VEGAS/べガス

VEGAS/べガス
米CBSのテレビシリーズで、歩いて行ける近くのレンタルDVD屋で発見した。
昔同名の探偵もののシリーズがあったが、全く別物で最近の作品。
全21話で、11枚のDVDにおさめられているが、5枚借りた段階で、その店が閉店するために残りを借りられなくなった。こうなると仕方がないので、車で少し離れた店に行って探し、残りの巻を借り出した。
舞台が1960年代で、憲兵隊出身のカウボーイが保安官の職に就き、ラスベガスに進出したマフィアと対峙しつつ、日々の事件を解決していくというもの。西部劇とギャング映画の要素が入り交じったような設定が新鮮で面白い。当時のラスベガスを再現したセットも豪華なら、登場する車や衣装、音楽も、その時代を象徴する華やかさである。対照的にその周りには荒涼とした砂漠が広がっていて、そのどちらもが、物語りの舞台になる。
原案は実話系作家のニコラス・ピレッジで、『グッドフェローズ』や『カジノ』といった名作映画の原作も手掛けている。
保安官を演じるのがベテランのデニス・クエイド。カウボーイそのままのスタイルで、腰には憲兵御用達のS&Wリボルバー。ウィンチェスターライフルを掛けたダッジのトラックを駆る。シカゴから来たマフィアを演じるのはマイケル・チクリス(ファンタスティック・フォーの岩男)。チャーミングでウィットのあるカジノの支配人で、完全な悪党としては描かれていない。他にもキャリー・アン・モスや、ジェームズ・ルッソといったメジャーな俳優が脇を固める。
ピレッジ原作でスコセッシの映画で描かれたような残酷なシーンは無く、かなりマイルドな仕上りだが、気楽に観るドラマとしては完成度は高い。