ビュイック始末記(塗装編)

ビュイック始末記(塗装編)
購入時派手な赤色だったのを全塗装したのは3年ほど前のことだ。
いつか塗り替えたいと思っていたが、なんとなく10年も過ぎた頃には塗面も荒れ、変色も著しくなってきたので、車検のついでに全塗装することにした。
色はソリッドのライトブルーかオフホワイトかで迷ったが、口頭でもイメージの伝わりやすいオフホワイトとした。この時代のアメ車にはメタリックの車両も多いが、ベッタリと厚塗りしたようなソリッドの塗装の方が、温かみがあって好みである。ボディの鉄板の表面が微妙に波打っているようなアメ車には、この方が似合うと思っている。調色はおまかせしたが、白にわずかにクリーム色を注してもらい、ちょっと日焼けしたようないい感じに仕上がってきた。60年代の曲線と直線が絶妙に入り交じったボディが強調され、男前である。ちなみに本国で販売された時の純正色は、卵の黄身のようなビビットなクリームイエローであったようだ。
旧車の楽しみ方は人それぞれで、外装、内装からネジ1本までオリジナルにこだわる人、現代風のアレンジを加えてカスタムする人、レース志向の人といろいろだ。趣味の世界なのだからどうあろうとかまわない。
私はフルオリジナルにはこだわらないし、人目を引くようなカスタムをする気も無く、カリカリのチューンナップで走る気もさらさらない。
あえていえば、時代性を残しつつ、そこそこに小綺麗で、普通に走ってくれる亊にこだわりたいのだ。
古いアメ車特有の、隙だらけのゆるゆるとしたアバウトさには、同じような精神性で接していたい。

追記/ふと思い出したが、すぐ近くの結婚式場で、1959年式のシヴォレー・インパラのコンバーチブルを新婚カップルのパレード用に使っており、色も同じ赤だったのでよく混同された。いつのまにか車両を見かけなくなったが…。