マーガレット・サッチャー 鉄の女

マーガレット・サッチャー 鉄の女
先週、久々に休みが取れたので劇場公開中のこの映画を観た。
物語りは、メリル・ストリープ演じるマーガレット・サッチャーが齢80を越え、アルツハイマーを発症して日常生活すら困難な状況の描写で始まる。
亡き夫の幻覚と語らいながら過去を追想していくスタイルをとっているのだ。
中産階級の出自ながら「皿を洗うだけの女にはならない」と許婚者に宣言し、政治の道を志したサッチャー。鉄の意思で保守党の党首に登りつめ、イギリス初の女性首相となる。労働組合に大ナタを振るって英国病を脱し、テロとの戦いには一歩も引かず、長期安定政権を維持した女傑。一方で女性らしさを失わず、妻として母として懸命に家庭を支えんとする。政治信条である新自由主義が国難を救ったが、最後は強硬な増税策が反発を招き、退陣を余儀なくされる。
メリル・ストリープの演技はいつもながら素晴らしい。映画全体としては首相在任中の出来事だけでも2時間ほどの映画に詰め込むには無理があり、ちょっとはしょり過ぎの感がある。もう少し長く編集した映画として観てみたい気がする。
ところで日本でこのアイアン・レディーに匹敵するような政治家がいるだろうかと考える。
真っ先に頭に浮かぶのは稲田朋美衆院議員である。思想的にも近いのではないかと思われる。
他にも高市早苗さんや有村治子さんなど有望な女性政治家がいる。
しかし女性宰相候補としてなぜかよく取り沙汰されるが、野田聖子だけは願い下げだ。最近の自身の高齢出産、子育ての過程での幼稚な言動を見てもバカ丸出しで、宰相の資質があるとは到底思えない。知名度は高いが、ただ政治家の家系に生まれただけのワガママな女という印象しかないのだ。