2013年11月

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welcome!
当店の西側にある宮本町5丁目交差点の南西角はころころとテナントが変わり、最後の中古品買い取り業者さんが4月頃に原状回復して出て行った後は、セブンイレブンのオーナー募集の看板が立てられていた。
やっと動きがあり、地ならししているなと思ったらあっというまに建物が建ち上がっていた。
歩いて行ける距離にコンビニが出来ると便利である。
あまり近接してるといろいろうっとおしいが、交差点の反対側で丁度良い距離感なのが有り難い。
本日の修理品
西三河のお客様からお預かりした修理品。
左右の膝には大穴があき、ボタンホールは5つともすべて芯糸が抜けてボタンが掛からない状態。
裾も擦り切れてパンクしています。
これを全面的にリペアして実用レベルに復活させます。
私の道具達
レザークラフトの時に使用する自家製のタップオフ(TAP OFF)。
タップオフとは、レザーカービングのときに使用する押し型のこと。厚い革に自分でデザインした花や葉の形をおおまかに彫り込み、周りをカットして乾燥させ、耐水塗料で塗り固めたもの。どう使うかといえば、水分を含ませたカービング用の革を石盤の上に置き、適当な位置にこのタップオフを置いて上から金槌で叩くと、そのシルエットが革に刻印される。あとはそれを目安にスーベルナイフを入れ、花を中心に蔓や葉が回り込むように配置されるシェリダンカービングを彫り込んでいくのだ。
いくつかのパターンを製作したが、もう何年も全く出番が無かった。カービングは趣味の範囲で考えており、自分の身の回りの物をつくる程度だが、なかなかまとまった時間も取れないので遠ざかっている。
今回は個人的にレザークラフトの手順を教える機会があったので、久しぶりにツールボックスから出して使ってみた。

画像3/タップオフで型をつけ、革の水分が残っているうちに彫り込んでいく。

画像4/昔つくったトレーとタップオフ。
パッチ縫い付け
今回のベースは比較的新しいアルファー社のMA-1で、パッチ類とともに関東のお客様からの持ち込みです。
パッチの内3枚は裏にベルクロが縫い付けられており、本来はボディ側に対のベルクロを縫い付けて脱着出来るようにしますが、ご要望により直に縫い付けします。
ミシン糸購入
チェーンステッチの裾上げに使用する綿糸が残り少なくなってきたため、繊維商社に発注。
裾上げ用の糸は取引メーカーからの提供があるわけではなく、独自に調達しております。
今まで使ってきたのと同じ色番の黄色とオレンジで、太さも同じ20番手。一巻が5000メーターあり、形状が似ているため、「チーズ巻き」と呼ばれています(画像右にあるのが一般的な家庭用ミシン糸)。
本日の修理品
右膝がパックリ一直線に裂けた状態の修理品。
お客様はダメ元でお持ちになりましたが、なんとか修理可能と判断し、裏打ちする事になりました。穴の周辺の生地も薄くなっているので、タテに40センチ程当て布が必要です。

画像1、2/膝が端から端まで裂けた状態。

画像3/力のかかる部分だけに裏張りはかなり広範囲にしないと保ちません。

画像4/作業完了。穴の部分以外は目立たぬように間隔をあけてタタいてあります。

デニム製品のリペアについて、電話やメールで料金、納期等お問い合わせをいただくことがありますが、以下の点をあらかじめご了承ください。

*料金について
修理品の状態は千差万別ですので、正確な金額は店頭で見積もってみないとわかりません。ご呈示した見積もり金額でご了解いただいてから作業に入ります。

*納期について
可能な限り迅速、丁寧を心がけておりますが、人手もスペースも限られた中で対応しておりますので、いつでもすぐに対応出来るわけではありません。また、たて込んでいる時期には、当然ながら自店で販売した商品を優先的に扱います。

*リペアをお受け出来ないケース
洗濯されていない製品の汚れ、ほこりは機械の故障原因となりますので、洗い上がりの状態以外はお受けしかねます。
私の道具達
先日、懇意にしているレザー職人、エル・パソの保田氏の工房にお邪魔したときの事、たまたま作品づくりの過程で革漉き機を使用中で、そのあまりの切れ味に驚いた。
NIPPI製(特許型)で当店と同じ機種なのだが、刃先の研磨や押えガネのコンマ数ミリの微調整も完璧で、粘りのある革も全く抵抗感無く、大根の皮でも剥くようにサクサクと漉いていく。
聞けば毎日のように漉き刃の研磨を欠かさないらしい。
…さすがは本職である。
当店のように二次加工や修理でちょろっと使い、稼働率が低いので油も注さず、時間がある時にしかメンテナンスしないのとは姿勢がちがう。かなり触発されたので、気分が乗っているうちに、究極の切れ味に挑戦してみようと思い立った。
何年もやっていなかった砥石の目立てをした上で、いつもよりじっくり時間をかけて刃先を研いでみた。
とりあえず刃先は指で触れれば切れる程の仕上りになった。

画像1/NIPPI社の革漉き機。国内でのトップブランド。というよりほぼ寡占状態で競合するメーカーが無い。本体のみで購入し、無垢材のテーブルはイエローガレージさんからいただいたものを流用。モーターは工業用ミシンに付いていた日立製を取り付けた。クラッチは無し。

画像2/漉き刃に直接当てる棒砥石(左)と砥石に詰まった鉄粉を取り除くドレッサー。

画像3/動力を入れ、ドラム形の漉き刃が回転している状態で、調整棒の摘みを左に回すと、内部にセットされた砥石が漉き刃に接近する。

画像4/砥石と漉き刃が接触して火花を散らしている状態。この後、刃先の内側に棒砥石を当てて研磨する。

革漉きの性能は各部のクリアランス調整も重要で、それは革の性質に合わせて都度調節する。
A-2カスタム完成
出来上がったパッチと製作済みのネーム、つくり置きしてあった第8空章それぞれに下穴を開け、ラフウェアのA-2に縫い付けて完成です。
A-2カスタム進行中
細部まで描き込み、最後にハイライトで調子を付けてメンフィスベル(324BOMB)のパッチは完成。
この後、製作済みの第8空章とネームプレートとともに縫い付けを行います。
ネームプレート製作中
ネットを通じて九州の方からネームプレート単品のご注文です。
この後乾燥させ、両端をご指定の寸法で裁断します。

価格¥3000(郵便発送の場合、送料80円)

*タテは通常18ミリで裁断していますが、広幅も可能です。価格は変わりません。
*ヨコは100〜120ミリです。
A-2カスタム進行中
A-2の左胸に縫い付けるメンフィスベル(324BOMB)のパッチをひきつづき製作中。
背景のライトブルーを仕上げてから輪郭線を黒で入れ、塗り分けていきます。
学校訪問(+名古屋城見学)
昨日の休業日、名古屋市昭和区にある、子供が通っている大学を初めて訪れた。
学祭の最終日で、サークルでやっているという古武道の演武をのぞきにいったのだ。
名鉄電車と地下鉄を乗り継いで八事日赤駅から徒歩数分。話には聞いていたが、かつての山林を切り開いて建てられた学舎は、けっこうきつい傾斜地の上に建っていた。
周辺の開発された街並から一歩校門をくぐると、樹木の多い事に圧倒される。それも元々あったものなのか植林されたものなのかわからないが、とてつもなく大きな木が多い。しばらく行くと、校舎に続く通路の左右には学生による飲食の屋台がずらりと並んでいる。その先に古いコンクリート造の建物が立ち並ぶが、まわりの大きな樹木と一定の調和を保っている。広い敷地内は地形に沿った段差があり、東に少し下るとステージが組まれた発表会の会場がある。一面が芝に覆われ、周辺を囲うように、さまざまな大木が生い茂り、木の葉が色づいて美しい。ベンチに腰掛けると公園の中にいるようで自然環境はとても素晴らしい。近頃は大学も利便性優先で駅前のビルに移転したりしているが、授業の合間にこういう環境を満喫出来るのは贅沢で幸せな事だと思う(それが理解出来るのはもう少し先だろうが…)。
学祭は先週末から開催されており、平日でもあったので父兄はあまり見かけなかったが、周辺にはいくつか大学もあるので外部の学生も来ていたようだ。
対外的な発表の場でもある学祭の出し物は、それぞれに時間をかけて練られたものが多かった。

画像1/通路沿いに設けられた飲食の屋台。学生が積極的に呼び込みをしている。

画像2/一面芝におおわれたグラウンド。この日は天気も良く、紅葉も美しい。

画像3/抜刀の演武。この後の演目では忍者のような鎖鎌を使う学生もいた。

画像4/華やかなチアリーディング。2つのサークルがあり、それぞれ大人数でやっているが、かなりレベルが高い。

画像5/帰りがけに、市役所駅で途中下車して名古屋城にも寄ってみた。晴天だったので天守閣の7階から名古屋の街が一望出来た。
パッチ縫い付け
静岡の方からご依頼いただき、無地のG-1の両胸、両腕、背中心にも刺繍パッチを縫い付けます。
背中心は裏地とともに内部に入っているゴムも縫い留める亊になります。
G-1やWEPは袖の運動量を確保する為に後ろ身頃にプリーツが付いています。そして左右のプリーツの奥は広幅のゴムで連結され、それが伸び縮みすることででプリーツが開いたり閉じたりするようになっています。今回は背中心に小さめのパッチ一つだけなのでたいして影響がありませんが、プリーツの近くにパッチを配して縫い留めてしまうと、A-2と同じようなプリーツなしの状態になり、多少運動性能が落ちることになります。

画像1/第3空母に搭乗する着艦信号士官用パッチ。TRUST MEってどっかで聞いたような…。
本日の修理品
作業スペースがなかったためにしばらく放置状態だったデニムの修理に取りかかっています。
シュガーケーンが短期間販売したファスナー開きのストレート。地厚でしっかりした生地ですが、長年の使用で膝が抜け、穴があいています。
いつもの手順で脇を割り、当て布した上でステッチでおさえこんでやります。

画像1/濃色からのメリハリの効いた色落ち。

画像2/当て布はタテ15センチ程。

画像3/穴の位置は細かく叩き、周りは間隔を空けてステッチ。

画像4/脇を閉じて作業完了。
A-2カスタム進行中
左胸に縫い付けるメンフィスベル(324BOMB)のパッチを製作中。

画像1/円形にカットしたヌメ革を適度の厚みに漉いた後、下描き。

画像2/まずは背景から、大まかに色をのせていきます。
スタッズベルト完成
今回ご注文いただいたのは30インチで、革帯はヌメを使用します。
あらかじめ燻しておいた真鍮のスタッズをランダムに打ち込んでいき、ポイント部分のカラーのスタッズは5箇所すべて異なる色を使用しました。
ヌメ革の色変化も楽しみな一本です。

参考価格/15000円
A-2カスタム進行中
無地のA-2にパッチとネームプレートを製作して縫い付けします。
第8空章はつくり置きしてあったペイント仕上げのもの。スコードロンパッチは映画にもなったメンフィスベル(324BOMB)のデザインでペイントします。