本日の修理品

本日の修理品
持ち込みでチェーンステッチでの裾上げ依頼です。
メンズ物には珍しくポリウレタン混の素材で、いわゆるストレッチデニムです。
サイドシームは耳を使っていますが、おそらくダブル幅の生地のはずなので、これはデザインとしての耳使いということでしょう。
いにしえの力織機で織るデニムは、わずか70センチほどの幅のため、裁断効率を優先して生地の耳を使いますが、現代の織機で織る広幅生地では本来その必要はありません。
作業手順は同じですが、ストレッチ素材は扱いにくく、きれいに裾上げするのは意外に難しいのです。
ミシンをかける際に、若干生地を追い込み気味に送り込んでやらないと仕上がりで伸びて波打ってしまいます。
ステッチで裾線を縫い縮めていくようなイメージで作業をしていきます。

画像上/縫い代を残し裾をカット。この段階ですでに裾線が伸びてしまう。

画像中/少しイセ込み気味に縫製。

画像下/作業完了。