2012年12月

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地縫いミシン改造
当店の所有ミシンは現在7台だが、このうち3台は地縫いに使う直線ミシン。
用途別に薄物〜中厚用、中厚〜厚物用、レザー等の極厚用と使い分けている。このうちレザー用のミシンは、モーターを取り外して手動のみの使用とし、モーター用のベルトを外したプーリーにシヴォレーのハンドルを取り付けて手回しにするという大胆かつスタイリッシュな改造をすでに施してある。
一方、画像の中厚〜厚物用のミシンはモーター付きで、シングルでの裾上げ等に使用するが、厚物のカケツギもこれで行う。細かい作業で何度も方向を切り返すときなどは電源を落とし、手でプーリーを回して行うが、当然モーターからのベルトは常時付いたままで、クラッチを切ってもかなり重さがある。これを日に何時間もやっていると、手首は痛くなるし、肩がこって仕方がないのだ。
そこでこれにも自動車のハンドルを取り付けて、動力と手動の両用にしようかと思ったが、プーリーの形状と軸の高さの問題で無理だった。そこでいつも鉄モノの加工をお願いしているお客様に、プーリーの外側に取り付けるハンドルを現物合わせで作っていただいた。大小のパイプを旋盤で輪切りにした物をハンドル状に溶接で繋ぎ、小パイプの側面に取り付けられたサラキャップをプーリーにねじ込んでがっちり固定出来るようになっている。
これでプーリーの直径が21センチにもなり、手動の際に軽く回すだけで針を進めることが出来るようになった。

画像上/輪切りにしたパイプを組み合わせたハンドル。

画像中/取り付け前のノーマル状態。

画像下/取り付け後。
パッチ縫い付け
なつかしのバズリクソンズN-3A。
N-3Bのひとつ前の型になるヘビーゾーン用のフライトジャケットです。バズリクソンズでは2007年以降、このタイプは生産していません。
パッチは、大きくあけられた玉縁ポケットの上に縫い付けします。
本日の修理品
以前、ドライクリークのターコイズに合わせてお買い上げいただいた925シルバーチェ−ン。
使用時に引っかけてクラスプ本体とクラスプを留めているカンが破損した状態です。
同一品ではパーツが出ないため、汎用品や、部品取りでストックしている中で使えるものを探して対応します。

画像上/修理前

画像中/こういうときのためのパーツストック

画像下/修理後

*シルバー製品の修理は、当店で販売した商品のみの受付とさせていただきます。 
ファニー新作商品検討中
この時期は取引のあるメーカーや商社の人がよく店頭を訪れる。
年末の挨拶がてら、商材の売り込みも兼ねているのだ。
しかし、伝統的に殿様商売を貫くファニーの営業マンはそんなことはしない。全国に商品展開するリッパなメーカーでありながら、はなから外まわりをする人員を置いていないのだ。長年当店を担当する営業次長も一度も当店を訪れたことはない。
そんなわけで、新作のオファーもオーダー商品の納品のついでに送られてきたりする。今回も見計らいでクリスマス用の新作が同時梱包されてきた。
「見てもろて、要るようやったら、また電話下さい!」ということである。
最近展開しているビンテージレザーシリーズと同素材の3点で、いずれもまだどこの店頭にも並んでいない。クリスマス直前のタイミングで発売になる模様。
使い勝手の善し悪しはもちろんのこと、価格と品質のバランスもよく検討して、ラインナップに加えるかどうか決定する。

画像上/メディスンタイプのフラップが付いたウォレット。

画像中/同素材のコインケース。

画像下/ポーチとしても使用できるメディスンバッグ。

B-10カスタム鋭意製作中
昨年お買い上げいただいた無地のB-10にパッチ類を取り付けていきます。
刺繍のエアフォースマークとスコードロンパッチは両方とも馬革で縁取りします。革の部分が色もピッタリ合うよう、同じ部分をくり抜いて使用することにしました。
お客様のイニシャルでネームも製作しますが、こちらはハーマンオーク社製の牛ヌメです。しっかりと刻印出来、刻印面の戻りもありません。
最高の笑顔で…
年末の挨拶&商材の売り込みで東洋エンタープライズの野崎さんご来店。
いまやWEBがアパレル業界での重要な営業ツールになりましたが、やっぱり商談は膝つき合わせてといったところでしょうか。
パッチ縫いつけ
バズリクソンズのMA-1の前後身頃、右腕へ刺繍パッチの縫い付けです。
今回、お客様からお送りいただいたパッチはフライトジャケット用というわけではなく、タウンウエアとしてデザインされたものです。
本日の修理品
今回はスクウェアバックルのベルト穴を留めるピンが根元から折れているケースでのご相談でした。
製造メーカーが不明ですが、バックル自体が鋳物にメッキされたもので、ロウ付け等の修理は出来ません。
結局、当店のストックから雰囲気の合うファニー製の馬蹄形のバックルを選んで頂き、付け替えることになりました。

画像上/先端のピンが折れた状態のバックル。バックル取り付け部分の鹿ヒモも切れて無くなっている。

画像中/ベルト帯の折り返し部分にセンターピンが収まる長穴を空ける。

画像下/バックル取り付け部分は新しい鹿ヒモで結び直し。剣先の5穴も径が小さかったのでピンに合わせて空け直す。
本日の修理品
50セントキーホルダーに付属するナスカン(M)の可動部分が破損した状態です。
ナスカンを新品に交換しますが、付け部分は本体にカシメられており、ネジ止めではありません。革を傷つけないようにカシメを削って取り外し、あらためて打ち直す必要があります。

ライダースワレットや携帯ホルスターに付属するナスカン(茄子カン)はダイキャスト製で、大事に使って頂いたとしても、いずれジョイント部分が摩耗したり、スプリングが破損することは避けられません。当店では常時各サイズに合わせたパーツをストックしておりますので、即日対応出来ます。

*当店で販売した商品以外はお断りする場合がございます。
候補者「センシャ」で走る 寝泊まり幹部も登場

「センシャの手配はできたか」「センシャはいまどこを走ってる」。選挙期間中、候補の事務所ではよく、こんな会話がかわされる。センシャといっても「戦車」ではなく「選挙車」「街頭宣伝車」を略した用語だ。選挙では効率的な移動手段も重要。党首クラスの幹部も新人候補も、自転車から飛行機まで駆使して、選挙区と全国を駆け回る。
(以上引用)

選挙戦たけなわで朝から各党の街宣車が走り回っているが、地元選挙区には特に支持したい候補者がおらず、いまいち気分が盛り上がらない。
各候補者がそれぞれの党方針を機械的にアナウンスするだけで、心の琴線に触れるような言葉がないのだ。どこの党にいても思想や哲学が背景にある人は自分の言葉で語り、それなりの説得力があるものだと思うのだが。
一方全国に目を向ければ、今回ほど注目の選挙区が沢山ある選挙は無い。
何としてでも当選していただきたい方も多いが、コイツ、早く死ねば良いのに♥と思うやつもわんさといる。
今のうちに北鮮が方向も定まらないミサイルを撃ち、人的被害が出ない程度に日本本土に落ちれば良いと密かに思う。
選挙の争点が一気に国防・安全保障になって投票先も変わってくるだろうから。
パッチ縫いつけ
N-1の後継モデルであるA-2デッキジャケットは、その名のとおり甲板上で着用するための防寒ジャケットで、インナーには化繊の起毛素材が採用されています。
関西のお客様からの依頼で、海軍モノの刺繍パッチ4枚を縫い付けしました。
先日、地縫いミシンにちょっとした改造を加え、作業効率がずいぶん良くなりました。
パッチ縫い付け
今回も遠方からの依頼で、CWUにパッチを固定するためのベルクロを縫い付けます。
裏地はキルティングになっており、縫いずれが起きないように注意して作業を行いました。

ビュイック始末記(電装編その参)
バッテリーのマイナス端子に取り付けるカットオフスチッチを購入して取り付けた。
今までは、しばらく乗れないことがわかっている時に、バッテリーの消耗を減らすためにターミナルのマイナス側を取り外していたのだが、いちいちネジを外すのは面倒だった。
そこでワンタッチでカットオフ出来るスイッチを探していたのだが、地元のホームセンターや自動車パーツ屋では扱っておらず、結局ネットで購入した。
考えてみれば、電子制御の現代の車では、バッテリーの電流を止めてしまうとすべてリセットになってしまうので、こういうのは需要が無くなったのだろう。構造は単純で、つまみを緩めると接点が浮いて絶縁されるというだけのもの。始動前にボンネットを開けなければいけないが、それはオイルと水をチェックするためにいつも行っていることなので特に苦にはならないのだ。
刺繍パッチ製作
今日は当店の刺繍パッチを製作してくれている職人さんと打ちあわせ。
次回は海軍モノを何型か製作してもらうことになった。刺繍は横振りミシンによる手作業なので、それに合わせて図案を決め、配色なども考慮しながら下絵を描く(画像はVF2のパッチ)。
製品として仕上がってくるのは年明け2月頃の予定。
丸太にアイアンフック
とりあえずジャケットコーナーに取り付けてみました。
丸太で組んであるハンガーラックの縦柱に固定するため、ステーが当たるところだけ平面出し。
スケールを当てながらナイフでサクサク削ります。
木ネジも頭の黒い物を用意しました。
パッチ縫い付け
今回も遠方からのご依頼で、宅急便でのやりとりになりました。
A-2本体と右腕に取り付ける刺繍パッチはお客様からの持ち込み品です。左腕には当店のエアフォースパッチを縫い付けます。レザーの重ね縫いになる場合は、パッチのコバにあらかじめ下穴を空けた上で作業を行います。
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午後一番にフェローズで当店を担当する杉本さん突然のご来店。
昨日車で東京を出て、各地の取引先をまわっているそうな。
山梨のトンネル事故の影響は各地に及んでいて、急遽点検している箇所などもあり、一層の渋滞をまねいているらしい。
本日の修理品
同じ方からまとめて依頼された裾の上げ直しです。
すべてチェ−ンステッチで仕上げられている物を、長さを変えずにシングルステッチに変更するというあまり例のない依頼内容です。この逆のパターンではたくさん対応していますが…。
作業としては元のステッチを抜くところからですが、チェーンステッチは縫い止まりの糸をはずして縫い始めに向かって糸を抜いていきます。
糸を抜いた跡にはデニムの元色が残っているので、極力その上に針を落とすようにシングルステッチで縫い直していきます。
ビュイック始末記(装備編その弐)
さまざまなトラブルを脱し、今は好調のビュイックだが、さらに不要パーツを省略してシェイプアップしようと思い立った。
この車には後付けのクーラーが装備されていて、助手席側に大きな吹き出し口が付いている。せっかく付いているのだし、いつか使うことがあるかもと思いながら、結局16年の間一度も使うことが無かった。納車時にはコンプレッサーは生きていて、一応ガスを入れれば使用出来るということだったが、シーズン問わずオープン状態で走行していたし、暑い時期には三角窓をひねって自然の風でしのいでいた。このぶんでは今後もおそらくクーラーを使うことは無い。もっと早く対応すれば良かったようなものだが、使わないということが確定的であれば、整備性を考えても取ってしまった方が良いに決まっている。とりあえず意味無くコンプレッサーをまわし続けているVベルトを切断して取り外してみた。これでエンジンにかかる負荷がわずかでも軽減されるだろう。
次回の車検ではコンデンサーや補器類も含めて一式取っ払ってさらにエンジンルームと室内をすっきりさせるつもりでいる。
パッチ製作・縫い付け
今回は当店でハンドペイントしたレザーパッチをコットン製のフライトジャケットに縫い付けます。
このパッチはヌメ革にペイントした後、表面を若干荒らして中古風に仕上げた物です。

当店では本革にハンドペイントを施したパッチを製作しております。
ご希望の絵柄で一品製作致します。

*絵柄は基本的にお客様からの持ち込みにて対応させて頂きます。
*完全な単品製作になりますので、既製品のペイントモデルのように他の方とバッティングする事がありません。
本日の修理品
ファニーのライダースウォレットの修理品が入りました。
スナップ釦の本体側、エレメントとスタッドが破損して外れている状態です。
金属パーツは消耗品で、スナップの修理はたくさんやっていますが、ほとんどはキャップ(メス)側の破損です。スタッド(オス)側の故障は年に数件程度でしょうか。
本体側はスタッドを打ち込んでから側を縫製していますので、スタッドの下側のエレメントは札入れの中に挟み込まれた状態です。打ち替えのために札入れ内部にジグを差し込んで作業します。
ついでに対になるキャップも新品交換してお渡しします。

画像上/修理前。

画像中/純正パーツを常時ストックしております。

画像下/修理完了。