ザ・フォーリナー

ザ・フォーリナー
ジャッキー・チェンというと、初期のカンフー映画くらいしか観たことがなかった。
機械体操のようなカンフーアクションを初めて観たときは驚いたが、すぐ飽きてしまい、コメディタッチの作風も好みではなかった。
そんなジャッキーがこの作品では、珍しくシリアスな役柄に挑んでいる。
しょぼくれた初老の中国系移民が、実は特殊部隊の出身で、テロで犠牲になった娘のためにIRA相手に単身戦いを挑むというもの。
身体を使ったアクションシーンもあるが、日用品で簡易爆弾を作ったり、野戦では罠で敵を攪乱したりといったそれらしいシーンも盛りだくさん。
テロリスト出身で北アイルランドの政治家役はピアース・ブロスナン。IRAとも古いつながりを持ち、ジャッキーに情報提供を求められる。
007役のイメージが強いが、今回はなかなか複雑な役どころをうまく演じている。
ジャンルで言うと政治スリラーということになるんだろうか。
なかなか楽しめた作品。