2022年2月

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本日の修理品/シュガーケーン スタンダードジーンズ
右ポケット口が大きく破れている状態のSC41947。
縫い代も欠損しているので、キレイな修復は難しいですが、これ以上傷みが拡がらないようにリペアしました。

画像1、2/ビフォー。

画像3/タタキを入れた上で、裏から綾織テープで補強。

画像4/作業完了。
パッチ縫い付け/B-10
バズリクソンズのB-10にビンテージのネームタグ(無刻印)と、再生繊維で刺繍されたパッチの取り付け。
お客様のご要望で、ネームタグは右胸に…。
本日の修理品/ヴィンテージギア コットンパーカ
コットンパーカの袖口修理(リメイク)の続き。

画像1/牛革を短冊状にカットし、革漉き。

画像2/折れ山の破れを包むようにパイピング。

画像3/作業完了。前立て端や、ポケット口の三角止めに使われていた革と色味の近い革を使用しております。
本日の修理品/ヴィンテージギア コットンパーカ
袖口の折り返し部分が破れ、化繊の中綿が出ている防寒用のコットンパーカ。
奇麗に修復することは困難で、タタキを入れるにしても周囲の解体が必要です。
お客様とご相談の上、革を薄く漉いて、袖口の破れを覆うようにパイピング始末することになりました。
ジャケットの前立てや、ポケット口の始末に本革が使われており、それと色味の近い革を使用して作業を進めます。
ナイロン・エイジング
1996年にお買い上げいただいたバズリクソンズのB-15C(MOD)。
26年経て、オリーブグリーンのシェルは色が抜け、黄緑がかっています。
お客様のご好意で譲り受け、店内に展示中。
鉄焙煎
今回は作って四日後の錆酢(酸化鉄溶液)にタンニン鞣しの牛革を一日漬け込んでみた。
結果、染料で染め上げたのと変わらないくらいの黒色に…。
カットしてみると、革の内部まで黒変している。化学反応によるものなので、染料や顔料のような色落ちも無い。
製品として焙煎する場合は、この後、重曹溶液に漬け込んで中和し、酸化や型崩れを防止するそう。
あくまで革に含まれるタンニン(渋)による化学変化なので、同じ牛革でもクロム鞣しのものでは効果は出ない。

画像1/ベルト用の5ミリ厚の牛革。

画像2/錆酸は臭いがキツイので、屋外で一日漬け込んだ。

画像3、4/芯まで真黒。
店頭ラックもDIYで
スポンジと竹串、綿棒を使ってざっくりとペイント。
軽くサンディングして仕上がり。
ちなみにこのコーナーで長年販売していた、バズリクソンズのメンテナンスオイルは廃番になりました。上質で手頃な価格だったのに残念。
代替品の販売予定は無いそうです(当店担当者談)。
店頭ラックもDIYで
昨年末に、カゼイン塗料でひび割れ感を演出した小物用の木製ラック。
側面がちょっと寂しいので、カラベラとも相性の良いサボテンの絵柄を描き加えてやることにした。
スポンジを切ってステンシルを作り、ペタペタ押していくだけの簡単な手法。
描き終わったら、少しサンディングして表情をなじませてやるつもり。
ジーンズリメイク/シュガーケーン ブーツカットジーンズ
ブーツカットのリメイクの続き。

画像1/糸切りで元の地縫い線を切って開く。

画像2/アイロンで割り入れ。幅を詰めた分、膝部分の縫い代幅が大きくなる。縫い代を裁ち直してロック始末することも出来るが、工数が増えて費用が嵩むので、今回はこのまま。

画像3、4/作業完了。
ジーンズリメイク/シュガーケーン ブーツカットジーンズ
近頃また盛り上がりを見せているブーツカットジーンズ。
シュガーケーンのラインナップでブーツカットといえばこの321です。
お客様の体形に合わせ、膝回りを中心に少し細く補正します。
脇側が割り縫いになっているので、腰から下を起点に縫い込み、裾線の手前まで削っていきます。

画像3/膝周りで3センチほど細く仕上げます。

画像4/内側を地縫い。

画像5/縫い上がり。この後、元の地縫いを解いて割りプレスを行います。
鉄焙煎
ネットで得た情報を基に、100均で材料を揃えて作った錆酢(酸化鉄溶液)。
丸二日置いたので、そろそろ酸化も進んでいると思い、蓋を開けて白木の角材を漬け込んでみた。
漬けた瞬間に変化があるわけではなく、数分経ってゆっくり色が変わっていく。10分ほどで、ややグレーがかった色に落ち着いた。
色合いは、木材に含まれるタンニンの量で決まるらしく、タンニンが多いと黒褐色になるみたい。
化学変化によって木肌の色が変わるので、着色剤で好みの色に染めるようなわけにはいかないのだ。着色剤のように色移りもないし、有機溶剤の強烈な臭いもないが、錆酢の臭いはかなりきつい。猫のマーキング跡みたいな臭いといえばおわかりいただけるだろうか。
タンニン鞣しの革の色付けにも利用できるので、そちらも実験予定。
B-15Dカスタム鋭意制作中
右上腕へのペイント作業完了。
前胸にも手を加える予定ですが、具体的なプランはお客様の方で検討中。
B-15Dカスタム鋭意制作中
ブルーの背景色の上に文字とウイングマークを描き加えていきます。
ナイロンツイルの生地は塗料が柔らかいと染み出してしまうので、粘度を上げて作業しています。
筆運びが悪く、中々スムーズには進みません。
鉄焙煎
ネットで、手軽で安価なエイジング塗料の情報を得て、早速試してみることにした。
白木を古びた色合いに着色出来る錆酢(酸化鉄溶液)を使った鉄焙煎。
材料はすべて100均で手に入る。食用の酢とスチールウールを密封できる瓶に投入。
数日後にはスチールウールの鉄分が酸化して黒ずんだ溶液が出来るはず。
木材に塗ると、木に含まれるタンニン(渋)と反応して褐色に仕上がるというもの。
本日のニュースより
石原元都知事が死去、89歳 運輸相など歴任、野党党首も 芥川賞受賞、右派の論客

元東京都知事で、旧日本維新の会共同代表などを務めた石原慎太郎(いしはら・しんたろう)元衆院議員が死去した。89歳だった。神戸市出身。
一橋大法卒。在学中の1956年、若者の無軌道な生き方を描いた「太陽の季節」で芥川賞を受賞。その後、保守の立場からの評論活動を展開するとともに、国会議員、都知事としても活躍し、2015年に旭日大綬章を受章した。
(以上引用)

歯に衣着せぬ物言いがたびたび物議を醸したが、当然のことを主張しておられた。
思想も節操もない、今の東京都知事とは比較のしようもない。

…合掌