ファニー創業55周年

ファニー創業55周年
先日、大阪のFUNNY本社からフライヤーが届いた。
それは、今年で創業55周年を迎える挨拶状。
1969年に先代社長が脱サラして起業した経緯は、ご本人から直接伺ったことがある。
カウボーイギアやインディアンジュエリーの輸入から始まって、本国よりもクオリティの高いものを自社工場で生産するようになり、今やクラフト業界で知らない人はいない。
私が初めて「FUNNY」ブランドを知ったのは40年以上前の学生時代。
当時名古屋にあった正規取扱店で、お客としてハンドバスケットのベルトを買ったのが最初だった(今でも手元にある)。精緻なハンドクラフトの質感に一目惚れだった。
アパレルメーカー(美術系学生の受け入れ先のひとつ)に就職し、大阪に住むようになったので、それからは梅田の阪急ナビオ(旧)の直営店で買い物をするようになった。その当時、自分が個人事業を始めるつもりなど毛頭無かったし、後にFUNNYの取引先になるとは全く思っていなかった。私が籍を置いた会社はヨーロッパのハイブランドの提携物が主だったし、アメリカンカジュアルは完全に趣味の領域だったのだ。
期せずして退社し、わずかな元手でビンテージデニムを商うようになった流れで、数年後に取引関係が始まった。
行き当たりばったりで始めたような商売が形になり、平成8年に現在地に移った際には店舗で使う什器類もお世話いただいた。その時の営業担当は、その後起業してケイシイズの社長となった北村さん。
店の中央の引き出し式のラックは、FUNNYの直営店で使っていたもの。木製のテーブル、ベンチシート、表のブーツ看板もFUNNYのホールセール場にあったものを輸送してもらった。これらは今も、補修を加えながら使い続けている。
当店は一地方の販売店にすぎないが、この歴史あるブランドとご縁をいただけたことを、本当にありがたく思う。