取り付けた場合にVベルトが掛けられるようにプーリーは付いているが…)。
頑丈なテーブルさえあればいいのだが、あらたにテーブルを増やすスペースもないので、他のミシンと天板をシェアすることにした。このミシンを使うときはテーブルの反対側に丸椅子を置いて作業するのだ。
ミシンの四隅には6ミリのネジ穴が開いているので、天板にドリルで穴をあけて、下からボルトを通して固定する。汎用品のステーを利用してチーズ巻きの糸も固定できるようにした。
ところで朝一番に、近くのホームセンターにネジを買いに行ったら、駐車場でショボくれたおっさんと一緒になった。よく見たら、学生時代の同級生だった。
おっさんになったお互いの近況を少し語りあって帰ってきた。

画像1/仮置きしてみる。鋳物のヘッドだけでも相当重い。

画像2/位置決めしたら天板に穴あけ。

画像3/上糸を設置できるようにステーを加工して天板にネジ留め。

画像4/設置完了。鉄製のミシンは造形が美しい。
八方ミシン購入
修理用に以前から欲しいと思っていた八方(HAPPO)ミシンを購入した。
縫製作業中に、針の進行方向を360度自在に転回させることが出来る特殊ミシン。このミシン自体あまり流通していなくてチャンスが無かったが、たまたま出物が見つかったので迷わず購入した。
これで何が出来るかというと、カバンの底や、上着の肘部分、グローブや靴のシーム部分など、地縫いミシンでは縫製不可能な立体の奥まった箇所を縫うことが出来るのだ。
それほど出番がある訳ではないが、このミシンを使えばほとんどの箇所がカバーできると言っても良いくらい。
業務用ミシンはそれぞれ癖があるので、これから使いやすいように各部を調整して、ちゃんと稼働するようにもっていく。
その前に、鋳物でできたこの重たいヘッドの設置場所を考えなくてはならないが…。
スコードロンパッチ鋭意製作中
他の案件と並行してパッチのペイント作業も進行中。
今回は厚めに色を重ね、仕上げで部分的に上塗りを剥がして中古感を演出する。
看板製作
プラダンを使って店舗の正面看板に貼り付けるロゴを製作中。
表面をさらっとサンディングして足付けし、油性ペンキをローラーで塗る。下地が黒なので、重ね塗りしないと鮮明な赤色は出ない。屋外作業中、風が強くて表面に相当埃が乗ってしまったけれど、遠目に見る分には問題ないのでそのまま進める。
赤が乾いたら、部分的に濃色を重ねてグラデーションにするつもり。
来週イエローガレージさんに手伝ってもらって設置の予定。

☆☆☆ お知らせ ☆☆☆

明日11月4日(金)は、都合によりPM3:00〜PM8:00の営業とさせていただきます。
秋の三ヶ根山・殉国七士廟再訪
もう何度も足を運んでいるので回数も憶えていないが、最初に登頂したのは日記によると2012年の10月2日だったので、4年前ということになる。
昨日は朝起きると雨が降っていたが、午後からは晴れの予報だったので構わず出発。
JR線を乗り継いで三ヶ根駅に向かう途中で、沿線の列車内で急病人が出たとかで数十分列車が停止するというアクシデントがあった。私達はどうということは無かったが、通勤途中だった人は大変だったろう。
三ヶ根駅に降り立つころにはすっかり良い天気で、気持ちの良い登山行になった。
夜は青山駅周辺で直会。

画像1/JR三ヶ根駅から徒歩で登山口に向かう。国道から見える三ヶ根山全景。

画像2/登山道はいくつもあるが、いつもと同じルートで頂上へ。ロープウェイの跡地から見渡せる東側の絶景。

画像3/休憩所で食事した後、離れたところにある慰霊碑へ移動。入り口にある岸信介元首相が揮毫した巨大な石柱。

画像4/奥へ進み、廟の前で。いつ訪れても美しく手入れされた廟周辺。

注)殉国七士廟には戦勝国の報復裁判でA級戦犯とされた東条大将以下七人の戦争指導者のご遺骨が眠っている。これは埋葬を許可しなかった米軍から有志が奪還し、紆余曲折を経てここに安置される事になった。この七人のA級戦犯とされた方々は靖国神社に合祀されているが、それについて特定の国が不当に干渉してくるのは周知のとおり。
明日は三ヶ根
明日は、JRを乗り継いで三ヶ根駅から徒歩で登頂する正参道コース。
山頂周辺に数多ある大日本帝国陸海軍顕彰碑や、殉国七士廟をお参りする。
この時期の気候が、三ヶ根山登頂には最も適していると思う。
看板製作
ヒマを見て、店舗の正面看板に貼り付けるロゴを製作している。
新調した看板本体にペイントしてもいいのだが、遠目だとカッティングシートと変わらなくなってしまう。ロゴ部分が一段盛り上がってるようにしたいので、別に作って貼り付けることにしている。
ホームセンターに材料を探しに行ったら、加工し易そうなプラダン(プラスチックダンボール)が目に入ったので、油性塗装できることを確認したうえで購入した。表面にうっすら縦縞が入っているが、悪い感じではない。
ロゴを下描きして、カッターナイフで切り出した。
いただきもの
新編「知覧特別攻撃隊」。
三ヶ根山への慰霊登山行で先導役を務めてくれているHさんが、熊本にある知覧特攻平和祈念館を訪問し、お土産にいただいた資料集。
非常に有名な施設で、検索すれば山のように情報があるので説明するまでもないが、戦争末期に陸軍によって編成された特別攻撃隊の出撃地がこの知覧にあった(海軍の神風特攻隊の陸軍版)。
残念ながら私は行ったことがない(国内は四国より南に行ったことがないのだ)。
平和祈念館とあるとおり、特攻そのものの非人道性を批判し、二度とあってはならないとの思いで、亡くなられた方々の慰霊と、恒久平和を願うのが趣旨の施設となっている。
遺書、遺詠などの資料とともに収められた隊員たちの、出撃前のにこやかな表情がかえって哀しい。
タンカースリメイク
はじめて対応するケースで、タンカースジャケットの背中のアクションプリーツを開閉しないようにたたきつけするという作業。
ベースは映画「タクシードライバー」の仕様で、パッチとステンシルが付けられたマッコイズの旧品です。実際劇中に登場するタンカースはアクションプリーツが開かない様に手が加えられていたようで、それと同様にとのご要望です。
プリーツのコバステッチの上をたたいて閉じますが、キルティングの裏地が付けられているので、部分的に取り外して上手く表地だけで縫い留めを行います。

画像1、2/ビフォー。

画像3/キルトの裏地の脇を一旦開く。

画像4/表地のアクションプリーツを折り込み、 しっかり固定した状態でコバステッチの上をたたいて閉じる。この時、裏地を縫い込まない様にミシンの下側に裏地脇の開きの部分がくるように調整しながらの作業。

画像5/キルトの裏地の穴を塞ぎ、作業完了。

タンカースはG-1のようにプリーツの内部にゴムが仕込んであって開閉するわけではなく、ただ生地が折り込んであるだけ。開きっぱなしで後ろ身頃が膨らんでしまうのを嫌って、閉じ込んだのかもしれない(想像)。タンカースは元々第二次大戦でヨーロッパに進軍した戦車兵が着用したものだが、この映画ではロバート・デニーロがベトナム戦時に着用したという設定になっている。
ネットでお買い物…藍川由美CD「レクイエム」
藍川由美さんは芸大出身のソプラノ歌手。
日本の伝統的な楽曲を取り上げ、CDにして発表している。
本作は古関裕而作曲による軍歌、戦時唱歌のカバー集。たまたまYoutubeでこれに収められている「嗚呼神風特別攻撃隊」を聴き、これは買わなくてはなるまいと思った。
しかしとっくに廃盤になっていて、いろいろ探して手に入れたのは実売品と同内容のプロモ版。全16曲はすべてピアノ伴奏だけで、圧倒的な表現力で歌い上げる。
鶴田浩二も歌った、「ラバウル海軍航空隊」は、鶴田版では2番が省かれていたが、こちらは1番~4番までフルコーラスで入っているのが嬉しい。
ベルトサイズ詰め
他の作業がいろいろ入って中断していたベルトのサイズ詰め。

画像1/漉き上がった折り返しの部分にバックルピンが収まる穴をあけ、ネジ留めする丸穴を一列あけ足す。

画像2/染色。バックルを外したところ。遊輪を挟み込むため折り返しが長くなり、4か所でネジ留めされている。

画像3/染料が乾いたら遊輪を挟み込み、ネジ留めして作業完了。裏側には元のバックルピン用の長穴が残る。

画像4/表側。これで帯の全長が4,5センチ(穴二つ分位)短くなっている。
お客様のトライク
カンナムっていうフロント二輪の独特のスタイルをしたトライク。
名前くらいは知っていたが、カンナムっていうくらいだから韓国製だと思い込んでいて、「そんなの、誰が買うんだよ。走行中に火を噴きそうじゃねーかw」とバカにしていたら、スノーモービルを作っているカナダの会社らしい。
…勘違いしていた。
二輪ベースのトライクではなく、専用設計されていて、高回転の1330CCのエンジンを搭載する。ちょっと跨がせてもらったが、ライディングポジションはとても楽で、ロングツーリング向き。
名前を変えたら、もっと売れると思う。
ベルトサイズ詰め
ケイシイズの38ミリ幅ハーネスベルト。
以前に34インチでオーダー制作させていただいたものですが、ずいぶんとお痩せになり、剣先がもたついている状態。
バックル側を断ちなおして長さを詰めますが、このベルトは剣先を収めるための遊輪がついていて折り返しが長くなっており、4か所でネジ留めされています。穴と穴の横の間隔が4,5センチになっているので、今回はこの穴を利用し、同間隔で穴を一列あけ足して留めることにします。
折り返しになる部分は革を漉き直し、バックルピンが収まる穴もあけ直しになります。

画像1/ビフォー。

画像2/バックルを外したところ。遊輪を挟み込むため折り返しが長くなり、4か所でネジ留めされている。

画像3/曲げ代を革漉きで半分程度に漉く。

画像4/漉きの作業完了。
看板製作
現在店舗の正面に取り付けてある看板の傷みが進んでいて、そろそろ限界なので、ベースごと新調することにした。
看板は何度か作り直していて、今のは10年くらいになるだろうか。その間に塗り替えは何度かおこなったが、ベースがもうひび割れてきていて、もちそうにない。なにせ知り合いのミシン屋さんに貰った大きなベニヤ板を使っているので、もともと屋外使用には無理があったのだ。
今回はベースをきちんと作ろうということで、イエローガレージさんにお願いしてアルミの角パイプで骨組みを作り、表面もアルミの薄板を取り付けてもらった。角パイプは四隅をきれいに溶接してあり、アルミ溶接に長けた職人さんに依頼したようだ。文字の部分は今使っているのと同様に、アクリル板を切り抜いて色を塗り、貼り付けるつもり。
シンプルで視認性が良く、長持ちするものを作りたい。

画像1/現在の看板は補修を繰り返して遠目にはきれいに見えるが、ひび割れがヒドイ。

画像2/新調したアルミのベース。横は180センチほどある。
本日の修理品/バズリクソンズ 大戦モデルジーンズ
関東のお客様からの依頼品。
後ろ裾が擦り切れているのを、長さを変えずに修理します。
そのままの状態ではミシンをかけられないので、一旦裾線を解体し、裏張りして補修した上で、あらためてチェーンミシンで巻き直します。

画像1、2/ビフォー。

画像3/裾を解体したら、プレスで伸ばしておく。

画像4/穴の箇所を裏張りしてタタキで補修。

画像5/チェーンミシンで再仕上げ。
名著であるため、ご紹介
『もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら』工藤美代子著 メディアファクトリー

工藤美代子さんといえば、私にとっては昭和の偉人たちの伝記作家であり、この人を通じて、笹川良一や岸信介、吉田茂などの思想と行動をより深く理解することができた。
しかし一方でこの人は、自らの体験をもとにした怪談話も刊行している。それもあくまでもノンフィクションライターの姿勢を崩さず、一切脚色することなしに書いているのだ。もちろんそれらは、人一倍感受性が強いというご本人が「見た」「聞こえた」という、主観に基づいたもので、実証できるようなものではない。
私は所謂オカルトやスピリチュアルの類は全く信じていない人間である。そういうのを飯のタネにしている自称「霊能者」なんていう人種は大嫌いだし、コイツら死ねばいいのに!と常々思っているくらいなのだ。
しかし、飾り気のない文章で綴られているこの人の体験記には、背筋をゾクッとさせられる怖さがある。不思議な現象の裏には哀しいストーリーがあり、それがまた胸にささり、怖さを増幅させる。救いといえば、この人がそれらの事象を淡々と受け止め、取り除こうとか、克服しようとか思わず、折り合いをつけて共生しているということだろうか。
海外での話や、文壇におけるエピソードなども出てくるので、エッセーとして読んでも退屈はしない一冊。
ブランドバナーもDIYで
「東洋」の行書部分は、オフホワイトでベタ塗りしておいて黄色を乗せ、赤で縁取りするつもりだった。
しかし、下地を塗っている途中段階のかすれた感じも悪くないので、これでいいやと思い直した。中央の「TAILOR」のロゴは、黄色(+オレン ジ)で上塗りすることに…。
これで一応の完成。
塗料は耐水性なので、さらっと水を通してみてもいいが、とりあえずナマ生地のまま掲示するつもり。
そういえば20年ほど前に、関西の某ショップ(兼メーカー)の依頼でバナーを描いたことがあった。
二つ返事で引き受けて、送られてきた生地に、同封の図柄を描いて、請求書と一緒に返送した。しかし翌月になっても入金されないので、電話すると、 「近々振り込みます」の返答。しかし翌々月まで待っても入金がなく、また電話で催促して、結局三か月後に回収した。それっきりそことは縁がなかったが、数年前に、以前そこの社員だった人と、別の取引先で偶然会って、話をする機会があった。「あのおっさん(社長)、ホンマ金払いが悪いんですわ」と、その人も言っていたので、元々そういう人だったのだろう。
まぁ、踏み倒された訳じゃないからいいんだけどね。