S・S展示会

S・S展示会
明日は商談で大阪に出張する。
東洋エンタープライズの春夏ものの展示会が船場でおこなわれるのだ。
本当は展示会は明後日からなのだが、水曜日は体が空かないので担当氏に無理を言って火曜日にお邪魔する。出展されるサンプルはハワイアンシャツや春物の長袖Tシャツ、ジャケットが中心で、冬物の追加生産分も紹介される。今回だけでも300品番以上のアイテムがあり、さらにそれぞれに色違いがあるのだから膨大な数になる。
それをほんの数時間で見てまわり、発注まで完了させるわけである。
正直言って何をどれだけ発注したかは、帰りの電車の中で発注書を再確認してみないとわからなかったりする。どんぶり勘定といえばそのとおりだが、特に数量や予算の枠などは設けていない。前触れ無しに新作も登場したりするので、即断で発注する事になる。もちろん発注した分はその時期が来れば納品されるので、責任を持って100%買い取る事になるのだ。
かつてアパレル業界では「問屋」がメーカーと小売店の間に立って在庫の調整弁のような役割をはたしてきたが、その数はずいぶん減って、今はメーカーと小売り事業者の直接取引が多くなった。小売店は在庫リスクを引き受けて発注し、メーカーは受注した分を中心に生産する。
メーカーがたくさん作りこんだものを問屋がストックし、小売店に小口で供給するという昔のスタイルは無くなりつつあるのだ。

画像/展示会の際に渡される白黒の企画書。このメーカーの情報管理は比較的厳しくてサンプルの撮影も禁止なので、展示会場を後にすると手元に残る資料はこれだけである。数ヶ月後に現物が納品されてきた時に、「あれっ、こんな色オーダーしたっけ?」と思う事もしばしばある。