いにしえのインディゴデニム

いにしえのインディゴデニム
先月の改装で長い間ディスプレイとして壁面を飾ってきたものを久しぶりにじっくり手に取ってみたが、なかなか思い出深いものもある。
これは古着商をしていた20年以上前に、ロサンゼルス郊外のスワップミートで買い入れたもので、リーバイス501の60年代ものである。
残念ながらカットオフされた状態だが、深いインディゴブルーが美しい一本。このときのブースのシャイロックみたいなオジさんは、カットオフされた残念なビンテージものだけを集めて販売していた。そこではほかにもXXやビッグEのちょん切りを数着購入しただろうか。この時代にしてすでに501の完品はバカ高くなっていて、サイズの良いモノも入手は難しくなっていた(これが国内メーカーのリプロ品にシフトしたきっかけでもある)。
今はビンテージのジーンズなどはほとんど国内市場でキャッチボールのようにやりとりされているだけで、現地から入ってくるものは少ないのではないか。あのころの勢いを考えれば本国よりも日本国内にストックされている量の方が多いのではないかと思われる。
価格も一時のキチガイじみた値付けをおもえばずいぶんこなれてきていると思う。

画像下/バックヨークの裏にマジックで$45と書かれているが、今ほど円高ではなかった時代だし十分に吹っかけた値段であった。