二足の草鞋

今日、当店にベルト材を供給してくれている業者のオッチャンから電話があり、「実は今度、名古屋トヨペットの新CMに出てるから、よかったら見てみてね」と言ってきた。
「えっ、出てるって、車のユーザーとしてインタビューされたの?それとも撮影の時に背景にでも映り込んじゃったの?」と訊くと、一応3分半のCMに通しで出ているという。
名古屋トヨペットのHPを開くと、60周年記念ショートムービー「想いを乗せて」としてアップされており、クリックすると大画面に切り替わって再生された。
驚いたことに、見覚えのある白髪の伊達男が堂々とメインキャラクターを演じている。
オッチャンその人であった。
ストーリーは、男の子を連れて里帰りした娘が、妻に先立たれて老境に入った父親(←オッチャン)の侘びしい生活を目の当たりにするところから始まる。
部屋は片付いておらず、妻が丹精込めた植栽も枯れたまま。机の上にはトヨペットからの継続車検の案内状が放り出されている。以前は妻とドライブするのが楽しみで、いろいろなところへ出かけて行ったが、もう車もそれほど必要はない。
しかし、娘の働きかけによって父親は思い直し、再びマイカーを整備してハンドルを握る。隣に座る妻はもういないが、リアシートには娘と、笑顔いっぱいの孫を乗せて…。
LAST LOTというバンドの切ない曲が物語を盛り上げる。
~うるうる。
と、多少私なりの解釈が入るが、大体そんな流れ。
しかし、オッチャンが副業で俳優をやってるなんて、全然知らなかった。
昔から謎の多い人だったが…。