2011年10月

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スタッズ加工
エンジニアブーツのカスタムで定番メニューのスタッズ加工。
今回、ブーツ本体は持ち込みでの依頼で、チペワのシャフトの短いタイプにスタッズを打っていきます。宅急便で兵庫県から送っていただき、作業完了後に返送します。

加工代/6000円
本日の修理品
デニムの裾上げ&リフォームにはかなり幅広く対応しています。
販売した商品は当然ながら、他社製品も時間的都合がつくかぎりはお受けしています。

画像1/Leeのライトオンスデニム。オレンジ系の糸で巻き幅広めのチェーンステッチ。軽くシェービングしてアタリつけ。

画像2/RRLの細身のストレート。黄色×オレンジの糸で細巻きのチェーンステッチ。

画像3/RRLの太身のストレート。黄色×オレンジの糸で細巻きのチェーンステッチ。以上3点は長崎県の方からの依頼。

画像4/ヘビーオンスのヒッコリーを使用したペインターパンツ。あまりにも厚くて硬いのでインシームの巻き伏せ部分を縫う際にはプライヤーで折り込んだ。スパン糸でシングルステッチ。

画像5/チャップスジーンズ・セカンドモデル。このモデルは裾下部に開きがつくられているため、パンツ部分、チャップス部分それぞれを7センチ裾上げ。

画像6/チャップスジーンズ・ファーストモデル。本来長さの違うパンツ部分とチャップス部分の裾あがりを同寸法にしたが、このモデルのチャップス部分は裾下までインシームに挟み込まれているため解体分離し、あき止まりを作った上でパンツ部分のみを裾上げ。
パッチ縫い付け
今回は宮崎県の方からご依頼いただいています。
なぜか九州からはフライトジャケット関連のオファーをいただく事が多いようです。

画像上/背中心に大きなパッチを取り付ける際は、表地と裏地が縫いずれないように特に注意が必要です。左右上腕と左胸にもパッチを縫い付けました。

画像下/厚みのある牛革製で、裏地がキルティングになったCWUへの縫い付け。
ビュイック始末記(電装編その弐)
またまたマイナートラブルである。
ダッシュパネルの一番左側にヘッドライトスイッチがあり、手前に一段引くとポイント点灯、二段引くとヘッドライトが点灯する。
夜帰宅して、ヘッドライトのスイッチをオフにしようとつまみを押したのだが、接点が押される感覚がなく、ヘッドライトも点いたままである。
このプラスッチックに真空メッキしたようなスイッチは、リムの根元にネジが切られており、パネルを挟んで上下で固定するようになっている。多分そのネジが緩んで外れ、スイッチ本体が奥にいってしまったのだと思い、パネルの下側から手を突っ込んで奥のコネクターを掴み、つまみを押してやると消灯した。その場でネジを留め直すのが困難だったし、とりあえず消灯出来たのであとは翌日にやり直す事にした。
ところが次の日の朝、リムのネジ山部分を見てみるとポッキリ根元から折れており、もはや固定出来ない状態であった。
つまらないパーツだが困った事である。
つまみを引いて点灯させる事はできるが、これでは消灯するたびにダッシュパネルの奥に手を突っ込んでコネクターを探らなくてはならない。…それじゃまるで映画に出てくる自動車泥棒のようではないか。
このままでは昼間しか乗れないので、すぐになんとかしたいところだが、あいにくこのパーツはリプロ品が出ていないようだ。横に並んでいるほとんど使わないワイパーやラジオのつまみを移植しようと一瞬考えたが、リムの形状が全く違っていて無理だった。
仕方がないので、可及的速やかに対応するために上下のリムをエポキシ系の接着剤で固定するという荒技に出た。
かなり強引だが、案外ガッチリと固定出来、つまみを操作しても大丈夫そうだ。
しかしずっとこのままというわけにもいかず、どこか別のところに配線を引いてスイッチを新設した方が良さそうである。
やれやれ…。

画像上/接着の際、パネルの裏のコネクターが動かないように材木をつっかい棒にして固定した。
経年変化
タンニンなめしのヌメ革の良さは、使い込むほどに深い褐色に変化していくことにあります。
以前は、革本来の小キズや汚れなどが目立ちやすいヌメ革を着色せずにそのまま製品化することはあまり無かったと思います。しかし一部の人の嗜好品だったヌメ革も、今では多くの人がその味わいを理解し、定番商品として支持されています。

*当店のスタッズベルトの色の変化がわかりやすいように横並べにしてみました。褐色の方は製作後3年以上経ており、何度かオイルを塗布しています。バックルも真鍮無垢のキャスト製ですので鈍い色に変化していきます。
パッチ縫い付け
バズリクソンズの定番ラインナップの中でも人気の高い赤リブのB-10をベースとしました。
店頭で375爆撃中隊の「死神」パッチとエアフォース章をチョイスしていただき、カスタム仕様のB-10となりました。

価格
B-10(BR11134)/47250円
375パッチ/4500円
AFパッチ/2500円
トゥルー・グリット
DVD化されたばかリのものをレンタルしたが、これは劇場で観るべきであった。
ジョン・ウェインの正統派西部劇(マカロニではないという意味で)の傑作、『勇気ある追跡』をコーエン兄弟がスピルバーグと組んでリメイクした作品。
単なる焼き直しにあらず、40年前の前作のイメージをけして損なわず、ストーリーを膨らませ、登場人物を丹念に描き込んだ素晴らしい作品であった。
無法者に父を殺害された14歳の少女マティは復讐を誓い、先住民居留地に逃げ込んだ男を追う為に酔いどれの保安官コグバーン(本作ではジェフ・ブリッジス)を雇う。目的を同じくするテキサスレンジャーのビーフ(マット・デイモン)も一行に加わり、無法者追跡の長い旅が始まる。
ジェフ・ブリッジスは、アル中だがタフで心根のやさしい隻眼の保安官を好演している。『クレイジー・ハート』で演じたカントリーシンガー役に続いて役者としての力量を見せつける。マティ役の新人女優ヘイリー・スタインフェルドは、父親のコートを羽織り、形見のコルト・ドラグーンを手に復讐の旅に出る少女を堂々と演じている。この映画はすべてこの毅然とした少女の視点から描かれている。脇にまわったマット・デイモンもキャラクターが際立っていたが、悪役陣で先住民のラッキー・ネッドを演じたバリー・ペッパーが素晴らしく、特殊メイクで小汚いネズミの様な印象の男になりきっていた。
映画を通じて1880年頃の西部の町並みや冬枯れの山河、そこで生きる人々の生活を叙情的に感じる事が出来る。
そして前作と異なり、クライマックスの馬上の決闘シーンのあとも物語りは続き、数十年後のマティとコグバーンのエピソードが描かれてエンドロールとなる。ラストに流れるゴスペル/カントリーの名曲も心に浸みる。
これはシンプルな西部劇のなかに様々な要素を盛り込んだ質の高い名作である。
この映画を観て何も感じ取れないようなら、感性が腐っていると断言しても良いぐらいである。
一度では味わい尽くせないので、しばらくしたらもう一度じっくり観てみたい。
パッチ縫い付け
以前もお取引いただいている関東のお客様からの依頼です。
4種のレザーフライトジャケットにそれぞれ一つずつ縫い付けをしました。
今年は酷暑から一転して涼しくなり、移り変わりの時期が飛んでしまった感があります。もうすでにフライトジャケットを羽織っている方も見かけるようになりました。
ビュイック始末記(車高調整編その弐)
リアのショックアブソーバーが臨終間近のようである。
数日前、天気が良かったので縁者ら5人乗りで市内をひとっ走りした。この時期の乾いた空気は気持ちいい。エンジンもトコトコと極めて快調だ。
ところが、途中で運転席からでもわかるほどのゴムの焼けるにおいがし、信号待ちで車から降りてタイヤをチェックすると、リアの車高がベッタリと落ち、右後輪のタイヤの側面がフェンダーに干渉して若干えぐれている。
これはまずい!とおもい、いつも以上にゆっくりと自宅に帰り着いたが、出発前には異常が無かったので、リアシートに3人を乗せ、負荷がかかった事で急激にリアショックのエアが抜けてしまったのだ。そういえばトランクのガソリンタンクも満タンに入れたばかりである。
自宅でシリンダーに空気を入れてやるとそのまま車高はヒョコッと持ち上がり、試しに一人乗車で運転する限りは空気が抜ける事はなかったが、もはやショックアブソーバーは寿命であろう。交換はプロの手を借りるしか無いが、対応してもらうのにのに少々時間と手間ががかかりそうである。
やれやれ…。

画像上/側面がえぐれたリアタイヤ。フェンダーにゴムのカスがはり付いていた。

画像下/帰宅後、アブソーバーに空気を補充した状態。前席に乗車するだけなら急に抜ける事は無いのだが…。
スタッズベルト鋭意製作中
今日は予定していた商品の納品がなかったので、空いた時間にスタッズベルトの欠品したサイズを製作しています。
このフローラルのデザインで、一本に打ち込むスタッズの数は120個以上にもなります。

*当店定番のスタッズベルト(フローラル)

価格/14000円(税込み)
パッチ縫い付け
指定の文字を刻印して出来上がったネームとともにパッチを縫い付け、太平洋を戦域とする第5空軍43爆撃隊仕様のA-2の完成です。
お送りいただいたバズリクソンズのA-2には、メーカーオリジナルのバックペイントも入っているのでフルデコレーションとなります。
本日のニュースより
刑の執行、一部猶予=次期臨時国会に法案―法務省
 
法務省は3日午後の政務三役会議で、早期の更生が見込まれる受刑者の刑の執行を途中で猶予し、出所時期を早められる制度を盛り込んだ刑法改正案を次期臨時国会に提出する方針を決めた。執行猶予中に社会奉仕活動を課すことができるようにする更生保護法改正案も併せて提出する方針だ。
法制審議会(法相の諮問機関)は昨年2月、刑務所の過密収容を解消する一環として、刑の一部を猶予する制度などを答申。答申では、一部猶予の対象を、原則として入所が初めての受刑者で、懲役・禁錮3年以下のケースとした。薬物の所持・使用罪の場合は、こうした条件を満たさなくても適用を認める。
 (以上引用)

朝鮮総連の太鼓持ち、犯罪者にも優しい平岡法務大臣は今日も意気軒高です。
今回の答申では特に薬物犯罪者の人権に配慮した内容になっていますね!
ネームプレート鋭意製作中
以前に何度かお取引いただいている関東のお客様よりネームプレートの製作依頼です。
ベースになるヌメ革も、刻印するのに適したものを使用しています。同じ牛革でも、鞣し方によってはスタンピングやカービングに全く適さないものもあります。クッキリと刻印出来なかったり、復元力が強くて使っているうちに凹凸感が無くなってしまうものもあります。
ネームが出来上がったら、お送りいただいたA-2にパッチとともに縫い付けします。
レジ前にて
正面扉を開けて営業していたところ、お客様と同時に入ってきた。
商談中も意に介さず、レジ前で悠然と寝転がっている。
ビュイック始末記(幌編その弐)
幌の左右の先端にアンチスクイークピン(ANTI SQUEAK PINS)という硬質のプラスチックで出来たパーツがある。
これは、幌を閉じた時に幌の先端とピラーが左右にぶれずにきちんと定位置に収まるように付いている補助的なパーツで、このパーツの突起部分がピラーの角の溝に収まるようになっている。しかしプラスチックゆえに劣化は避けられず、幌を開いた拍子に固定しているネジ穴部分からポキリと折れて落下した。
YEAR ONEの百科事典のように分厚いビュイック通販カタログをパラパラ見ると、やはり消耗部品なのでリプロ品が出ていた。左右セットで$22となっている。試しにシヴォレーのシェベル/マリブのカタログで見ても同じ品番で掲載されているので、共通パーツなのだ。これなら在庫切れになる事もあるまい。GMの車はこういうのが多いので、それほどパーツに困る事は無い。ビュイック、シヴォレー、オールズモービル、ポンティアックで互換性のあるパーツがけっこうあるのだ。
しかしこんなパーツでいちいち注文する事も無いので、とりあえずゼリー状の瞬間接着剤でくっつけてクランプで固定しておいた。
これで保てば来年の車検まで放っておこうかと思っている。
近日公開/カウボーイ&エイリアン
先日FUNNYの営業次長から電話があり、この10月22日から公開される『カウボーイ&エイリアン』にFUNNYとして協賛することになったらしい。
「ひとつ宣伝たのんまっせ!」ということでポスターやパンフレット、招待券が当たる応募ハガキやらがどっさりと送られてきた。
え〜っ、エイリアンかよ!それじゃSFじゃないの?と思ったが、試写会で観たFUNNYの社員も納得するほど、西部劇としての要件もきちんと満たしているらしい。本国ではかなりのヒットにもなっているそうである。
まぁ、こういう切り口の映画でも、ウエスタンの文化に触れるきっかけになればということだろう。
製作がスピルバーグ&ロン・ハワード、監督はジョン・ファブロー、俳優陣も豪華でダニエル・クレイグやハリソン・フォードといった顔ぶれである。
というわけで当店推奨作品として、ご来店のお客様には山ほどあるパンフレットを(いらなくても)お配りしようと思っている。