ビュイック始末記(電装編その弐)

ビュイック始末記(電装編その弐)
またまたマイナートラブルである。
ダッシュパネルの一番左側にヘッドライトスイッチがあり、手前に一段引くとポイント点灯、二段引くとヘッドライトが点灯する。
夜帰宅して、ヘッドライトのスイッチをオフにしようとつまみを押したのだが、接点が押される感覚がなく、ヘッドライトも点いたままである。
このプラスッチックに真空メッキしたようなスイッチは、リムの根元にネジが切られており、パネルを挟んで上下で固定するようになっている。多分そのネジが緩んで外れ、スイッチ本体が奥にいってしまったのだと思い、パネルの下側から手を突っ込んで奥のコネクターを掴み、つまみを押してやると消灯した。その場でネジを留め直すのが困難だったし、とりあえず消灯出来たのであとは翌日にやり直す事にした。
ところが次の日の朝、リムのネジ山部分を見てみるとポッキリ根元から折れており、もはや固定出来ない状態であった。
つまらないパーツだが困った事である。
つまみを引いて点灯させる事はできるが、これでは消灯するたびにダッシュパネルの奥に手を突っ込んでコネクターを探らなくてはならない。…それじゃまるで映画に出てくる自動車泥棒のようではないか。
このままでは昼間しか乗れないので、すぐになんとかしたいところだが、あいにくこのパーツはリプロ品が出ていないようだ。横に並んでいるほとんど使わないワイパーやラジオのつまみを移植しようと一瞬考えたが、リムの形状が全く違っていて無理だった。
仕方がないので、可及的速やかに対応するために上下のリムをエポキシ系の接着剤で固定するという荒技に出た。
かなり強引だが、案外ガッチリと固定出来、つまみを操作しても大丈夫そうだ。
しかしずっとこのままというわけにもいかず、どこか別のところに配線を引いてスイッチを新設した方が良さそうである。
やれやれ…。

画像上/接着の際、パネルの裏のコネクターが動かないように材木をつっかい棒にして固定した。