衣料品のサイズ表示について…つづき

昨日は衣料品のサイズ表示が、素材や製造工程によって基準値からずれてしまうことを書きましたが、それとは全く別に、メーカーが戦略的、意図的に表示の仕方を変えることがあります。
レディース衣料の分野では、実際の寸法よりサイズを小さく表示(サイズ偽装?)されていることがあります。男性にはいまいちピンとこないかもしれませんが、女性にとっては自分のジーンズがSサイズであるのか、Mサイズであるのかは重大な問題のようです。したがって販売する側も、実際よりもサイズの表示が小さい方が売りやすいということになります。バカげていますが、店頭でスタッフからSサイズを勧められるか、Mサイズを勧められるかで購買意欲が違ってきたりします。ハナからLサイズを勧めることなど、御法度と言っていいぐらいです。実際にあるデニムメーカーでは、レディースラインのLサイズを全廃し、それまでS、M、Lの展開だったのを、SS、S、Mに変えてしまいました。でもこれは、単にサイズの表示をS→SS、M→S、L→Mと変えただけで、3サイズの展開(寸法)に変わりはないのです。全く偽装と言うほかないのですが、競合のキビしいレディース衣料ではそういった対応も必要なのかもしれません。